昨年、デビュー10周年の節目を迎えたGRANRODEO(グランロデオ)。TVアニメ『黒子のバスケ』OP主題歌「Can Do」を筆頭に、いわゆる“アニソン”のヒットメーカーとして知られる彼らだが、その真骨頂はエンターテイメント性にあふれる卓越したライブパフォーマンスにある。2010年から2年連続の日本武道館、2013年の横浜アリーナ2days、2014年のさいたまスーパーアリーナ&大阪城ホール、2015年のさいたまスーパーアリーナ2days&幕張メッセ国際展示場2daysと、毎年アリーナクラスを次々と制してきた彼らのキャリアが、すべてを物語っているだろう。
そんな彼らにとって“ライブとは何なのか?” 9月初週に総動員数約35,000人を数えた全国ツアー「GRANRODEO LIVE TOUR 2016 TREASURE CANDY」を終え、9月19日(月・祝)の東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブ「GRANRODEO LIVE 2016 G11 ROCK☆SHOW -TRECAN ▶◉◀ PARTY-」を直前に控えたGRANRODEO=KISHOW:(Vo)、e-ZUKA:(Gt)に聞いた。
インタビュー・文=阿部美香
ライブだとやたらブチ上がる意外な曲がある、だからライブは面白い
――7月から約2ヵ月間続いた「GRANRODEO LIVE TOUR 2016 TREASURE CANDY」も、9月3日、4日のZepp Nagoyaでファイナルを迎えました。あらためて感想を聞かせていただけますか?
e-ZUKA:長いようで短かいな、というのはツアーのたびに思いますね。今回は、ライブハウスツアーの途中に大阪城野外音楽堂と日比谷野外大音楽堂が挟まる日程に合わせて、セットリストも通常のバンドセットと、ゲストにホーン・ユニットのFIRE HORNSを迎えたバンドセット、野音用に女性ダンサーを招いてダンサブルな曲を多めにしたセットリストと3種類用意したので、変化があって楽しかったです。
KISHOW:同じツアーでも演奏曲が各会場、バラエティに富んでいたから、毎回、新鮮な気持ちで楽しめましたよね。あと、今まであまり意識してなかった、ライブだとやたらブチ上がる曲があることも実感できて、面白かったですよ
――例えばどの曲ですか?
KISHOW:とくに感じたのは「NO PLACE LIKE A STAGE」ですね。
――GRANRODEOには激しい曲が多いですが、なかでも「NO PLACE LIKE A STAGE」は、重厚なギターリフとツー・バスドラミング、KISHOWさんのボーカルの圧倒的な迫力が魅力ですね。
KISHOW:収録されたアルバム(『CRACK STAR FLASH』)はもう4年前のものだし、今までも時々やってはきてるんだけど、今回のツアーでオープニングから2曲目に組み込まれてたりすると、反応がとにかくすごかったな。
e-ZUKA:ずいぶんみんな「ノープレ」好きなんだなぁと(笑)。
KISHOW:僕ら、激しい曲はほかにもたくさんあるんですけど、曲の方向性によるお客さんのノリの違いというのは、ライブで演奏して感じることのひとつかも知れない。「NO PLACE LIKE A STAGE」もすごいけど、昔から演奏してきてる「Once & Forever」も、曲の全体像がいかにもアニソンっぽいというのも関係しているのかな? そういう曲があると、こっちもライブの流れを作りやすいし、みんなの「キターッ!」感に僕らも煽られますよね。
――ライブだとさらにノレる曲なんですね。
KISHOW:そう。もし僕がオーディエンスだとしたら、同じハードな曲でも今回のツアーのセットリストでいうと、久々に歌った「GAMBiT」や「ケンゼンな本能」のようなかなりスピーディな曲のほうがノレるんだけど……「NO PLACE LIKE A STAGE」や「Once & Forever」は、もっとゆったりしてる。逆に、そのゆったりめにドン・ドン・ドン・ドンと身体を刻めるテンポが、一体感を生むのに適しているのかな、とは思います。
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《すべての活動は、ライブをやるためにある》
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