フジロックを彩った素晴らしき精鋭たち
前回Glim Spankyの2人が出演したのは2015年。そのときはレッドマーキーでしたが、3年後の今回は一気にジャンプアップしてグリーンステージへと登場。我々が居る苗場が、さながらウッドストックのように思えました。いや、本当に。サイケなビジュアルと、武骨な60’s~70’sブルーズ・ロック。ジャニス・ジョプリンには会えなかったけれど、我々にはGlim Spankyがいる。
彼女たちの凄さは、かつてあったブルーズを焼き直しにとどめないところだと思います。例えば『大人になったら』ではきっちり等身大の自己を曲に投影させてきます。だから、心を揺さぶられる。この日もしっかり心で音楽を鳴らしておりました。
The Strokesのギタリスト、アルバート・ハモンドJr。グリーンステージのYears & Yearsを諦めてホワイトへ来ましたが、後悔はありません。ハンドマイクでステージを駆け回る姿には「ギター弾かんのかい!」と思わずツッコみを入れたくなりましたが、どうしようもなく曲が良い。
今年3月にリリースされた新作アルバム『Francis Trouble』を聴いて以降、期待しかありませんでした。高めに設定したハードルを軽々と超えてきましたね。『Far Away Truths』、『Set To Attack』、『Muted Beatings』…。セットリストは本作『Francis Trouble』の曲で構成されておりましたが、最高のロックステージでした。
フジロッカーに限らず、日本の音楽ファンにとってはODESZA来日は悲願でした。何せ彼らの人気は既にアリーナ級。本国アメリカの場合、千人規模の会場であればチケットはほぼソールドアウトします。加えてグラミー賞などの権威からも評価されていますから、名実ともに彼らはトップアーティストであります。フジロックはよくぞ呼んでくださった。で、肝心なライブですが、すべてが規格外。スケールの大きさはさながらミュージカル。
緻密に計算された映像とライティング、総勢何人なのかも分からない楽器隊。その根幹にあるのは、荘厳ながらも繊細なエレクトリックミュージック。「世界観」とは今やずいぶん便利な言葉ですが、彼らのパフォーマンスにこそ、その言葉は使われるべきですね。次はワンマンに期待。
「Future Bass」や「Future House」、そして「Future Funk」など、昨今の「Fututre」連発には面喰らいますが、レイ・バービーの最新アルバム『Future Blues』は素直に絶賛したいところであります。これまでのオーガニックなギターサウンドとは打って変わって、まさしく未来的でスペーシーなテクスチャー。『Neon Native』なんかはWarp Records(=UKの老舗テクノレーベル)から出ても全く違和感ないです。けれども以前までのレイ・バービーを完全に捨てているかというと、そんなこともなく。
『What’s His Neck』ではしっかり“レイ・バービー節”を感じ取れるでしょう。スポーティーなライブ感も相変わらずでした。しかも今回のフジロック(とジャパンツアー)では初のバンド編成。彼が出演するステージは会場の最奥地「ピラミッドガーデン」でしたが、はるばる来た甲斐がありました。
(後編へ続く)
Photography_Reiji Yamasaki
Text_Yuki Kawasaki
フジロック2019開催決定!
FUJI ROCK FESTIVAL’19
期間 : 2019年7月26日(金)27日(土)28日(日)
会場 : 新潟県 湯沢町 苗場スキー場
時間 : 9:00 開場 11:00 開演 23:00 終演予定
出演 : 国内外約200アーティスト 後日、順次発表
料金 : 順次発表
チケット発売: 順次発表
総合問い合わせ/オフィシャルサイト : http://www.fujirockfestival.com
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