無敵モード突入! 三浦大知
今、日本のダンスボーカリストいえば、彼の名を一番に思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。三浦大知の登場です。2016年にリリースした楽曲のダンスパフォーマンスが、次々話題を呼びブレイク! 今回のセットリストも昨年からのブレイクを象徴する楽曲を中心にパフォーマンスを敢行。
世間では”去年、ダンスがすごいアーティストでブレイクした”という見られ方をしていますが、実際は”やっと世間が三浦大知のすごさに気づいた”というのが正解です。三浦大知自身はコツコツと自身のパフォーマンスを高め、ダンスと音楽に向き合って来ただけで、去年特別何かを仕掛けたというわけではありません。そんな三浦大知が登場すると、今日一番の大歓声!
『(RE)PLAY』のイントロでブレイクビーツが鳴り響くと、会場の空気が一気に三浦大知の色に変わります。続いて『music』を披露。今回のセットリストで唯一の過去曲ですが、ピースなサウンドと三浦大知ダンサーズ(Shota、PURI、Shingo Okamoto、Taabow)とのコミカルなダンスで遊びも魅せる。
出典:YouTube
MCではいつも以上にテンションが高かったのが印象的。ラストに控えるDA PUMPにいい感じにバトンをつなげたいと話す姿は、ソロライブとは違ったはしゃぎぶりです。先輩が一緒にいるからか、弟っぽい部分やハメの外しぶりも見えて、こんな一面もあるのだと新たな発見。
そんなことを考えていたら、MC明けに『EXCITE』を披露。仮面ライダーエグゼイドの印象が強い楽曲ですが、オーディエンスはタオルやペンライトをブンブン回して盛り上がる。こういう盛り上がり方をする曲に進化したのかと、改めて音楽のおもしろさを確認したあと、ライブは『Cry & Fight』へ。三浦大知のアカペラで冒頭にダンスパフォーマンスをするこの楽曲は、もはや三浦大知の代名詞といえるパフォーマンスでしょう。いつ何回見ても鳥肌が立ってしまいます。ダンサーと三浦大知の絆を感じるパフォーマンスです。
ラストは3月にリリースしたアルバム『HIT』のリード曲『Darkest Before Dawn』を熱唱。この2ヶ月で、この楽曲がどのようにファンと共有されてきたのかとても興味深かったのですが、三浦大知の力強いボーカルとオーディエンスのクラップで一体感を生む曲に育っていました。バックトラックに入っているクラップ音に合わせて、手を叩くオーディエンス。ラストにふさわしい壮大感で会場は一体に!
出典:YouTube
三浦大知が昔からすごいということは百も承知でしたが、今日見た三浦大知の姿は自身に満ち溢れ、輝いていました。ブレイクするという事は、やはりアーティストにとってさらなる輝きを与えてくれる源なのでしょう。進化が止まりません。やはり三浦大知は日本が大切にするべきアーティストだと再認識しました。
《セットリスト》
1.(RE)PLAY
2.music
3.EXCITE
4.Cry & Fight
5.Darkest Before Dawn
もはや存在に感謝! DA PUMP
ライブのラストを飾るのはDA PUMP。筆者は世代的にDA PUMPの黄金時代をリアルタイムで見てきたので、現在のDA PUMPがどういうパフォーマンスをするのかに注目していて、ペンを握る手も強くなっていたのですが
ISSAの「Feelin’Good 悩める街で見つけたパラダイス」の歌声で、一気に心が中学生に戻りました。
なにより驚いたのはISSAの歌声、あれから長い年月が立っているのに、劣化知らずの美声と伸び。ダンスも一緒に評価されてきたDA PUMPですが、やはりISSAのボーカルこそ最大リスペクトされるべきと思わせる。ダンスもNEWJACKSWINGで構成されていて、90年代後半のパフォーマンスを思い起こさせます。
2曲目は『ごきげんだぜっ!』。DA PUMPといえば、一人称がオレになる歌詞が特徴的で、高いダンススキルも相まって、男臭さを感じるグループでした。今の音楽シーンでこういう歌詞を歌えるのってラッパーぐらいだよなと思いつつ、改めてDA PUMPの男リリックに耳を奪われる。
ここまでアップアップな楽曲が続きましたが、ここでミディアムテンポの『Joyful』を熱唱。オーディエンスも一緒に手を振りながら楽曲に参加する。まさにシェア曲といった一面を見せました。
MCが明けると、2008年末に加入したメンバー、DAICHI、KENZO、TOMO、KIMI、YORI、U-YEAHのダンスを『New Position』に乗せてフィーチャーした、ダンスパフォーマンスを披露。世界大会にも出場したり、ストリートダンスの時代を作ってきたチームに在籍しているメンバーのダンスはうまいとかを超えて、奥深い。それぞれ得意とするダンスジャンルも違うので、個々に世界観と個性が際立つ。全員がドルフィンでカノンを決める最後に、ISSAが可愛く手を振る姿もチャーミング。
三浦大知がニュースクールを主体としたダンスなら、DA PUMPはオールドスクールをベースにしたダンスでしょう。この対比も非常におもしろい。
出典:YouTube
そして、DA PUMPといえばこの曲。ついに『if…』が! イントロが流れたと同時に、体に電気が走るような感覚。まるで数十年ぶりに大切な人と再会したような衝撃と、当時の記憶が蘇ります。それは、オーディエンスも同じだったようで、歌い出しが始める前から大歓声が会場に響きました。
ISSAの切ない歌唱とKIMIのRAPが織り交ざる新しい『if…』。経験と年齢が生み出す歌唱は、リリース当時よりも深い世界観を生み出していました。
出典:YouTube
ラストは『We can’t stop the music』を披露。サビの力強さがワイルドで男らしい、DA PUMPらしい楽曲です。ダンスも懐かしいルーティンが入っていたり、ここは変えないで欲しいという部分は当時のまま残されている。オーディエンスもこぶしを挙げて一緒に盛り上がりました。
DA PUMPのターニングポイントになったヒット曲で組まれたセットリストでありながら、7人で生み出す新しい楽曲に生まれ変わっているところが見どころですし、何といってもこのキャリアだからこそ魅せれる表現やパフォーマンスの奥深さは注目です。良いものはいつになっても良い! ダンスボーカルグループというジャンルを切り開いたDA PUMPは再注目されるべきアーティストだと痛感しました!
《セットリスト》
1.Feelin’Good ~It’s PARADISE~
2.ごきげんだぜっ!
3.Joyful
4.New Position dance
5.if…
6.We can’t stop the music
歌いつなげた2時間半 続きはワンマンライブで
全アーティストのライブが終わると、ここまでパフォーマンスをしてきた、DA PUMP、三浦大知、w-inds.、Lead、BuZZ、LC BOYSが登場し、熊本復興支援チャリティーライブで披露した『群青』を全員で歌唱。
ISSA→三浦大知→橘 慶太→w-inds.→Lead→BuZZと繋がれていく歌は、このライブでしか見れない貴重な光景。豪華とかそんな言葉ではなく、本当に人の心を動かす、勇気をくれるような熱唱にオーディエンスは濡れそうな目をステージに向けて、彼らの歌に耳を傾けるのでした。
レベルの高いダンスボーカルを魅せるRISINGPRODUCTIONの男達。男性ダンスボーカルアーティストというジャンルがまだ確立されていない時代から、自らのパフォーマンスを信じて切り開いてきた道は、音楽シーンで再注目されています。そんな時期だからこそ、この素晴らしいラインナップのライブを立て続けに見れたのは、音楽を聴き、ダンスを見るものからしたら感謝の言葉しかありません。この続きはそれぞれのワンマンライブで楽しみたい!
今後も彼らの音楽に目が離せない時間が続きそうです。
TEXT_EDIT_NOZATATSU
【オフィシャルサイト】
RISINGPRODUCTION :http://rising-pro.jp/
DA PUMP:http://dapump.jp/
w-inds. :http://www.w-inds.tv/
三浦大知:http://avex.jp/daichi/
Lead :http://lead.tv/
BuZZ :http://buzz-official.jp/
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