ミーティア×LINE MUSICプレイリスト公開中
ミーティアとLINE MUSICのコラボ企画更新中! 毎週いろんなテーマでプレイリストを作ってお届けします! 本記事は、LINE MUSICにて展開中のプレイリストと連動。プレイリスト作成者が選曲した理由やお気に入りのポイントについてご紹介していきます。
今週のテーマは「現在のインディー音楽とは何ぞや?を巡る15曲」。何をもって“インディーズ”と呼ぶのか、今はもはや定義が難しいでしょう。元をたどれば資本力のある組織(いわゆるメジャーレーベル)と提携することで作品を創作するアーティストを指して“メジャー”と呼んでいたものですが、近年ではそれが少し変化しております。レーベルがアーティストをコントロールするシステムから、アーティスト主体で物事が進む仕組みになって以降、インディーズという言葉が示す対象が内容物やスタンスになっているような気がしますね。真の意味で、アーティストが“インディペンデント(独立した)”な状態になってきているといいますか。つまりメジャーレーベルに籍を置いていても、“インディー”にカテゴライズされる場合があるわけです。先日、自身が先頭に立ってオンラインフェスティバル「Secret Sky」をオーガナイズしたPorter Robinsonなんかは好例だと思います。
それを踏まえた上で、こちらのリストをチェックしてくださればと。制約から解放されたアーティストが、どれだけ素晴らしい作品を作るのかご覧いただきたい。
Porter Robinson / Something Comforting
Porter Robinsonが続きます。彼は新曲を発表する度に、そして名が売れてリッチになってゆく度に、どこか薄暗い影が彼に落ちてゆくようでした。その姿はThe 1975のマット・ヒーリーにも重なるような。そしてヒーリーが躁鬱を音楽で消化したように、彼もまたその影を自らのサウンドでもって具現化しました。バンドとソロアーティストの違いはあれど、今の彼らはとても近いところにいるような気がします。
Neon Indian / Toyota Man
やっと日本でもアーティストが政治について語る機会が出てきたところです。まぁ、まだ発展途上ではありますが。で、その時によく海外のアーティストが引き合いに出されるわけですけれども、海外のアーティストが全員政治を語っていたのかというとそうでもないんです。例えばNeon Indian。彼はこれまで音楽で政治を語ることはなかったのですが、ここへ来て大変ポリティカルな作品を提示してきたんですね。彼自身はメキシコ系アメリカ人でして、トランプ大統領が「国境に壁を作れ!」と発令して以降、そのアイデンティティと向き合わざるを得なかったのです。当事者としての音楽。翻って我々は、何の当事者なのでしょう。個人的には色々考えさせられる曲でした。
Fiona Apple / Cosmonauts
この記事のタイトルを見るやいなや、Fiona Appleの『Fetch the Bolt Cutters』が浮かんだ方々もいらっしゃるのでは。彼女が今年の4月にリリースしたアルバムでして、「Cosmonauts」も本作に収録されております。確実に年間ベストに名を連ねることでしょう。“この音はどこから引っ張ってきたんですか…?そしてそのアイデアはどうやって得たんです…?”と、畏敬の念すら感じずにはいられない内容です。この「Cosmonauts」はある映画のために書き下ろされた曲なんですけれども、監督のオーダー通りには作らなかったんですね。当初は“永遠の愛で結ばれた2人”がテーマだったらしいのですが、この曲で描かれている2人の関係性は真逆では…。
Jessie Ware / Spotlight
リリースする曲は毎回天才的なのに、なぜか過少に評価されてしまいがちなJessie Ware。2017年に発表された3枚目のフルアルバム、『Glasshouse』も内容は本当に素晴らしかったですよ。振るわなかったのはセールスだけです。その影響か、その後の彼女はキャリアに行き詰まりを感じてしまったようでして、様々なインタビューで当時の心境が語られています。それでもセルアウトせずに独自の路線を突き進む姿には痺れますね。この曲にはSimian Mobile Discoのジェームス・フォードもストリングスとシンセサイザーで参加してますから、その事実からして“良い曲”なのは約束されてますよ。どうです?
CARIBOU / Never Come Back
コロナ禍にあって最も残念だったことのひとつが、FFKT(ex.TAICOCLUB)の中止であります。なぜなら今年はCaribouが出演する予定だったから。ちなみにTAICOCLUB時代、彼は別名義のDaphniとしてステージに立っておりました。多くのアーティストと同様、作家性を変えるために複数の名義を使い分けているのですが、今年の2月にリリースされた『Suddenly』では、Daphni(よりダンスミュージック寄り)とCaribou(広義のエレクトロニック・ミュージックを標榜)の距離が縮まったような印象があります。それでも万華鏡のような多様性を表現できるのが、Caribouの凄さなのですが。
India Jordan / For You
イングランド北部出身のプロデューサー / DJ、India Jordan。ジャケットのアートワークはトイレで撮影されたものなのですが、そのテーマが大変興味深いのです。「私はトイレが大好きで、大学ではトイレにメッセージを書いて、それを写真として残すプロジェクトをやっていました。トイレは公共の場でありながら、性質としては極めて孤立した個人的な場所です。そしてメッセージがその場に残っている事実は、別の人間が過去にいたことを示しています」。曲の内容もハイテンポのフィルターハウスで、煌びやかでありながらどこか妖艶な雰囲気を感じさせます。
『現在のインディー音楽とは何ぞや?を巡る15曲』、続きはLINE MUSICで!
今週のLINE MUSICプレイリスト、いかがでしたか? 今後も編集部メンバーがさまざまなテーマでプレイリストをお送りしていきます。
LINE MUSICアプリがあれば、無料ユーザーでもこのプレイリストを毎月1回フルで再生できます。
記事内でご紹介した5曲以外にもおすすめの楽曲を全15曲選んでいますので、ぜひ最後までプレイしてみてくださいね!
MEETIA × LINE MUSIC プレイリスト「現在のインディー音楽とは何ぞや?を巡る15曲」
POP / Lil Uzi Vert
Never Come Back / Caribou
Guys / The 1975
The Neverending Story / Jay Electronica
Something Comforting / Porter Robinson
Toyota Man / Neon Indian
People, I’ve Been Sad / Christine and the Queens
Luminous Spaces / Jon Hopkins & Kelly Lee Owens
Dixie Chicks / Gaslighter
Spotlight / Jessie Ware
Sayonara / Kate NV
Cosmonauts / Fiona Apple
For You / India Jordan
I Miss Having Someone To Talk To / Folamour
Run to You ft. Claudia Kane / Maya Jane Coles
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