菅原小春ってどういうダンサー?
菅原小春のプロフィールを見て頂いたあとは、菅原小春のダンスジャンルや考え方など、彼女がどういうダンサーなのか紹介しましょう。
菅原小春にジャンルは無い! ダンスを使ったアーティストだ
ダンサーには得意とするダンスジャンルがありますが、菅原小春にはそういったジャンルの型にはめるという表現は似合いません。なぜかというと、菅原小春は「ダンサーはカテゴリーに当てはまらないもの。ファッションであり、スポーツであり、表現をするためのツール」という風に考えているからです。
それだけでは、なぜあのダンスが生まれたか分からないと思いますので、菅原小春のダンス経歴を紹介すると
小学生の頃は、創作ダンス、ロック、ジャズ。
中学生の頃は、ヒップホップ、ブレイクダンス、ロックダンス。
高校はダンスの専門学校(VAW栄光ハイスクール)で、オールジャンルのダンスを習得しました。
その後、渡米して自身のダンススタイルを確立していくのですが、菅原小春は自分のダンスを「私、自由、言葉」と言い表していて、さらに
「ダンスをしているときは何も考えない。私にとって大事なのは音。ジャーっと流れる音に合わせて体を楽器のように弾いていくイメージ。ダンスはそういう遊びなんです」とメディアのインタビューで語っています。
彼女にとってダンスはジャンルではなく、自分を表現するための手法として考えているので、強いてダンスジャンルをつけるのであれば「菅原小春」というダンスジャンルになるのではないでしょうか。
そこにプラスして、自分の体がどう動くのか? どこを見せるのが魅力的か? 自分は何を考えているのか? を徹底的に追及して、音楽と一緒に自分を表現しているのです。体のパーツひとつ動かすにも、そこに命を入れるだけで動きが全く変わると菅原小春は語っていました。心身共に自分を知り、自分を出すのが菅原小春のダンスではないでしょうか。
出典:YouTube
菅原小春がモデルやCM出演をする理由は?
菅原小春は現役ダンサーの中で、最も多くモデルやCM出演をしているダンサーです。ダンサーにもそういうメディアの仕事が来るようになったかと、ダンス関係者からしたら感慨深いところですが、彼女はここでもダンサーとして自身のこだわりを見せます。
ドキュメント番組「情熱大陸」で、ファッション誌の撮影をしていたシーンの出来事なのですが、菅原小春は撮影現場に入るなりお気に入りの音楽をかけ、撮影もモデルがするようなポージングではなく、ダンスをしながら撮影をしていくというダンサーらしい撮影法を自ら実践していました。
これは、ダンサーとして仕事を受けているのだから、ダンサーらしい表現や手段を使うべきだという考え方から来ています。菅原小春はダンスの持つ表現の可能性を広げたいと考えているのでしょう。
ただ単に、ダンサーが新しい業界でその業界のルールで仕事をするのではなく、新しいフィールドでダンサーはここまで出来る、こういうこともできる。むしろダンサーにしか出来ない! というのをダンサーを代表して証明してくれています。
実際に取れ高も良かったらしく、現場スタッフも「今までモデルを使ってたのは何だったんだ?」という評価をしていたので、菅原小春のやったことはダンサーとしては大成功だったと思います。
菅原小春はモデルをやりたかったというよりは、ダンスの表現の可能性を知ってもらいたいという強い思いから、ダンス以外の活動をしているように思えます。加えて、人との出会いや興味。普段経験できないことから自分の経験と感性を豊かにし、自分のダンスにまた生かしたい。それもみんなでシェアしてつなげたいと考えているのではないでしょうか。
出典:YouTube
世界で活躍するダンサーが、日本拠点にこだわる理由は?
菅原小春といえば、世界中からワークショップやショーの出演オファーが来ているダンサーです。今までに仕事で訪れた国は30ヵ国を超え、日本と海外生活が半々になる時期もあったようです。ここまで世界で活躍するダンサーであれば、海外を拠点に活動する時期があってもいいのではないかと思いますが、ここにも菅原小春のこだわりがあります。
菅原小春のプロフィールを見ると”日本を拠点に”というワードが使われています。これには、日本のダンスの枠を壊したい! ダンスを総合アートとして見せたい! という考えがあるようです。
そう思ったキッカケは、スレマン・マリック(Suleman Malik)に「小春は日本人として日本のシーンを盛り上げられる数少ない人だから、今は日本での活動を大事にしながら、日本と向き合うべきだ。」と言われたことから。この時に日本のダンスを変えたいと思うようになったようです。
今、日本ではコンテストやバトルで優勝する。アーティストのバックダンサーになる。など進む道がいくつか用意されていますが、それだけでは、ダンスの持つ本当の魅力は出し切れていない。もっとダンスが人に与えるものは大きいはずだ! という志を持ち、自らダンスの可能性を広げるために日本での活動を大切にしています。
ポーランドでのワークショップ。ダンスが与える感動は国や人種を超えます。
有名アーティストが認める菅原小春
数々の有名アーティストと共演してきた菅原小春ですが、アーティストからの評価はどうなのでしょうか。
日本が誇るダンスボーカリストといえば、三浦大知の名前が挙がると思いますが、三浦大知は菅原小春を下記のように評価しています。
最近注目されているダンサーとして知られていますが、10代の頃からダンス界では飛びぬけた才能を持っていた女性ダンサーです。自分の感情。喜怒哀楽の感情を100%ダンスで表現できるダンサーだなと思います。小春にしか出せない細かいニュアンス、こういうのも是非楽しんでもらえたら嬉しいです。MVも一緒に撮らせて頂いたんですけど、とにかく小春のパワーが凄すぎて、僕はついていくのに必死という感じでした。一緒にまた色々な形でやらせてもらえたら嬉しいなと思っています。
引用:CDTV「三浦大知が選ぶダンスパフォーマンスがすごいアーティスト10選」
これにプラスして、めざましテレビのインタビューで「僕は音楽があって、そこにダンスをどうするか考える。小春は不思議で、音楽が小春についてくる」と大絶賛。
自分の体を知ることで、常人には出来ないような動き。自分の感情を理解することで、見るものを表現で引き付ける。言葉で言うのは簡単ですが、中々出来ないアートの根源をダンスで伝えることが出来るダンサーです。以下は三浦大知と共演した『Unlock』のコレオMV。二人の天才が生み出すエンターテイメントは必見です!
出典:YouTube
EXILE・三代目J Soul Brothersで活躍する小林直己も菅原小春を評価しています。この二人はEXILEの『情熱の花』のMVで共演したのですが、小林直己はメディアのインタビューで気になるダンサーは? と聞かれ、菅原小春の名前を出し、共演できたことに喜んだいたようです。
小林直己といえば、伝説のKRUMPチーム「RAG POUND(現🄬AG POUND)」のメンバーで、KRUMPを得意としています。KRUMPはマインドとして
「仲間との高め合いを大切に」
「エナジーや感情などを表現する」
「自分のライフスタイルや生き様を思い切りぶつけ、感じたままを魅せる」
という要素があるのですが、これらは菅原小春のダンスと通じるものがあります。
道は違えどダンスを通して、ダンサーの可能性を広げているというところに、小林直己は菅原小春に共感性を持ったのでしょう。そういった背景を踏まえると、下記の情熱の花の共演シーンは、胸にグッとくるものがあります。
出典:YouTube
ダンサーという次元を超え、アートな領域に達しているダンスアーティスト・菅原小春。彼女のダンスは自分と向き合い生まれたもので、自分のことを伝えるツールとして存在しています。今後もダンスを使って、菅原小春の感性やそこから生まれるアートを、日本はもちろん世界中に生み出してくれるでしょう。
菅原小春は人との出会いや経験を大切にしています。今後、彼女がダンスシーンで活躍していけば、多くの出会いがあるでしょう。そう、菅原小春のダンスアートは進化し続けます。そして、そこに続いてくれる未来のダンスアーティストとの出会いも待っているのです。
菅原小春公式サイト:http://koharusugawara.com/
菅原小春公式Twitter:https://twitter.com/koharusugawara
菅原小春公式instagram:https://www.instagram.com/kokokoharu/
SHARE
Written by