日比谷・野音ワンマンライブ決定! 新体制で変化したbonobos(ボノボ)に注がれる熱視線
2015年にメンバー5人の新体制になってから、bonobos(ボノボ)の音楽性は変化してきました。最近ではシティポップの流れで語られることも多いbonobos。2017年6月7日にはBillboard LIVE TOKYO、9日にはBillboard LIVE OSAKAでのライブが決定しただけでなく、8月12日には日比谷野外大音楽堂でのワンマンライブがおこなわれます。bonobosにとって、6年ぶり4回目となる野音ワンマンです。そのライブを前に、彼らについてまとめました。
新メンバー新体制。大きく変わった新しいbonobos
bonobosは、2001年8月に、大阪出身の蔡忠浩(サイチュンホ)を中心に関西で結成されました。レゲエをベースに、ダブ、エレクトロニカ、サンバ、カリプソなどを取り入れた音楽性で、2年後の2003年には『もうじき冬が来る』でメジャーデビューします。浮遊感のあるゆったりとしたサウンドで、ライブで身を任せる心地よさがファンを惹きつけ、次々と新曲を発表していきます。
出典:YouTube
この頃のbonobosは、1999年に活動を停止したフィッシュマンズの影響が強く出ていました。2バンドには交流があり、ボーカルの蔡は、99年に佐藤伸治(フィッシュマンズ/ボーカル)が死去した後にフィッシュマンズのライブにゲストボーカルとして参加していたこともあります。また、フィッシュマンズの元メンバーであるHAKASE-SUNがbonobosのミニアルバム『GOLDEN DAYS』やツアーに参加したりもしています。
出典:YouTube
しかし、そのスタイルは徐々に変化。もっとも大きなタイミングが、2015年6月25日にドラムの辻凡人が脱退したことでした。それまでbonobosのサポートなどをしていた梅本浩亘(ドラム)、田中佑司(キーボード)、小池龍平(ギター)が加入。これにより、初期メンバーである森本夏子(ベース)を含む5人体制として、新しいbonobosとなりました。
ちなみに別バンドで、キーボードの田中はドラムを叩いており、エレキギターの小池はガットギターを持っています。彼らがbonobosではそれぞれ楽器を持ち替えたことも、独自の音を生み出している理由のひとつでもあります。
この梅本・田中・小池の3人の加入によって、独自の音楽路線を開拓。初期のフィッシュマンズを意識した曲調とは大きく変化し、シティポップ系の音楽とリンクしはじめたのです。
bonobosはシティポップか?
5人体制になって初のアルバム『23区』(2016年9月発売)の中で、タイトルにもなっている収録曲『23区』は、今のbonobosらしさが強く出ている1曲です。シティポップというよりブラックミュージックの印象があります。
出典:YouTube
シティポップ系の音楽とのリンクが強くなったbonobosですが、彼らがシティポップへと音楽性を寄せたわけではありません。そもそもシティポップの背景でもあるSAKEROCKやceroなどと、bonobosは近い存在でした。2000年台には合同で取材を受けることもあり、多少なりともお互いを意識する関係だったでしょう。
『ニャンちゅう』でも活躍
2015年4月からは、子ども向けテレビにも活動の幅を広げています。出演番組は、NHKの『ニャンちゅうワールド放送局』。世界のこどもたちの暮らしや文化など、海外のいろんな話題を楽しく届ける番組です。
出典:小池龍平(ドラム)本人ブログ
番組テーマ曲の作詞・作曲を手がけるだけでなく、たまには出演もして子供たちを湧かせています。とくに田中のキャラ(牛……?)はもう見た目からして濃く、ひときわ存在感を放っています。
そのファンは若者から子どもまで。bonobosというバンドはうねるような流れとなり、今は5人体制で新しいサウンドを生み出しています。日比谷野音ライブでは、その集大成を奏でてくれるでしょう。
出典:公式サイト
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