米津玄師のMV『Lemon』を手掛けた今村圭佑が長編映画監督デビュー
第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『新聞記者』のカメラマン、今村圭佑の映画初監督作品『燕 Yan』が完成し、2020年6月5日(金)より新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺に加え、アップリンク渋谷での上映が決定。以降、全国順次ロードショーとなります。
監督は、本作が映画長編監督デビューとなる今村圭佑。映画では『星ガ丘ワンダーランド』(16)、『帝一の國』、『ユリゴコロ』、『おじいちゃん、死んじゃったって。』(17)、『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(18)、『ホットギミック ガールミーツボーイ』、『新聞記者』(19)、『サヨナラまでの30分』(20)など数多くの話題作で撮影監督を務め、31歳ながらトップカメラマンとして活躍。撮影を手掛けた米津玄師のMV『Lemon』は再生回数5億回を突破し話題となっています。
本作では、日本と台湾・高雄を舞台に、離れ離れになった家族がそれぞれの苦しく切ない感情を抱えてもがき成長する姿を、印象的な映像と音楽に乗せて描いています。
多彩な実力派キャスト
主演・早川燕役を演じるのは、本作が映画初主演となる中国・大連出身の実力派俳優、水間ロン。
映画では、『きみの鳥はうたえる』(18)、『パラレルワールド・ラブストーリー』、『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』(19)など話題作に出演。
本作では企画段階から参加し、母に捨てられた複雑な思いを20年以上抱えながらも母の故郷・台湾に住む兄を訪れ次第に変化していく内面を繊細に表現。さらに劇中では、作品に彩りを添える流暢な中国語も披露しています。
燕の兄・林龍心役は、確かな演技力で幅広い役柄を演じ、映画・テレビでは欠かせない存在となった山中崇。
弟との再会に戸惑いつつも、自らの生き方を貫き、強い意志と優しさを持ち合わせた兄役を熱演。猛特訓して撮影に挑んだ中国語も見どころ。
兄弟の母・林淑恵役は、歌手・俳優としても第一線で活躍する一青窈が演じ、透明感溢れる佇まいで作品に華を添えています。
また、龍心と共同生活をするトニー役をテイ龍進、燕の継母・早川里美役を長野里美、兄弟の父親・早川修一役をベテランの平田満が務めるなど豪華な布陣が脇を固めています。
出演者、監督からのコメントが到着!
「白鳥はかなしからずや空の青 海のあをにも染まずただよふ」これは元々セリフとしてあった若山牧水の歌です。純粋なものほど何にも染まれず孤独で、主人公 燕もずっと漂っています。誰しもがそんな燕に共感できると思います。
燕という鳥は夏に日本に来て、冬に暖かい地方に飛んでいきます。この映画では台湾の高雄として描いています。僕自身も日本と中国、2つの家があり、そこに壁も境界線もありません。そういった思いでこの映画を見て頂けると幸いです。燕のように自由に大空を飛びたいと、今このご時世更に強く思います。「燕Yan」を観て、目の前に引いてある線をピョンと飛び越える勇気が湧いてくれれば幸いです。
– 水間ロン
翼が折れてしまった男
翼を休めている男
翼を探している男
いつの頃からか上手く飛ぶことを忘れてしまった、そんな男たちの物語。
想いは海をこえて作品は創るだけでなく、届けられることが出来て完成するものだと改めて強く感じています。劇場で公開できること、観ていただけることが何よりもありがたく嬉しいです。
– 山中崇
今回初監督をやらせていただきました。
たくさんの作品を撮影監督として撮らせてもらってきましたが、このような形で映画づくりができるとは思いもよりませんでした。
この映画は大半を台湾の高雄というところで撮りました。
撮影現場で台湾と日本の両キャストスタッフが言葉も通じない中で一緒になって作品作りをしていく姿にこの映画の一端を見ました。
少しでも感じていただけたらいいなと思います。宜しくお願いします。アップリンク渋谷でも6月5日に公開が決まりました。
この劇場で観た映画は数知れず、余韻そのまま渋谷駅までの帰り道に自分の撮影の構想を何度考えたことか分かりません。今僕にできるコトは、そんな劇場に映画を届けることだと思っています。よろしくお願いします。
– 監督・撮影 今村圭佑
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