「パッと見たときのジャケットや中身の作りから楽曲まで、納得いくものができた」――Homecomingsが語る『SALE OF BROKEN DREAMS』の楽しみ方
京都在住の4人組(女の子3人+男の子1人)バンド、Homecomingsが新境地を開いている。2012年の結成以降、“アノラックサウンドの再来”と評されるなど、インディーポップ〜シューゲイザー好きをはじめとする音楽ファンの熱い支持を集めてきたホムカミだが、2ndアルバムの『SALE OF BROKEN DREAMS』では、そういったジャンルを超えた地点を目指し、一段と頼もしく成長。今年のフジロック“RED MARQUEE”ステージへの出演も決定した。
初期衝動の季節を過ぎ、バンドはどう変化してきたのか。今、どんな信念を持って音楽に向かっているのか。メンバー全員に話を聞いた。
インタビュー・文=田山雄士
Homecomingsってどんなバンド??
ーーMEETIA初登場なので、まずプロフィール的なところを少し聞かせてください。Homecomingsって、メディアやリスナーにいろんな形容をされてますけど、本人たちは「どんなバンドやってるの?」って誰かに聞かれたとき、どう答えてるんですか?
石田成美(Dr):うーん、難しい……。
福富優樹(Gt):「ロックだぜ!」としか(笑)。
畳野彩加(Vo&Gt):あははは。
ーーロック、なんですね。
福富:敢えて言うなら。ペイヴメントやデス・キャブ・フォー・キューティーのようなUSインディーは、大切にしてるルーツですしね。家族に聞かれても、「ロック」としか答えてない。
畳野:あ、本当に?
福富:伝えられないやん! USインディーっぽいとか。
福田穂那美(Ba):わかってもらえんしなぁ。ウチも妹に聞かれてめっちゃ困った。「ロックではないやろ!」とか言われて(笑)。確かに、そんなゴリゴリではないしな〜。
ーー「どんな歌を歌ってるの?」と聞かれたら?
畳野:英語、って。
一同:あはははは!
畳野:家族に伝えるのはすごく難しくて、「スピッツっぽいのをもうちょっと崩して英語にしてる」みたいに私は言ってます(笑)。それがいちばんわかりやすいかなって。
石田:うん。私も会社の人にそう言ってる(笑)。
ーー結成から4年くらいですけど、その期間で大きかった出来事や自信が持てたことは?
福富:フジロック(“ROOKIE A GO-GO”ステージ/2013年)に出られたのは、やっぱりデカかったです。それと、2015年の初ワンマンツアー。リリースありきじゃなくても、たくさんの人たちに来てもらえたから。ラジオ局の人がよくしてくれるのとかも、ひとつひとつが嬉しく思えてますね。グッズのデザインやジャケットのディレクションを、なるべく自分らでやってこられたのもよかった。
ーー学生から大人になったことも、バンドにとっては大きいですよね。
福富:その時々の感覚は出ますね、歌詞にも音楽性にも。最初のミニアルバム(『Homecoming with me?』/2013年)は大学生の感じで、前作(『Somehow, Somewhere』/2014年)は卒業してちょっと自立し始めたときの感じ。今回の『SALE OF BROKEN DREAMS』は生活感が出た一枚になりました。
ーー働き出して、バンド活動がやりにくくなったりは?
福富:それはないですね。「めっちゃ売れてて有名なミュージシャンでも、働いてるのが当たり前」っていう感覚は大学のときにあったし、当時も授業に出て、バイトして、バンドやってたから。今の状態もすごく自然で。
畳野:うん、しんどくないよね。平日に仕事して、週末は何かしらライヴとかあったら最高です。
SHARE
Written by