6. 近年、恐るべき打率の高さを誇るRallye Label
本籍は石川県にありますが、所属するアーティストの多くが都内でも活躍しているRallye Label。今年もここから名盤がたくさんリリースされました。DATSの『Application』、Mother Terecoの『Oracle』、little moaの『Trampoline』・・・。そしてつい先日発表されたTENDRE(テンダー)の『Red Focus』。
TENDRE – 『DRAMA』
恐るべき打率の高さ。「電子音楽とインディー・ポップの幸福な出会い」とでも形容したくなるような音像ですね。来春よりメジャーデビューが決まっているLUCKY TAPESですが、彼らのキャッチーな音楽もまた、電子音楽が持つ多幸感を持っているように思います。
間違いなく、2017年の音楽シーンを代表するレーベルのひとつですね。
7. ネットレーベルの旗手、Maltine Records
2005年に設立されて以降、様々な面でダンス・ミュージックを牽引し続けるMaltine Records。tofubeats(dj newtown)やAvecAvec(Sugar’s Campaign)の作品をネット上にフリーダウンロード形式でリリースするなど、先見性溢れるアプローチを多く展開してきました。そのスタンスは今日も変わらず続いています。
lulu + Mikeneko Homeless – 『Asagao』
この曲もフリーダウンロード可。ネットレーベルという身軽さを最大限活かし、攻めまくっております。
なお、今年の大晦日にはCIRCUS TokyoでMaltine Records主催のカウントダウン・パーティーがありますので、ぜひチェックしてみて下さい。ゲストとして、ゲットーハウスの帝王DJ FUNKが来日します。
8. ミレニアル世代の革命児、TREKKIE TRAX
2012年に発足してから、驚異的なスピードでクラブミュージック・シーンの階段を駆け上がったTREKKIE TRAX。CarpainterやMasayoshi Iimoriなど、気鋭のトラックメイカーが多く名を連ねます。彼らは領域を横断的に活動しているので、思いがけずクレジットを見かけることもしばしば。例えば三浦大知の『Excite』をプロデュースしたのは、まさしくCarpainterその人であります。
Carpainter – 『Returning』
コンセプトに「 あらゆるジャンルのクラブミュージックを世界へ発信する」とあるように、海外とのやり取りにも積極的です。今年だけでも、ロブ・ガッサーやMaxoなどがTREKKIE TRAXからリリースしています。
9. 音響系はflauで間違いない
全体の半数以上は海外のアーティストの作品でしょうか。東京発のレコード・レーベル、flau。ベッドルームで聴くには最適なミュージシャンが多く名を連ねます。三人組シンセサイザー・バンドCrystal、サウンドコラージュが美しいMadegg、現代音楽家・中井雅子のソロプロジェクトRayons・・・。
Rayons ft. Predawn – 『Waxing Moon』
海外からの評価も大変高く、2013年にはアメリカの音楽メディア『The FADER』によって「今最も注目すべきレーベルの一つ」に選出されました。
10. shrineという名の電子音楽レーベル
最後にとっておきを。バレている可能性があるので白状しますが、筆者は電子音楽が好きなのです。アンビエントやテクノなど、インダストリアルな音を聴くとテンションが上がります。
で、そんな電子音楽をメインに扱ったレーベルの中で個人的に一番好きなのがshrine。サブレーベルのMYTHも含めて本当に好きです。好き過ぎてあまり人に教えたくないぐらい。
Ken’ichi Itoi – 『Auhm』
いやー、Soundcloud上のどの曲を聴いてもカッコイイ。活動ベースが京都なので、筆者は大学生の頃「shrineがある」という理由だけで大真面目に関西での就職を考えたもんです。シーンが移り変わってもIDMやノイズが好きな人は一定数いると思うので、心当たりのある皆さんはぜひお試しください。心当たりのない皆さんもお試しください。
ちなみに、shrineは今年で設立20周年を迎えるわけですが、それにあたり現在絶賛ツアー中です。そのグランド・フィナーレが12月30日に東京のKGR(n)で開催されますので、この機会にぜひ。
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