FINAL FANTASY Ⅷ、リマスター化。あの感動が再びよみがえる。
2019年9月3日。ゲーム史に名を残す、あるタイトルのリマスター版がリリースされた。
FINAL FANTASY Ⅷ。RPG界、さらにはゲーム界の金字塔である「FINAL FANTASY」シリーズの第8作だ。
1999年2月のオリジナル版発売から約20年。今回のゲームコラムでは、アニバーサリーイヤーに満を持して復活した同作品について掘り下げていく。
FINAL FANTASYシリーズの歴史
まずFINAL FANTASY(以下、FF。ナンバリングには数字を使用する)シリーズの歴史について振り返っておこう。「もうそんなことわかってるよ!」という方もどうか聞いてほしい。
「FINAL FANTASY」のゲーム画面。シリーズの代名詞となるメインテーマがBGMで流れる
FFシリーズは、1987年に歴史をスタートさせた。開発・発売元のスクウェア(現スクウェア・エニックス)は、当時業績が芳しくない状況。社内の多くのスタッフが、次が最後の作品となることを覚悟していたという。そんな中、リリースされたFF1は、国内50万本以上のヒットを記録。「ドラゴンクエスト(1986年発売)」に続く国産RPGのモデル作品になると同時に、同社を市場撤退間近の窮地から救った。
ネーミングをめぐっては、こんなエピソードもある。「『FINAL FANTASY(最後の幻想)』の名は、最後を意識した同社の覚悟に重ねられた」というものだ。しかし、これはデマ。FFシリーズの生みの親である坂口博信(FF1ディレクターであり、FF8エグゼクティブ・プロデューサー。多くのシリーズ作品に携わっている。)によって否定されている。
「FINAL FANTASY Ⅴ」より。「Prelude」もまた、FFの代名詞となる音楽だ
その後、FF2(88年)、FF3(90年)、FF4(91年)、FF5(92年)、FF6(94年)、FF7(97年)と、コンスタントにリリースされてきた同シリーズ。ナンバリングを重ねるごとに販売本数も増え、3で100万本、5で200万本、7ではついに300万本を突破する。FF8は、シリーズの人気が最高潮だったこの時期に発売された。
「FINAL FANTASY Ⅷ(※オリジナル版)」のPV
当時はスクウェアの黄金期で、「神ゲー」の条件がスクウェア製であるかどうかのような時代だった。初作では、「ファイナルファンタジータクティクス」、「クロノ・トリガー」、「サガフロンティア」、「ゼノギアス」、「パラサイト・イヴ」など、ナンバリングでは、「聖剣伝説 3」「ロマンシング サ・ガ 3」などが、同時期にスクウェアから発売されている。シリーズの中では、7と8、9(00年)がこの時期の作品。意外にもFF8は、シリーズ史上、そしてスクウェア史上最高の売上本数を記録した作品だ。
最新作「FINAL FANTASY XV」トレーラー
以後、FF10(01年)、FF11(02年)、FF12(06年)、FF13(09年)、FF14(10年)、FF15(16年)と続く。2000年前後をピークに、少し人気に陰りを見せ、売上的にも少し落ち着いたFFシリーズだが、ゲーム史に名を残すビッグシリーズであることは間違いない。
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