BUZZ THE BEARS 『バラード』
明らかに息子と母親の関係性を描いたBUZZ THE BEARSの原曲ですが、ゆえにUruが歌うと距離感に変化が出てくるのですね。やや客観性が付与されると言いますか。リスナーから集められた写真も相まって、ドキュメンタリータッチで母と子の関係が浮かび上がってきます。時に事実はフィクションを凌駕しますが、実の親子関係ほどドラマチックなものはないですよね。関係の良し悪しに関わらず。原曲の「バラード」が届かなかった範囲に到達した、物凄いカヴァーではないでしょうか。
SEKAI NO OWARI 『SOS』
このカヴァーは原曲に忠実に歌って、元々のベクトルを更に深化させていった例ではないでしょうか。個人的に本作は俯瞰よりも更に高い神的な位置から歌われた曲であると解釈しておりまして、全編英語である理由もその辺にあるのではと思います。“非人間的なニュアンス”という点では、原曲と相違ない気がするんですね。FukaseもUruも同じ方向性でこの曲を歌っているような気がします。改めて聴くと、本当に名曲。
BUMP OF CHICKEN 『Butterfly』
ここまでバラードが多めでしたけれども、ここへきてBUMP OF CHICKENの「Butterfly」を。編成の都合上この曲もバラードっぽくなってますが、分かりやすい「新解釈」だと思います。何せ原曲はEDM的要素も多く含んだバッチバチのアップテンポナンバーですからね。このアレンジでは、ともすると原曲よりも難易度が高いのではないかと思います。声量に頼らずに高音を出さないといけないので、サビは相当キツいのではないでしょうか。
宇多田ヒカル 『First Love』
自分でロックのカテゴリーに絞ったクセによ。いやはや、すいませんね。けれども、このカヴァーは無視できなかった…。ダントツで素晴らしい。マインドはともかく、Uruの元々の歌い方が割とソウルやR&B寄りだと思うんですね。低音部でのブレスの入れ方とか、ローリン・ヒルっぽい気がします。不思議なのは、なぜこのカヴァーが後期なのかと。そりゃあ「First Love」は名曲中の名曲ですけれども、もっと早い段階で歌われてもおかしくなかったように思うのです。邪推ですが、ルーツに限りなく近いからこそ、気負いがあったのかもしれませんね。
作品情報
Uru New Single「願い」
2019.9.11
TVアニメ「グランベルム」エンディングテーマ
「願い」特設サイト https://uru-official.com/feature/negai
初回生産限定盤[CD+DVD] AICL-3753~4 ¥1,900(税込)
通常盤[CD] AICL-3755 ¥1,200(税込)
期間生産限定盤(アニメ盤) [CD+BD] AICL-3756~7 ¥2,000(税込)
[CD] ※初回盤・通常盤共通
M-1 願い 作詞:Uru 作曲:H.Aoba / N.Sasaki 編曲:佐々木 望
M-2 Scenery 作詞・作曲:Uru 編曲:rionos
M-3 白日 作詞・作曲:常田大希 編曲:Uru / Hidenori
M-4 remember Self-cover ver. 作詞・作曲:Uru 編曲:Uru / Hidenori
M-5 願い -instrumental-
M-6 Scenery -instrumental-
[DVD] ※初回盤
Uru Live「monochrome~吹き沁む頬に熱いザフサス~」
2018.3.4 昭和女子大学人見記念講堂
M1. ロビンソン
M2. 鈍色の日
M3. 奇蹟
M4. プロローグ MUSIC VIDEO
期間生産限定(アニメ)盤
[CD]
M-1 願い
M-2 Scenery
M-3 remember Self-cover ver.
M-4 願い [TV size]
[BD]
TVアニメ「グランベルム」ノンクレジットエンディングムービー
〈Uru〉
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