知らず知らずのうちCoucou!ボンジュール鈴木です。みなさんいかがお過ごしですか?
もう、すっかり秋ですね。
私は、ボーカリストのイメージが強い人が多いと思うのですが、ビートメイク/トラックメイク、作詞、作曲、編曲、演奏、mix,マスタリングなどの孤独作業しているので、空想を膨らませてくれるようなかわいい物に執着してしまっているのです。
このコラムでは、私が影響された”キュン”てしちゃう、かわいいくも、チクって毒のある物などについてお話していこうと思います。
それでは、“ボンジュール鈴木のもっとクラッシュしたいの”はじめます!
今回は第2弾として映画についてお話しようかな。
私が作詞する時は、「自分の思いを伝えたい!」「私をわかって!」というより、童話や映画を見た時のように、聴いてくださった方に違う不思議な世界へトリップしてもらえるような、でもそのファンタジーの空想の余白に、自分の想いを重ねて共感してもらえるような作品を作りたいと思っています。私自身も、違う世界へ連れてってくれるような作品を、忙しくても何度も何度も観てしまうんですよね。
話はそれますが日本の、面白い台詞の言い回しの作品のアニメや映画に関しても、フランス語版DVDを買って「どんな風に翻訳されてるんだろう?」って観たりしてます。語学の勉強にもなるので、英語や外国語を勉強されている方におススメです。
母が、かわいくて不思議で毒のあるロリータ要素のある映画や、ヨーロッパの古い映画や音楽が好きでたくさん揃えていたので、知らず知らずのうちに私も影響されてしまいました。フランス語の個人教師の先生と沢山の映画や音楽を用いて勉強したり、留学時にも大学の授業でフランス映画を題材にする事が多く、自分でも同じ作品を何度も何度も観て勉強していたので、色々な角度から影響されたのかもしれませんね
現在、フランスのシンガーソングライターのPetite Mellerは、70年代のヨーロッパ映画に影響されたアーティストとしてフレンチロリータ的な魅力溢れる独特な世界観のMVで世界中から注目されています。
私の中で「ロリータ」「毒」「かわいい」という言葉は切っても切れない関係にある気がします。
ロリータに付随する言葉として、フレンチロリータ、永遠のロリータ、ロリータコンプレックス…沢山ありますよね。
でも現在日本で使用するロリータという言葉は、幼女・少女に限られて使われる事が多いですが、フランスでは、Brigitte Bardotを初めとするフレンチロリータ、永遠のロリータなど、魅力的な大人の女性に使用するので、国によっての捉え方や定義が違うので、面白いですね。
まずは、この語源となった『Lolita』という映画をご紹介します。
『Lolita』1962年、1997年
帝政ロシア生まれ、ヨーロッパ、アメリカで活動した作家であるウラジーミル・ナボコフの作品。
でもこれ、フランス映画ではなくアメリカ映画なんですよね。
2度も映画化され、世界中に多大なる影響を与えた作品なのではないでしょうか!
フランス文学教授であるハンバートが、恋をした14歳の少女『Lolita』と過ごしたいが為に、その母親のCharlotteと結婚するというとんでもないストーリー。女性としては、正直穏やかではいれませんね!
『闇のバイブル 聖少女の詩』1969年
チェコ映画。
私は、題名から惹きこまれてしまいましたが、当時14歳だったヤロスラヴァ・シャレロヴァのこの世の物とは思えないかわいさに、キュンってうちのめされてしまいました。
チェコのシュールレアリズムの詩人ヴィーチェスラフ・ネズヴァルの『少女アリス・ヴァレリエと不思議な一週間』が原作、監督はチェコのヌーヴェルバーグの映画作家として知られているヤロミール・イレシュ。最高の幻想的なエロティックなゴシックロリータの世界観を味わえます。
とても古い映画なのですが、おととし初めて観た時に、ずっと探していた私の音楽において表現したい世界観の作品にやっと巡り会えた!という不思議な気持ちを覚えました。
Jean-Luc Godardなどのフランス映画、寺山修二さんの作品が好きな方におススメです。
『アデル、ブルーは熱い色』2013年
007 スペクター、美女と野獣、ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコルなどでも世界中から注目を集めているフランス人女優のLéa Seydouxが2013年に出演し、審査員長を務めたスティーブン・スピルバーグの計らいによって、監督、女優2人の計3人がパルム・ドール賞を受賞した作品です。
美大に通う青い髪の女子大生のエマと、運命的な恋に落ちたあどけなくかわいい女子高生のアデルの女性同士の恋愛を、大胆な性愛描写とともに描いた作品で、とても考えさせられる作品でした。
他の映画の作品では美しい小悪魔なLéa Seydouxが、今まで見た事ない単なるボーイッシュ、garçon manquéとも違うミステリアスで魅力的なエマを演じ、あまりの女優としての才能の素晴らしさに衝撃をうけました。
真実の恋や愛は、同性、異性、環境などの条件を気にしてする物ではないんだなと改めて感じました。
そして、、、人が恋に落ちる瞬間の美しさが、まだ目に焼きついています。
小悪魔フレンチロリータの魅力がいっぱいのショートfilmタッチのLéa Seydouxの “PRADA CANDY”のキャンペーンFilm がyoutubeにあるので、この映画の後に是非観てほしいです!
『The Virgin Suicides』1999年
アメリカの映画で、ソフィア・コッポラの初監督作品。
実は、私が初めて観たソフィア・コッポラ監督作品は『マリー・アントワネット』なのですが『好きなんですよー』って先輩に言ったら、この作品を薦められて観たのがきっかけでした。。
キルスティン・ダンストがとても魅力的で好きなのですが、なぜか海外の男の子達はとても魅力的な美女!っていうのですが、日本人の男性は、、、分からないって言う人が多くて、、、なんでだろ?
そんな方にはこの『The Virgin Suicides』を観てもらいたいですね。美しくかわいい5人姉妹の心の変化、少女から大人への変化する時期の心の葛藤、思春期の少年達の浅はかさと少女の儚さが繊細に描かれていて、映画の色彩や空気感が素晴らしく、さすがソフィア・コッポラ!と叫んでしまうようなとても美しい作品でした。
『Charlotte forever』1985年
第62回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞したCahrlotteの作品。
音楽においても、『ロリータ的なウィスパーボイス』の文化を創ったと言われている実父のSergeが監督、脚本、音楽を担当。近親相姦を匂わせたエロティックでロリータの魅力が沢山つまった作品です。
母がこの映画のサントラを持っていたのですが、初めて聴いた時、ものすごく衝撃を受けました。
余談ですが、1960年70年代のフランス映画の中で、女優さん達がウィスパーボイスといわれている歌唱法で歌っている映画や作品がたくさんあるので、お好きな方は聴いてみてくださいね。
あまり日本では知られていないかもしれませんが、ウィスパーボイスと日本で言われている歌唱法を用いているアーティストは、私も含め世界中に沢山いますが、日本が起源ではなく、この年代のヨーロッパ映画や音楽から影響されたアーティストが多いのではないでしょうか?
両親から才能を受け継いだCharlotteは、2006年に発売したアルバム『5:55』は、世界中でロングランの大ヒット。アメリカの『ローリング・ストーン』誌が選出した2007年のベスト・ソング100で78位にランク・イン、2009年には『IRM』でBECKをプロデューサーに迎えるなど、アーティストとしても世界規模で活動しています。
今でも世界中にこのファミリーに影響を受けた沢山のミュージシャンやアーティスト、芸術家が、地球が終わらない限り受け継いでいくでしょう。
母がこの映画のサントラを持っていたのですが、初めて聴いた時、ものすごく衝撃を受けました。
今でも世界中にこのファミリーに影響を受けた沢山のアーティストや芸術家が、地球が終わらない限り受け継いでいくでしょう。
『月曜日のユカ』1964年
日本映画で大好きなのがこの作品。
60年代横浜が舞台で“和製ブリジット・バルドー”とも言われていた主演の加賀まりこさんが、子悪魔でLolitaで最高に素敵なんです!
今後も日本において加賀まりこさんを超えるロリータは現れないのではないでしょうか!
この作品も、役者さんの方に薦められたのですが、初めて観た時Jean-Luc Godard監督のNouvelle Vague的要素が、ふんだんに感じられておしゃれでドキドキしながら観てしまいました。
世界的にもこの時代の映画やファッションは本当におしゃれでかわいくて大スキな世界観がいっぱい。
後に知ったのですが中平監督はGodardとも交流があったのですね。
Godardが中平監督作品に影響された!って書いてある文章もあって。。。
かわいいお洋服やワンピースいっぱいだし、この時代にタイムスリップしたいなー。
今回はかわいくてロリータで魅力的な作品を中心にご紹介させていただきました。
私が音楽を作るにあたって、6,70年代のフレンチロリータやヨーロッパの不思議な映画のような世界観をコンセプトにしているので、たくさん古い映画や新しい魅力的な映画を観て吸収してMVなどで表現していきたいと思っています。
来月の“ボンジュール鈴木のもっとクラッシュしたいの”もどうぞお楽しみに!
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