大阪発・reGretGirl。若手ロックシーン要注目の3ピースバンド!
地元大阪を拠点に活動する3ピースロックバンドreGretGirl(読み:リグレットガール)。2017年4月7日、YouTubeに投稿された曲「ホワイトアウト」が総再生回数300万回を超え、今もなお視聴数上昇中!
この曲も収録されている1st Mini Album『my』リリースを機に業界からの注目も高まり、先日行われたツーマンライブ東京編はソールドアウト。勢いは止まることを知らず、今秋に全国6カ所を回るワンマンツアーが決定しました!
「しばらくは“失恋”以外は歌うつもりないです。」と口にする平部雅洋 (Vo./Gt.)が綴る、等身大な想いが込められた “女々しい” “切ない” 歌詞に着目しながら、おすすめの曲を紹介します。
reGretGirlは失恋から得たマイナスをプラスに変える等身大の音楽
何故こんなにもreGretGirlに多くの人がハマっているのでしょうか?
いつの世代も恋愛に関する曲は人気ですが、中でも浮足立ったラブソングより、辛い失恋ソングのほうが好まれる傾向にあります。それが如実に出ているのが最近のロックシーン。
back numberやMy Hair is Badのように自らが経験してきた辛い過去を綴った歌詞に多くの若者が支持しています。この路線を貫いた音楽性を持っているreGretGirlは、まさにど真ん中。自らの過去を掘り起こして、「辛いよね、わかるよ。」と投げかける、傷ついた人の背中をさする音楽なのです。女々しいと言えばそうかもしれませんが、どこか男らしく、気持ちを言い切る潔さがあるところが彼らのらしさでもあります。
後悔のregretと女の子のgirlで(後悔する女の子)という意味を持つバンド名は、平部(Vo&G)が昔の彼女にフラれて「いつか有名になってフッたことを後悔させてやる。」と思ったことから付けられました。そこからバンドの大テーマ “失恋” に繋がっていっているのです。
reGretGirlおすすめ曲4選
【ホワイトアウト】
reGretGirlの代表曲とも言える「ホワイトアウト」は、1stシングルとして発売され、1st Mini Album『my』のリードとなる曲。すでにお気づきの方もいると思いますが、曲の入り方、リズムの刻み方、歌詞の構成全てにおいてマイヘアのあの曲っぽい。(誰しも同じ曲を思い浮かべたのでは?)決定的に違う部分は、誰もがイメージしやすい風景を描いているところと物語の2人は恋人同士というところです。冒頭の歌詞には、こう書かれています。
いつだってなかなか既読にならない
未読のままのラインが不安で
君が少し会いたいって言うから
思わず飛び出した午後8時
SNSが主流になっているこの時代の連絡ツールが歌詞に入ると、より一層リアルさが増し、感情移入しやすい。更に、君は何故、“少し会いたい”と言っているのか興味を湧かせることで、聴く人を惹きつける力もあります。
こらえきれずかけてしまう電話
夜の高速道路
耳に飛び込んでくる震えた声で
「私、好きな人ができたの」
曲が始まって間もないのに、衝撃的な展開過ぎませんか?ここから曲が終わるまで、彼女との楽しかった思い出や整理しきれないむちゃくちゃになった精神状態を歌いあげていくのですが、ジェットコースターのように走り抜けていくリズム隊がカッコいいんです。過去の辛い経験を歌っているのに、美しいメロディーラインに乗った未練がましい嘆きさえも気持ちよく聴こえてしまうのは、バンドの演奏レベルが高いからだと思います。
【ブロッサム】
「ブロッサム」は、2nd e.p.「ふたりはひとつだった」に収録された曲で、残念ながら音源は廃盤となっています。歌詞中に “ピンク色の景色” と書かれているところから連想すると、ブロッサム=桜であることがわかります。桜を目の前にして、一年前に別れてしまった元カノへの想いにふける内容で描かれ、取り戻す事の出来ない思い出を歌っています。
“とりとめのない毎日は今になって光り出した/あの時2人は笑っていた/取り戻せはしないけど” の歌詞のように、今と昔を繋ぎ合わせても、かつて2人で見ていた景色を一人で見たときの寂しさは計り知れないものがあります。恋人に関わらず大切な相手を思い出し、涙を流しながらもどこかで心が温まってしまうことってありませんか?
【デイドリーム】
『my』がリリースされたのと同じタイミングで公開された「デイドリーム」は、reGretGirlの曲の中でも一番心を抉る “後悔” を歌った曲といった印象。ミディアムバラードで構成されたサウンドが、歌詞の引き立て役となり、涙腺を容赦なく刺激してきます。 “ふたりを繋ぐ赤い糸が/ちぎれてしまう音がした” という実体験あってこそのリアルな心情から始まり、 “新しい誰かに出会うための/ものに変わっていくような気がした“ という心のどこかで分かっていた気持ちの変化によって、サヨナラに導かれていってしまう悲しい結末を聴かされると、居た堪れない気持ちになります。
曲のラストに向かうと、追い討ちをかけるかのように、この先出会う ”僕の知らない誰か“ の女になってしまう彼女に対しての断ち切れない気持ちを畳み掛けてくるのですが、聴けば聴くほど病んでしまいそうなくらい辛く苦しくなります。失恋した時があったら、「デイドリーム」を聴いて思いっきり泣き倒したいです。
【after】
『my』に収録されている「after」はreGretGirlの中でも疾走感のあるロックチューンで、女々しさが爆発しています。バンドサウンドもライブ感が強く、盛り上がるアゲ曲だなという印象を受けました。
別れを告げられても、諦め切れずに心の中でもう目の前にあらわれない彼女に問いただしながら、当時の自分の言動や行動を振り返り後悔している歌詞が綴られています。
サビの部分を抜き取ってみると、
ずっとずっと一緒だと思っていたのに
会いたい時にはいつも会えないね
って言われてしまう
きっときっとこのままなんて曖昧なことじゃ
中身なんてなかったんだ
スカスカな愛を見透かされていた
というように、彼女のほうが一枚上手だったのがわかります。「嫌いになったわけでは無いけど一緒には居られない。」と言われた時、嫌いではないなら復縁の余地があるのではないか?と思うことは、女性からするとあまりない感情なので、理解するのが難しいところでもありますが、素直な男性ならではの考え方なのでしょうか?男性と女性で聴こえ方が違うのも、reGretGirlの魅力的なところです。
昨年リリースされた1st Mini Album『my』には、今回はご紹介できなかった曲も含め、非常に濃い楽曲が揃っています。総ての曲に “失恋” と “後悔” をテーマにした歌詞を乗せていても、楽曲の振り幅が広く、メロディーがキャッチーで美しいので飽きが来ません。
コンセプチュアルなバンドは定番と新境地開拓のバランスが難しいと思いますが、コレしかない!と強く思えば大きな武器へと変わります。reGretGirlはそういったバンドであって欲しいです。この先も素直でストレートな気持ちを私達にぶつけてきてくれることでしょう。
関西地区での活動がメインですが、9月に渋谷で行われるサーキットイベント【TOKYO CALLING 2018】への出演も決まっていますので、是非この貴重な機会をお見逃しのないように!
SHARE
Written by