ダンス界に革命をもたらすあの2チームが渋谷に歓声を
同じくBLUE STAGEではダンスチームによるSHOW CASEが繰り広げられる。
それも、ただのSHOW CASEではない。社会人ダンサーや年配ダンサー、奥様ダンサー、ダウン症を持つダンサーのブレイキン、話題のプロダンスチームなど、様々な環境からダンスチームを出演させ、日本にはこういうエンターテイメントをしている人がいるということが伝わるラインナップとなっていた。
そして、SHOW CASEの目玉ともいえる「東京ゲゲゲイ」と「Twiggzfam」の登場に客席スペースは溢れんばかりの満員になり、会場を熱狂の渦に巻き込んだ!
オリジナル曲でゲゲゲイワールド炸裂
MIKEY率いる東京ゲゲゲイ。その個性的すぎるビジュアル、奇抜すぎるチーム感、ジャンルの枠を超えた激しいダンス、独創的でセンスの高い作品力。ゲゲゲイの魅力を上げればキリがない。
最近では話題のロックバンド・クリープハイプの『鬼』のPV制作にも関わっている。ロックバンドがダンスとコラボするということはよっぽど印象に残るパフォーマンスをしないと声がかかるものではない。それだけ東京ゲゲゲイというチームは注目されているダンスチームなのだ!
ちなみに筆者はMVのダンスシーンを見ただけで、これは東京ゲゲゲイのMILEYさんが作った振付だなというのが分かった。それほどわかりやすいすごさなのである。
出典:Youtube
東京ゲゲゲイは自身のオリジナル曲『TG』を使ったSHOW CASEで会場を盛り上げる。
この曲は東京ゲゲゲイの自己紹介ソングになっていて、ゲゲゲイのことや各メンバーのことも歌っているので、耳で聞いても笑えるパフォーマンスに。
でもそこは東京ゲゲゲイである。彼ら・・・いや彼女たちらしいキレキレのダンスも入れつつ、ライブ感を意識したキャッチーさあった。
その姿はもはやダンサーというよりはエンターテイナーというところまで達していたと言っていいだろう。
歓声もこの日1番で、歓声を超えて、悲鳴を飛び越えて、もはや奇声に近い声援をもらっていたのが、さすが東京ゲゲゲイの人気だと感じさせた。
エンタメ界にスターを生み出すクランパー Twiggzfam
東京ゲゲゲイに続き大歓声を浴びていたのが、日本のKRUMPといえばこのチーム・Twiggzfamだ。
リーダーのJUNはKRUMPのオリジネイターであるTight Eyez(タイトアイズ)に認められ、日本のKRUMPを託されたダンサーである。Twiggzfamは数々アーティストやスターダンサーも輩出していて、岩ちゃんこと岩田剛典などEXILEや三代目 J Soul Brothers、GENERATIONSで活躍するメンバーの一部はTwiggz Fam出身。
KRUMPという日本ではなじみのなかったジャンルを、一気にスターダムに押し上げたチームなのだ。
ちなみに東京ゲゲゲイとは、ダンス界のヒーローを決める『DANCE@HERO』で優勝した者同士。
この日のSHOW CASEもTwiggzfamらしい男らしさを感じるKRUMPで攻める攻める攻める。攻めまくりである。
TwiggzfamのKRUMPの凄いところは、常に新しいKRUMPの形を発信しているところにもある。
特に序盤のムーヴは、これからほんとにKRUMPやるの?って思わせる曲や雰囲気を出していて、一気に観客の目を自分達に向けるなど、魅せ方というのがとても上手いチームなのだ。
東京ゲゲゲイもTwiggzfamもただ有名なダンスチームというだけでなく、ダンスで何かを生み出すということをしているダンスチームだといえるだろう。
「Shibuya StreetDance Week 2016」が伝えたいこと。
それは「ダンスで何かを生み出す」ということではないだろうか?
その何かは人によって異なるだろう。
新たな夢だったり、未来のプロダンサーだったり、作品だったり、ダンスに興味を持ってもらうだったり。
どんな小さなことでも、何か次につながるものを生み出すということを体現したダンスイベントだったのではないだろうか。
渋谷はストリートダンスの文化を「生んだ街」だと思っていたが、本当はストリートダンスの文化を「生み出す街」というのが本当の見方なのかもしれない。
そう思わせてくれるダンスイベントであった。
Text_Edit_NOZATATSU(https://twitter.com/nozatatsu)
Photo_SSDW
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