踊れるリズムに乗るシリアスな歌詞でリスナーを魅了するバンド、the twenties
大分県で結成された四人組ロックバンドthe twenties。このバンドの魅力は、なんといっても人々に突き刺さるような歌詞と、シンセサイザーのようなサイケデリックなメロディ。踊りたくなるようなリズムの中にある、切なく、もがくような歌詞のバランスが絶妙です。そんな一癖、いや何癖もあるバンド、the twentiesを紹介します。
人々の心に刺さる歌詞を作るのはボーカル&ギターのタカイリョウ
一度見たら忘れられない重めの黒髪ヘアが印象的な、ボーカル&ギター、そして作詞を手がけているタカイリョウ。癖があるのはその強烈な見た目だけではありません。孤独を味わったシリアスな過去を持つ彼は、声も歌詞も誰にも似ていない、唯一無二の世界観を持っています。
そしてタカイの作った歌詞をサイケデリックなメロディでリスナーに届けるのが、ギターと作曲を担当するウルマヒロユキ。そこに野菜くんのベースとアニーダイナソーのドラムが加わることによってthe twentiesが完成します。そんな彼らの、誰にも真似できない代表的な楽曲を紹介していきますね。
追憶ダンス
「バズリズム02」のパワープレイ楽曲や、同名の短編映画エンディング曲にもなっていて、the twentiesのMVの中で1番再生数の多い曲。私自身もこの曲をきっかけに彼らを知りました。躍らせるリズムでノリやすい曲です。
しかし歌詞を聞いてみると意外とシリアスというか、息苦しいというか。
たとえそれが絶望の果てだったとしても
運命に逆らうことはできないかもしれない
突き抜ける痛みを受け入れられないかもしれない
それでもぼくらは今を生きていくしかないんだ
聴くと一瞬で頭に残り、気づいたら何回もリピートしている曲です。
R.E.D
ライブの定番曲でもある人気曲です。MVでも歌詞が表示されていて、劣等感や生きづらさがガンガンに伝わってきます。しかしそれを一瞬も隠さずに全面に出し、演奏し続けるのが彼らの個性でもあると思っています。
確かなものより
不確かなものが愛しくて
ポジティブ思考な現代のエールほど
打ちのめされちゃうもので
LET IT DIE
イントロのドラムビートから躍らせる1曲。ライブで踊り狂いたい。サイケデリックなギターも印象的ですが、後半のベースソロにも注目してみてください。かっこよすぎるスラップに釘づけになること間違いなしです。
palm
踊れるのに、泣ける曲とはまさにこのこと。ライブでも間違いなく盛り上がるのに、歌詞の通り、もがき、叫んでいる。このノリの良さと歌詞のバランスが絶妙でたまらないのがthe twentiesなのです。
hello hello hello 暗闇の中
もがき 叫び 探してる
hello hello hello の言葉に乗り
君にありがとう
hello hello hello 朝が夜を
奪うまでに殺しとこう
12月の極寒の雨の中、真剣に缶蹴りをしているMVにも注目。ちなみに、本曲が収録されたセカンドアルバムの際に行われたツアータイトルは、『ぶっ殺し散歩ツアー』。初見だとなんとも足を運びにくいタイトルですが、それもまた彼ららしさなのではないかと思ってしまうのです。
園の子
the twentiesのこれらの歌詞を書いたタカイリョウとは何者なのか。その答えを示しているのがこの「園の子」という曲です。タカイ自身の経験を赤裸々に歌った曲で、the twentiesの密かな名曲だと思っています。今までのアップテンポな曲とは違い、バラードで新たな彼らの一面が見れる曲です。
the twentiesは聴けば聴くほどに頭から離れてくれないバンド
メンバーにも楽曲にも癖がありすぎる彼らは「食わず嫌い」ならぬ、「聴かず嫌い」をしていた方も多いのではないのでしょうか。しかし恐る恐る聴いてみると、いつの間にか勝手にリピートボタンを押してしまう。彼らの奏でるリズムに心を捕まれ、無意識に足でリズムを取ってしまう。実際に今記事を書いている私がその状態なのです。彼らは一見、とっつきにくいバンドかもしれませんが、一度近づいてみると絶対に離してくれないのです。だから彼らのファンは濃く、熱狂的。今後もthe twentiesからはますます目が離せません。
ライブ情報はこちら!
https://l-tike.com/thetwenties-onemantour/
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