”レぺゼン地球”の女ラッパーあっこゴリラが今キテる!
今、キテる女ラッパー=あっこゴリラの方程式が着実に浸透し始めている2018年1月。彼女の創るグルーヴィーなサウンドはジャパニーズラップ界でセンセーショナルな存在になっている。2017年の彼女を象徴とする作品である『GREEN QUEEN』では、向井太一やSTUTSなどそうそうたるメンツとコラボ果たしファン層を拡大していっている。今回は2018年必聴アーティストである”レぺゼン地球”の女ラッパーあっこゴリラにフォーカスしていこうと思います。
あっこゴリラってどんなラッパー?
ラップ界を賑わすあっこゴリラですが、経歴は少し変わっている。小学1年~高校までピアノを習っていて、ビートルズやキングクリムゾンを聴いて育ってきた彼女は高校卒業後、美容学校へ進学します。しかしなぜか小説家を目指し、中退してしまう。ペンネームは「水ぼうそう太郎」で男性目線の小説を書いていたようだ。そんな思春期ど真ん中に出会ったのがドラム。ここから彼女の人生は音楽の方向へと舵がきられていくんです。2010年に同じ美容学校に通っていた友人と2人組ガールズバンド「HAPPY BIRTHDAY」を結成し、翌2011年にはメジャーへ進出していきます。当時は「あっこ」の名義でドラムを担当していました。
HAPPY BIRTHDAY 『恋暴動』
今のあっこゴリラからは想像できない可愛らしくポップなサウンドですよね。しかしこのドラムでの経験がグルーヴィーなサウンドの原点なのかもしれませんね。2015年に「HAPPY BIRTHDAY」は解散し、本格的なラップの道へ進んでいきます。そんな彼女にMCバトルへの出場を勧めたのは知り合いを通して紹介してもらったラッパーKEN THE 390。観客や出場者が男ばかりの中で持ち前のキャラと精神力で圧倒し、徐々にではありますが知名度を上げていくことになるわけです。中でも鎮座DOPENESSとのMCバトルは今でも語り草にされる名勝負。ラッパー界の雄である鎮座DOPENESSにぶつかっていくあっこゴリラはとてもカッコいいですしDisの多いMCバトルが多いですが、この戦いに関しては褒める割合が高くて見ててとても和みますよ(笑)。
あっこゴリラVS鎮座DOPENESS
着実にラッパーとしての知名度を上げてきたあっこゴリラ。2017年1月には日本初のフィメールのみのMCバトル「CINDERELLA MC」で優勝を果たし、楽曲もフリースタイルも強い最強の女性ラッパーの地位を確立しました。
キャラが濃すぎるところにも注目したい
前述では異色な経歴について触れてきましたが、楽曲以外にあっこゴリラを語るうえで重要なのはキャラの濃さです。インスタのストーリーメディアである「lute」では”あっこゴリラお姉さん”に扮し、EテレならぬあっこゴリラのGテレを配信しています。HIPPOPの教育番組と題し、テンション高めでお送りしています。なかなか癖になってしまい見入ってしまいますよ(笑)。
またTwitterでは兄の話を持ち出し、そのツイートがバズったりしていて、ラップだけでなくコミカルな性格にも注目されているんです。楽曲の中には兄を題材にした曲も多く、兄弟の仲の良さが話題になっています。
うちの兄(27歳・ピュアな鉄道員)は、なぜか「良かったね」と言われるのが昔から大キライなので、兄に良い事があった時「残念だったね」と言わされます。それは兄が就職合格した時や、祖母が一命をとりとめた時でさえも、私たち家族は「残念だったね」と言わなければなりません。
— あっこゴリラ🦍AKKOGORILLA (@akko_happy_b) September 13, 2013
せっかく就活を頑張って内定したのに、「残念だったね」と言わせるなんてお兄さんもかなりの変わり者かもしれませんね。
そしてメディア露出が多くなってきて、あっこゴリラの風貌も注目されています。Wikiなどにも情報は多く上がっていますが、奇抜なファッションや胸の大きさまで、世間の目はいろんなところへ向けられるんですよね。中でもかわいいという声も多くあがっており、可愛くてラップの上手い最強女ラッパー街道をひた走っています。
楽曲はどんな感じなのよ?
あっこゴリラ 「ゲリラ × 向井太一」
もちろん楽曲もカッコいいものばかり。今回は昨年11月に発売された『GREEN QUEEN』にフォーカスを当てて魅力に迫っていきましょう。
今回のアルバムは一言で言うと”超豪華”。スポティファイのCMソングでお馴染みの「ゲリラ × 向井太一」は向井太一とコラボレーションしており、かなり豪華な仕上がりになっています。グルーヴィーなサウンドにテンポよく流れるあっこゴリラのライムにブラックミュージックを匂わす向井太一の声が絶妙にマッチしているんですよ。”ゲリラ豪雨、ゲリラ豪雨、ゲリラ豪雨”となかなか耳から離れないサウンドとリリックが特徴的な楽曲ですね。
あっこゴリラ『GREEN QUEEN』
その他にも豪華な曲が目白押し。今作はコラボレーションが本当に豪華なんです。1曲目に収録される「黄熱病―YELLOW FEVER―×STUTS」は人気急上昇中のトラックメーカーSTUTSとコラボし黄熱病について歌っています。歌詞にはちゃんと野口英世の名前も出てきていてとても面白い仕上がりになっています。トラックはさすがSTUTSという感じでどこか懐かしいディスコ風のサウンドに特有のピコピコ音が重なりポップでカッコいいトラックになっていますよ。その他にも、SEBASTIAN Xのボーカル、ピアノユニット音沙汰で活動している永原真夏やtofubeatsやSEABASTIAN Xらのリミックスを手掛け、DAOKOのメジャー・デビュー作ではプロデュースを務めるなど幅広い活動を行っている北海道出身のビートメーカーPARKGOLFなどこれからの音楽界を賑わすメンツで構成されたアルバムなので、どの曲を聴いても楽しめる音楽の玉手箱状態の仕上がりになっていますよ。
あっこゴリラ – シン・ゴリラ @ りんご音楽祭2017
そしてライブの熱量にも注目したい。観客の中にもどんどん入っていき、場をひとつにする技術は本当にすごいです。テンションも高めでゴリラになっちゃう。そんな彼女が作り出す音楽はこれからの音楽界、いや日本中を元気にしてくれるかもしれません。あっこゴリラのグルーヴィーで最高な音楽に2018年浸ってみてもいいかもしれませんね。
異色な経歴を持ち、最短距離で女ラッパーNO.1にのし上がった”レペゼン地球”の女ラッパーあっこゴリラ。コミカルな性格やドラムの経験が相乗効果を生み出し毎回リスナーの予想を超えるサウンドを提供してくれます。面白いリリックや体にズッシリと感じる重たいサウンドは彼女の経験があってこそのもの。これからも楽曲はもちろん、その人柄を生かした活動にも注目していきたい。そんなアーティストです。
皆さんも、2018年はあっこゴリラを聴いて一緒にゴリゴリのゴリラになっちゃいましょう(笑)。
あっこゴリラ公式サイト:http://akkogorilla.yellow-artists.jp/
あっこゴリラ公式Twitter:https://twitter.com/akko_happy_b
あっこゴリラ公式Instagram:https://www.instagram.com/akkogorilla/
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