「生活は忘れて」による連載企画、始動。
はじめまして。
僕は2020年の2月から音楽活動を開始したソロミュージシャンの「生活は忘れて」です。
昨日の12/16(水)に5th Single「浅めの夜で」をデジタルリリースしました。僕なりにノリやすいテンポにあたたかみのある楽器隊とボーカルを乗せて、後ろ向きな気持ちに寄り添うような曲を作りました。タイトル通り、夕暮れ~夜に聴いてほしい一曲です。
さて、ミーティアさんのこの企画では、僕が考えた楽曲それぞれのエピソードを曲ごとに掲載していく企画になっています。お話を書いた経験は無いですが、自分なりに楽曲のバックグラウンドを文章で綴っていければと思っています。
ここで掲載したエピソードを少し短くしたものを、Youtubeに『今だけ生活は忘れて』という映像企画として再生リストにまとめて載せているので、こちらも是非ご覧ください。
初回はEpisode #00として、9/23(水)にリリースした4th Single「綺麗なものだけ」のエピソードです。夏にわき起こる焦燥感、絶望感、置いてけぼり感を表現したいと思って作った楽曲です。エピソードの内容も読みながら聴いてもらえたらと思います。
それでは、どうぞ。
Text_生活は忘れて
Illustration_𝚗º𝚗º
Edit:Yuta Kosugi
Episode #00 綺麗なものだけ
生活は忘れて – 綺麗なものだけ (Official Lyric Video)
僕がまだ小学生や中学生だった時の話。
1学期の終業式が終わり、お昼を過ぎたくらいの時間帯に家に帰っていた。
明日から夏休みが始まるという日だからほとんどの友人が遊ぶ約束をしてから帰っていた。そのころの僕は友達が少ないということはなかったから夏休み中はよく友人と遊んでいたが、夏休みが始まる前の日、つまり1学期の終業式がある日は必ず1人で過ごすようにしていた。
帰ってから軽めの昼食をとり、扇風機だけかけて寝転がっている祖父と少しだけテレビを見てから縁側に行き、アイス片手に外を見ていると「何かしないと、自分のしたいことはこんな事じゃない」という訳の分からない、どこからかわいてくる焦燥感のようなものを感じた。だがそれと同時に襲ってくる「でも何をすれば良いのか分からないし何がしたいのかもよく分からない」という絶望にも似た無力感も感じていた。なんだかそれが悔しくてたまらなくなって泣き出してしまったこともあった。
夏休みの最中にも同じように縁側でボーっとしている時や母親の実家に行った時にたまにこんな心もちにはなるが、夏休みが始まる直前のこのタイミングが一番この得体の知れない感情を強く感じるからこの日は1人で過ごすようにしていた。
“綺麗なものだけ” 歌詞:生活は忘れて
置いてけぼりにされるような
焦りのような不思議と浮わついた感じ
君は覚えていないかな
そんなことはどうだっていいかな 冷たいな
さめたまま夢を見ているような
世界に二人しかいないような
今じゃもう過去の話
さよなら思い出す 風景は
綺麗じゃなくてどうするの
彩度が高い視界は
見たくなくたって思い出すな
思い出なんてつまらないし
理想の何かを二人で作ろう
夏の匂いにつられるがまま
生活を描けばいいんだ
君に追いつきたい勢いで
自転車を繰っていた
それでもどうしようもない
大人たちは自分たちの知る
現実の中だけで話をする
あの頃に今戻っても何もできない
後悔に似た感情はあるけど
今の自分でもどうしようもないことだから
儚くて
掴みようのないものでしょう
忘れられない
さよなら思い出す 風景は
綺麗じゃなくてどうするの
彩度が高い視界は
見たくなくたって思い出すな
思い出なんてつまらないし
理想の何かを二人で作ろう
夏の匂いにつられるがまま
生活を描け
さよなら言わないでおこう
そしたらきっと
将来あえるさ
早起きして
そこにいると分かれば
それでいい
思い出なんてつまらない
理想を二人でつくれ
夏の匂いにつられるがまま
生活を描けばいいんだ
次回は、#01 “Alternative” のストーリーズ をお送りします。それでは、また。
<リリース情報>
2020.12.16 Release Digital Single「浅めの夜で」 (Official Music Video)
各種ストリーミングサービスで配信中
https://sww.lnk.to/asamenoyorude
生活は忘れて
Youtube
https://www.youtube.com/channel/UCUnTaSLig7XgJX7L_it3dWg
https://twitter.com/seikatsu_wasure
https://www.instagram.com/seikatsu_wasure/
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