2019年12月29日(日)、サンリオピューロランドにてGANG PARADE(ギャングパレード)によるライブ「GANG PARADE SPECIAL LIVE in SANRIO PUROLAND」が開催された。前日の28日(土)には同会場で女性限定のライブが行われたが、年内最後のライブであるこの日は、優先入場権や特典が付いたVIPチケットも用意され、サンリオキャラクターが出演者に名を連ねる特別な公演となった。
Text_Akihiro Aoyama
Photo_外林健太
Edit_mine.k
右肩上がりの急成長を遂げた一年の締め括り
結成5年にして待望のメジャーデビューを果たし、11月にリリースしたメジャー1stアルバム「LOVE PARADE」はオリコン・ウィークリーランキング2位を獲得。右肩上がりの成長を遂げた2019年を締めくくるライブとあって、会場いっぱいに詰め掛けた遊び人(GANG PARADEファンの総称)は一様にテンション高めでメンバーの登場を待ち受けていた。
オープニングSEが鳴り始めると、遊び人は揃って手拍子を叩き、会場の熱気が一気に上昇。客席の各所から大きな声援が飛ぶ中、GANG PARADEの10人が登場し、歌い出した1曲目は「FAKE and FANTASY」だ。サンリオピューロランドという会場とも共通するファンタジーがテーマの楽曲だが、その曲調はGANG PARADEらしいクールさを持つ。続いてテーマパークにふさわしい「sugar」の祝祭的なイントロが鳴り響くと、遊び人からはさっそくミックスを打つ大声も聞こえてきた。バックスクリーンには、サンリオ風にデザインされたメンバー10人と寄り添う人気キャラクターのイラストが映し出され、この日ならではのスペシャルな演出に気持ちが高まっていく。
続いて、メロコア調の「BREAKING THE ROAD」へ。超高速のビートにも関わらず、遊び人たちは見事にミックスを打ち、息の合ったコールを送っていく。「Oh Oh Oh Oh Oh」の大合唱も、「Looking for 勇者!」のコール&レスポンスも耳をつんざくほどの大ボリューム。GANG PARADEの熱のこもったパフォーマンスに、早くも会場が一体となった。キャン・GP・マイカが「一緒に踊って熱くなろうぜ!」と会場を煽った後、披露されたのは「Wake up Beat!」。息をつく暇もないほどのアグレッシヴな楽曲連発に、遊び人たちもコールや振りコピで応えていた。
息をつく暇もないほどにアグレッシヴなセットリスト
ここで、「エンジョイプレイ!みんなの遊び場、GANG PARADEです!」と恒例の挨拶を決め、一人ずつの自己紹介と好きなサンリオキャラクターを披露。ヤママチミキは、11月開催の「ギャンパレ10000000000(テンビリオン)」表彰式で急遽行われた改名ババ抜きにより、2019年末までの期間限定で「颶風ミキ(ハリケーンミキ)」に改名していたため、「この名前を名乗るのは今日で最後!颶風ミキ(ハリケーンミキ)です!」と最後の挨拶をした。
「今年最後のライブ、楽しんでいってください!」と最初のMCタイムを締めくくった後、続いたのは「Youthful Hero」。「全身全霊叫びたい」という歌詞の通りに、メンバーも遊び人も全力でライブを楽しんでいる様子だ。グループ名を冠した「GANG PARADE」では、遊び人が全力のシングアロングとコールで盛り上げ、再び会場がひとつになった。
続いて、激しいビートとメタリックなギターから始まる「Ready Go!」へ。ヘヴィなイントロ・Aメロ・Bメロからコーラスの絶唱へと続くこの曲では、会場全体が激しく揺れていた。この日のGANG PARADEは、一貫して攻撃的なセットリストが続いていたが、中盤は特に圧巻のスピード感。アンニュイな「fly away」、挑発的な言葉を吐き捨てる「POISON」と、ライブが進むにつれて熱気がみるみる高まっていった。
大暴れの前半から、温かな一体感に包まれた後半へ
二度目のMCでは、グループきってのサンリオ好きだというココ・パーティン・ココがサンリオピューロランドの楽しみ方を披露。イチオシのショーに「KAWAII KABUKI」を挙げると、メンバー間で大盛り上がりとなり、歌舞伎の掛け声が流行っているという話へ。「よっ、ココ・パーティン!」という掛け声に合わせて見得を切ると、会場は笑い声に包まれた。ココ・パーティンのサンリオ愛はまだまだ止まらず、今度は「ハロー・パーティン」と名乗ってカワイイ声色で登場。そのキャラクターのまま、次の曲「FOUL」を紹介してみせた。
「FOUL」では、お馴染みの「BODY & 10SOUL♪」を大合唱。「QUEEN OF POP」も「Hey Hey Ho!」「Fu Fu~♪」と、ほぼ全箇所で小気味いいコールが入り、遊び人の熱気が最高潮に達している様子が見て取れた。
ここでテイストを変えて、切ない冬の歌「WINTER SONG」へ。存分に大暴れしていた遊び人たちも少しクールダウンして、手拍子を挟みながら聴き入っていた。切ないムードを受け継ぎながら、次の「LAST」では熱い歌唱パフォーマンスを見せて、再度会場の空気が温まっていく。続く「らびゅ」のイントロが流れた瞬間、遊び人からは悲鳴にも似た歓声が。GANG PARADE最新の代表曲とも言うべき曲のパフォーマンスに、会場全体を温かな一体感が満たしていった。最後に「CAN’T STOP」が披露され、本編は終了。遊び人からは、アンコールを催促する「まだ足りない!」コールが響き渡った。
サンリオキャラクターも登場したスペシャルな大団円
アンコールの声を受けて、メンバーが登場。ココ・パーティン・ココがピューロランドへの感謝とサンリオ愛を話し、「今日はスペシャルな日ということで、アンコールにはスペシャルなゲストをお呼びしております!」と、ハローキティ、タキシードサム、クロミの3人を紹介。アンコールはサンリオキャラクター3人が共演して楽曲を披露することになった。「LOVE COMMUNICATION」ではコラボグッズのタオルを回し、会場がピンクに染まった。
サンリオキャラクター達の見事なパフォーマンスにメンバーが賞賛を送り、和気あいあいとしたムードが流れる中、いよいよ本当に最後の楽曲へ。「もっともっと遊べますか~?2019年の最後がこんなもんでいいんですか~?今年最後の、今年一番のPlastic 2 Mercyにしましょう!」という煽りを受けて、会場の温度が最高を記録する中、誰もが待っていただろう代表曲「Plastic 2 Mercy」が披露された。遊び人たちは、この日最大のコールでメンバーに熱を伝える。みんなで肩を組み、左右に揺れる恒例のムーヴを行い、一体感に包まれたまま終演の時を迎えた。
最後の挨拶では、2019年秋に全国10都市12公演を巡ったツアー「PARADE GOES ON TOUR」の映像が映し出され、そのツアー千秋楽・中野サンプラザ公演を収録したDVD・Blu-rayの発売(2月26日リリース)を発表。激動の2019年を見事に締めくくった。
年明け早々に、初期からグループを引っ張ってきたカミヤサキの脱退が発表されるなど、2020年も激動となりそうな予感がするGANG PARADE。彼女達に、これからどのような変化が待ち受けるのか。今はまだ誰にも分からない。ただ、この日見られたような、メンバーと遊び人の結束が続く限り、GANG PARADEの未来は明るいだろう。
【GANG PARADE】
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