「感染拡大中」「●●県に▲人の感染者を確認」「■■■の中止/延期を発表」「〇〇〇の買い占め/品切れ/転売によるパニック」などなど、今も新型コロナウィルス感染関連のニュースの見出しは、出口の見えない今の現状を次々と我々に突きつけ、これからの先行きを不安にさせ、ひいては気持ちさえも暗くさせる。
そんな中、ボーカルグループ「COLOR CREATION(カラークリエーション)」が、
様々なことに対するGREEN LIGHT(青信号)が灯る日がいつの日になるかまだ見えないけど、少しでも先の未来が楽しみになるように、聴いた方の心に届いたら嬉しいです。
との気持ちや想いを込めて贈るのが、この3月13日リリースのデジタル配信シングル「GREENLIGHT」だ。1月31日リリースの「ハローグッバイ」に続き、この「GREEN LIGHT」と、今年に入りCOLOR CREATIONはデジタル配信シングルを立て続けに発表してきた。これまでコミュニケーションを最大の武器に作品をリリースしてきた彼らにとって、正直この物質のないノンパッケージでのリリース形態には当初いささかの訝しさを覚えた。しかしそれぞれの楽曲を聴くうちにその考えは薄れていき、しまいにはその理由や目的に合点。必然的にも偶然的にも「逆に今回はデジタルシングルでのリリ
ースで良かった…」とさえ思わせてくれるものがあった。
彼らに限らず一般的にデジタル配信シングルとしてのリリースのメリットは何だろう? まずは私なりに思いつくままにざっと幾つか挙げてみた。
・通信環境やデバイスさえあれば、いつでもどこでも聴くことが出来る
・バイラルやプレイリストを通じ新たな出会いの可能性も増え、楽曲を知る機会も増える
・ある程度の興味を持つ方でも気軽に出会え、聴くことが出来る
・売り切れや品切れ等もなく、聴きたい人にキチンと行き渡る
・パッケージに比べ比較的安価で手に入れられる
・楽曲完成からリリースまでの期間の時短が可能
・万が一の場合、差し替えや配信停止も安易にできる
これはあくまで私なりの考えなので、様々な意見があると思うが、今回の彼らの「GREEN LIGHT」に際しては、上記ならではの幾つかが活きた、いや「ならでは」の楽曲となっていったのではないだろうか。重複するが、とりわけ「GREEN LIGHT」はまさにデジタル配信ながら、いや、この伝達方法ならでは、この方法論でしか届けられない「気持ち」や「想い」そして「祈り」や「願い」が詰め込まれている楽曲となった。
というのも当初から元々今回のシングルリリース予定はこのタイミングであったもの。しかしそれは今回のタイプとは異なった雰囲気を持つ楽曲であったという。楽曲を作り上げ、それがリリースへの準備へと入った段階で、現状の新型コロナの感染ニュースが世の中を不安にしていき、ひいては世の中の状況もめまぐるしく変わり、連日連夜ニュースからは不安なニュースや伝達ばかりが目立つようになっていく。次第にそれらは、春を目前に控え新生活の前に節目である卒業式や入学式が中止にさせたり、祝祭を含む多くのイベントや興行は中止や延期、学校や会社も集える場ではなくなることへと結びついていった。
そんな中、当初はもっとクールな楽曲でのリリース予定だった、この時期の彼らのシングルも急遽楽曲のタイプを変更。出口が見えない今の状況、そして世界中を取り巻く不安感の中、「自身が3月に出す曲はこの曲ではない」と思い立ち、急遽もっとみんなを元気にできる曲、沈んだ気持ちをアゲられる曲を今こそ出すべきだとの想いに至り、この「GREEN LIGHT」を改めて制作し、リリースに至ったという。
よほど緊急に作り直したのだろう。このレビューの執筆を準備していた私の手元に、出来立てのこの曲の音源が届いたのは、なんと配信開始の前々日であった(笑)。
と、その前にまずは前作シングル「ハローグッバイ」を振り返りたい。
COLOR CREATION「ハローグッバイ。」MV
ノン伴奏により彼らの真骨頂ともいえる美しいハーモニーから始まる同曲。ミディアムテンポのピアノの伴奏を基調とし、別れの場面を想い返し、ちょっとした後悔を強がりに転換させながらも、ハローグッバイの言葉に乗せて、あえて次へと向かい行く信条や覚悟が歌い描かれている。5人の声質の違う歌声の重ねやリレーションが、各位の歌声が描き出す溢れ出した感謝や、本当は別れたくない真意に満ちたかのようにあふれている、この「ハローグッバイ」。とは言え同時に、この別れ道で一度は離れた二人も、歩み続けていくうちにいつかはその道が再び重なり、また一緒の道を歩ませてくれることも信じさせてくれる面も興味深い。
COLOR CREATION「ハローグッバイ。」青春写真ver MV
対して「GREEN LIGHT」は、対照的に彼らの明るい面やパーティさや前向きさが全開となった、こちらもある種、カラクリの真骨頂とも呼べるチューン。グラウンドビート気味の軽快なダンスビートの上、オートチューンも交えた各位の歌声が、聴き手のオブリガードの参加感も含め不思議なバイタリティや一体感を与えてくれる。「グリーンライト(青信号)はまた再び輝き出すから。さぁ、その際にスタートダッシュするためにも今は準備期間。信号が変わったらまた心機で歩き出そうぜ!!」と誘い、後半リフレインされる「Shine On GREEN LIGHT」が現状の冬の時代を乗り越え、これから再び咲き出していくであろう春や未来を力強く信じさせてくれる。
当初は、「楽曲完成からリリースまでの期間の時短が可能」「楽曲の差し替えが容易」等のメリットにばかり気がいき、そこにデジタルシングルならではのさを見出していた、この「GREEN LIGHT」。であったが、聴いているうちに、彼らの同曲に於いてのデジタル配信のメリットは、決して“そこだけ”ではないことに気が付いた。
元気をもらえる、不安を吹き飛ばしてくれるこの楽曲を、いつでもどこでも何度でも聴き返せること。これがメンバーが込めた願いや祈りも含めた「主旨」とピッタリだと行き着いたのだ。
この騒動も、春を信じ、青信号に変わる時を待っていれば、きっと収束に向かい、そしてまた新しく踏み出すことが出来、世の中に笑い声や笑顔が蘇る。その信号機が変わる瞬間に一斉に進み出せるように、今はこの楽曲を繰り返し聴き、共に信じて待っていようではないか! 春は近い!!
リリース情報
2ndデジタルシングル
「GREEN LIGHT」
視聴はこちらから
https://colorcreation.lnk.to/GREENLIGHT
COLOR CREATION
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