「インディー」とは結局何なのか?②
(続き)そう考えると、フジロックのレッドマーキーはそんなアーティストばかりが出るなと思い当たりました。国内海外問わず、過去にも様々なアーティストがこのステージでエッジーなサウンドとオルタナティブな精神性を見せております。そしてそれに応えるオーディエンス。音楽に限らず、同じ価値観を持つ者同士が同じ場所に集まるというのは気持ちが良い。往々にして、誰も傷つかない。そこから殻を破って表に出て行くこともゆくゆくは必要でしょうが、個人的には「インディー」も尊重されて欲しいと思います。
覇権を握ったまま降りてこないヒップホップ
言うまでもなく今回の目玉であるケンドリック・ラマー。今年はついにラッパーとして史上初のピューリッツァー賞の音楽部門を受賞しました。彼だけにとどまらず、2010年代はヒップホップが覇権を握っている印象があります。ここ日本でもそれは言えて、PUNPEEと5lack兄弟の勢いたるや草木もなびくほど。A-Trakをこの括りに入れて良いものかは迷いましたが(エレクトロな4つ打ちも範疇ゆえ)、彼は元々バトルDJとして世に羽ばたきましたから、今回はこちらに。プロデューサーとしても彼は不世出な才能を持っています。
何となくピーター・バラカン
ピーター・バラカンに音楽観を育まれたフジロッカーも多いのではないでしょうか。私事ですが、上記アーティストはすべてピーターさんに番組を通して教えてもらったアーティストです。すべて。だから本当は「何となく」どころでなく「Barakan Beat組」とか「Weekend Sunshine組」(いずれもピーターさんがパーソナリティを務めるラジオショウ)と言ったほうがストレートでいいかもしれません。アメリカンで土臭い音楽を堪能したい皆さんは、ぜひフィールド・オブ・ヘヴンやパレス・オブ・ワンダーへ。
まったく寝かせる気のないフジロック夜の部
我がホームです(照)。ヒップホップもロックも大好きですが、個人的にはクラブミュージックが最も安心できます。皆さんもそういう音楽がありませんか。ちなみに今年から新しいエリアが設置されまして、その名も「Unfairground」と言います。英国のグラストンベリー発の、言うならば“大人の移動遊園地”。連日深夜の2時までやってますから、フジロック夜の部のサウンドに触手が動いた皆さんはぜひ。Havana DubとMANDIDEXTROUSがここでDJとして出演します。
■ FUJI ROCK FESTIVAL ’18 / フジロックフェスティバル ’18
日時:2018年7月27日~7月29日(前夜祭は26日より)
場所:新潟県湯沢町苗場スキー場
主催:SMASH Corporation
<イベント詳細>
http://www.fujirockfestival.com/
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