COLOR CREATION、過去イチの自信作が完成!5人の声色の違いとは?
シーンにおける注目度No.1の5人組ボーイズボーカルグループCOLOR CREATION(カラークリエイション、通称カラクリ)が2ndシングル『I’m Here/Blue Star』をリリース。「自分達の歌声で、聴く人達の人生に彩りを!」をコンセプトとしたグループの新作は、青をテーマにしたダブルリードシングルになった。メンバー全員一致で「自信作」と胸を張る今作は、「COLOR CREATIONとしてもともとやりたかった楽曲(KAZ)」「ひとつの正解例(TAKUYA)」「確実に過去イチ(YUUTO)」であり、カラクリというグループの本質が詰まっている。猛スピードで成長するカラクリの、止まることのないトークライブのようなインタビュー!
Photography_Takuma Toyonaga
Interview & Text_Sotaro Yamada
Edit_Kenta Baba
デビューして感じた「人間力」の差
――メジャーデビューしたのが2018年5月23日。それから約半年経ちますが、この半年で変わったこと、逆に変わらなかったことはありましたか?
TAKUYA : まず変わったのは、自分たちのために動いてくれる関係者の方が一気に増えたということです。今回のMVの撮影にも、めちゃくちゃたくさんのスタッフさんが関わってくれていました。
JUNPEI : インディーズ時代の倍以上の人が関わってくれましたね。
左から:YUUTO、TAKUYA、KAZ、RIOSKE、JUNPEI。
KAZ : 楽曲をつくってくださる方も増えましたし、お仕事の機会が増えたこともすごく感じています。この夏はたくさんのイベントに出させていただいて、タイアップの仕事もいただきました。そういう点でメジャーデビューを感じていますね。とはいえ、デビューして即ブレイクということではなく、インディーズの時と同じように着実にイベントに出て少しずつ知ってもらうという感じなので、姿勢や気持ちはあまり変わらないかなと思います。目の前のお客さんを楽しませるという部分ではこれまでと同じですね。
――メジャーデビューしたからこそ大変だと感じることは?
KAZ : 僕らは活動1年でインディーズからメジャーに移行したわけですけど、求められるクオリティが上がり、「メジャーアーティストとしてのハードル」というものを感じます。こういう取材やラジオやテレビ、もしくは曲を書くこと、歌、MC、すべてに関してメジャーのハードルがあって、その期待に応えきれていないので、悔しい思いを抱えています。ただ、もちろん急に色々なことができるようになるわけではないので、今できることを少しずつ修正していくしかないんですけど。(メンバーに向かって)そこが辛いよね、自分が足りないって思えちゃうことが。
JUNPEI
JUNPEI : デビューする前は、デビューがある種のゴールというか、区切りのようなものだと思っていたのですが、ここからがホンマのスタートなんやと実感してから、逆にもっと焦るようになりました。今までももちろん頑張ってはいたんですけど、さらに「うわ、ホンマにやらなきゃ」みたいな気持ちになっています。
KAZ : 本当にメジャーデビューって通過点なんだなって感じました。ここから先の道の方がはるかに険しいものなんだって。
――どういった部分に自分たちの「足りなさ」を感じますか?
TAKUYA : 人間力ですね。今年『a-nation』に出演させていただいて、メインステージも見させていただいた際、事務所の先輩のSonar Pocketさんをはじめ、メジャーシーンでずっと活躍してきた先輩方のライブを見ていると、やはり人間としての深みのようなものが自分には足りないと思うことがありました。もっといろんなことを経験しなきゃなと思うようになりました。
左から:KAZ、TAKUYA、YUUTO
――「人間力」というのは、普段の先輩方の振る舞いを見て感じるのではなく、ライブを見て?
TAKUYA : ライブですね。MCの言葉の選び方にも人間力の差があらわれるんです。
YUUTO : 説得力が違うんですよね。
KAZ : 人間性から出る歌詞だったりMCだったり、そういうのは全部繋がっていると思うんです。僕たちではまだ考えに至らない発言をされる先輩方がたくさんいらっしゃる。自分たちはまだ全然足りないということを痛感する日々です。当たり前だけど、初めてのことが多いんですよね。だけど僕たちはメジャーアーティストだから、いつまでも初めてだなんて言ってられない。
JUNPEI : けどそこをあんまり考えすぎちゃうと陰に陰になっていっちゃう。一方で、表に出たら自信満々に振る舞わなければいけないわけで。自分のメンタルコントロールについてはデビューしてからよく考えるようになって、そこの難しさと戦っている面はあります。
ライブが得意だからこそ、細かい差に気付いて悔しくなる
――なるほど。個人的な見解ですが、インディーズ時代のライブを観て、COLOR CREATIONはむしろライブを得意としているグループだと思いました。大前提として歌が全員うまいことや、お客さんの盛り上げ方も良かったんですけど、特に印象的だったのは中盤の寸劇。あれはすごく面白かったし、舞台をやり慣れているという感じがしました。ライブ全体として「もう完成してる」という印象を受けたんです。だから、ライブで自分たちの至らなさを感じたというのは、ちょっと意外な気がしました。
全員 : へえ~〜〜。
――意外でもありつつ、得意であるからこそ、そこにもっとも細かい意識が向かうのかもしれませんね。
KAZ : 実際、意識はかなりそこに費やしていると思います。特にライブのナマ感、生きたMCや生きた言葉を言うこと。曲フリでも「〇〇という楽曲を歌います」だけではなく、そこに今のシチュエーションとか自分たちの人生背景とかも絡めながら、本当に生きた言葉でリアルな音楽を伝えていく。その作業ができる日とできない日があるんです。できなかった日はもちろん落ち込むし、そういう日に限って、大きなステージで他のアーティストさんがめっちゃ素晴らしいライブをしているのを目にするんです。「ああ、僕らに足りないものをすごく持ってるなあ」と思ってしまう。
JUNPEI : 僕らは踊らないぶん、そういう意味ではショーとして見せられる部分が少ないと思うんです。だから逆に、ダンス&ボーカルグループよりはMCの上手さや言葉の選び方は何倍もまさっていないとダメだなという自覚はあります。
――ゴマカシがきかないですからね。
TAKUYA : 歌をいちばんに推しているグループだからこそ、歌以外の部分をしっかり考えなきゃいけない。その会場や土地の特徴や、その日のお客さんを見て、どんな言い回しが刺さるのかとか。
KAZ : イオンモール系なのか野外なのか、どういった土地なのか。会場の場所や形態によってお客さんのノリが全然違うんです。その土地にはその土地の正解があるし。前回めっちゃ盛り上がったことを別の会場でやってもまったく盛りあがらない、そんなこともあります。
JUNPEI : 箱ライブとリリースイベントでも全然違うし。
TAKUYA
TAKUYA : 箱ライブだと客席が暗いから、お客さんが声を出しやすいんですよね。声を出しやすいということを前提にできる。でもリリースイベントだと素明かりなので、声を出したりノったりすることは、ちょっと恥ずかしいですからね。
KAZ : イオンモールで本気の声を出したら、たぶん周りの人、引いちゃいますよね。だからみんな「い、いえ~い」くらいの感じで、女の子を保ちながらやる。それってある程度は仕方ないんですよね。
TAKUYA : どうやったらその恥ずかしさを捨てて身を預けてくれるか、みたいなことから考える必要があります。
KAZ : ちょっと広い空間で、他の買い物客から見られている。そういう状況で僕らがどう心を開かせられるか。あとは、僕らに興味を持っていない人にどう興味を持ってもらえるか。その土地のことをどれだけ知っているか、どうしたら幅広い世代に伝わるMCをできるか。そういうのは経験や人間力の差が出ますよね。そこが僕らにはまだ足りない。だから悔しいです。
JUNPEIとRIOSKE
JUNPEI : 引き出しがまだ少ないから、それを増やしていくのがひとつの課題ですね。
TAKUYA : ……だってもう、わかんないですもんね、振り幅が広すぎて。イオンモールでめちゃくちゃかしこまって挨拶したら、お客さんたちがすごくあったかい目で見てくれたことがあったんです。それをライブハウスでやったら、シーンと冷めてしまって。ライブハウスではちょっとお客さんを煽ったりイジったりする感覚でいた方が盛りあがったりする。
JUNPEI : 僕らは新しいグループだから、下手に出るスタンスでライブをやることが多かったんです。でもメジャデビューしてからは、それだけじゃあんまり盛りあげられないこともある。ちょっとタメ口にしてみたり、毒を吐いてみたりした方が逆に良かったりする。そういうところは他のアーティストさんを見て勉強してます。
KAZ : 公演数が多いと、ある程度同じ内容のことを伝えるじゃないですか。でもテンプレートに縛られてもいけない。「形式上これとこれは言わなきゃいけなくて、尺がこれくらい」というのはもちろんあるんだけど、それを壊したナマの声を届けることが難しい。だからこういう取材では、もっと素な自分の見解を話すようにしています。
全員が歌詞を書くCOLOR CREATION。曲作りのプロセス。
――2ndシングルはダブルリードシングルになりました。『Blue Star』の作詞はTAKUYAさんが担当していますね。作詞はこれが初めてですか?
TAKUYA : COLOR CREATIONでは初めてですね。ソロの頃にはやりましたけど。
――難しかったですか?
TAKUYA : うーん、でも、「青」というテーマと、ドラマ『今夜、勝手に抱きしめてもいいですか?』の脚本を読ませていただいていたので、わりと世界観はつかめた状態で書き始められました。それから、ベースは僕の歌詞なんですけど、みんな各々歌詞を書いてきていたので、それをもとにブラッシュアップしました。
――あっ、全員それぞれ歌詞を書いていたんですか?
RIOSKE : カラクリは毎回そうなんです。まずテーマがあって、テーマに合わせて全員が歌詞を書いてくる。解釈がみんな違うから、まったく違うものが集まってきて面白いです。
JUNPEI : ただ今回はドラマの脚本をみんな読んでからだったので、方向性はみんな同じでした。
TAKUYA : どこに重きを置くか、ということが違っただけですね。
KAZ : 恋愛っぽくするか、そうでない形で見せるのか。そのなかで「Blue Star」というすごく良い言葉をTAKUYAが持ってきたので、この方向性で広げていこうと。
COLOR CREATION『Blue Star』MV
――みなさんは自身の経験をもとに作詞するタイプですか? それとも完全に架空の物語をつくるタイプ?
KAZ : どっちだろう? みんな半々かな? 『Blue Star』は完全に架空のお話ですね。自分の思い描く主人公の気持ちになって書いた作品です。他の曲に関しては、実体験に基づいて書くことが僕は多いです。
――デビュー曲の歌詞はKAZさんが書いて、セカンドシングルの歌詞はTAKUYAさんが書いたから、他のみなさんも作詞をする予定はあるんですか?って聞こうと思ってたんですけど、もうすでにやっていたんですね。
TAKUYA : カップリングの『Stand Up!』はRIOSKEが作詞しました。
KAZ : 『Stand Up!』もベースはRIOSKEですけど、最初に全員書いてます。インディーズ時代の曲もすべてそうです。
――たしかにインディーズ時代の曲は、作詞のクレジットはCOLOR CREATIONになってますね。
KAZ : あれはほんとはどっちも僕なんですけど、そうなってますよね。
RIOSKE : え? KAZってクレジットされてないの?
KAZ : されてないんだよ。だから怒ってる(笑)。カラオケでKAZって出ないんだもん。
次回から、リリースごとにRIOSKEの折り紙作品が見られる!?
――『Blue Star』は花の名前から来てるんですよね。聞くところによると南米原産の花で、主にブラジルなどに多く生息しているそうです。RIOSKEさんは、この花のことは……。
RIOSKE : 全く知りませんでしたー(笑)。
――ペルーではあまりメジャーではない?(※RIOSKEはペルーと日本のハーフ)
RIOSKE : メジャー……なのかな?
YUUTO : RIOSKEは花のこと詳しいじゃん。
RIOSKE : いや、好きだけど詳しくはないの。バラくらいしか知らない。あ、でも見たことはありました。この花をBlue Starと呼ぶことを知らなかった。
――見たことがあるなら、Blue Starを折り紙で折ることはできますか?(※折り紙はRIOSKEの特技)
JUNPEI : ああ、それめっちゃ良いですね!
RIOSKE : えー、でもたぶんできない……。デビューしてから、あまり折り紙を折れていないんですよね。
――じゃあ、今日折り紙を持ってきたので、よかったら空き時間にこれで楽しんでください。
RIOSKE : えー! わざわざ持ってきたんですか! むしろごめんなさい! じゃあこの折り紙で花を折って、それをインスタにアップします!
KAZ : たしかに、すぐつくれるものって何か欲しいよね。よく「折り紙で何かつくってください」って言われるんですけど、まったく良い返しができないんです。RIOSKEの折り紙は、何日もかけてつくるものだから。
RIOSKE : 僕が得意なのは、何千枚も使って組み立てる折り紙なんです。
――シングルを出すごとにその楽曲のモチーフを折るのはどうですか? 前回の『CANVAS』だったら、MVの最後に出てきたバラを折り紙にしてみるとか。
KAZ : 取材の時に毎回持ってくればいいんじゃない? リリースのタイミングに合わせて大作をつくってさ。「今回の楽曲からイメージをふくらませて作った折り紙は、これです!」って、毎回見せよう。
RIOSKE : それイイかもしれない! そうします!
取材時におりがみをプレゼントしたら、ものすごく喜んでくれたRIOSKEさん
TAKUYA : ……あの、今日って、プロモーションの会議だっけ?
一同 : (笑)。
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