引退前にももちこと嗣永桃子の歌唱力に注目したい
ハロー!プロジェクトに在籍し、Berryz工房、Buono!、カントリー・ガールズに所属している嗣永桃子。世間の皆さんは「ももち」の愛称でバラエティ番組に出ている姿や、最近ハロプロファンになった人もトークとアイドル性が高い人というイメージが強いと思います。
しかし、嗣永桃子はそんな言葉では片づけられないほど、プロ意識と努力の塊なのです。6月30日で芸能界引退を控えていて、5月22日に所属するBuono!のラストライブ「Buono! ライブ2017 ~Pienezza!~」が開催。その前に、嗣永桃子の歌唱力について読者の皆さんに知ってもらいたいことがあるので、紹介したいと思います。歌へたから歌姫に進化した嗣永桃子の歴史をご覧ください。
まずは嗣永桃子のプロフィールから紹介します。
嗣永 桃子(つぐなが ももこ)
ニックネーム:♡ももち♡
生年月日:1992年3月6日
血液型:O型
出身地:千葉県
特技:相手をももちにメロメロにしちゃうこと♡
趣味:おとももち作り
好きな音楽ジャンル:カントリー・ガールズのPMなのでもちろん…カントリー
好きなスポーツ:観るのが好きなのはフィギュアスケートです♡
ステージ上でキレイに舞う姿がももちと一緒なので大好きです。
座右の銘:可愛さ余って憎さ0倍♡
ハロー!プロジェクト加入:2004年1月14日 (Berryz工房結成日)
引用:公式サイト
嗣永桃子は小学5年生の時にハロー!プロジェクトキッズのオーディションに合格して、ハロプロ入りをしました。実はハロプロの在籍期間でいえば、モーニング娘。6期の田中れいな・道重さゆみよりも先です。
その後、矢口真里とハロプロキッズ選抜で結成された「ZYX」でCDデビュー。2004年にはBerryz工房のメンバーに選ばれ、ついにハロプロから正式デビューを飾ります。
Berryz工房ではファン人気の高さと「嗣永プロ」とまで呼ばれた高いプロ意識で、センターポジションを任されることも多く、菅谷梨沙子、夏焼雅とともに、Berryz工房の中心メンバーとして活躍しました。
2007年に夏焼雅、鈴木愛理(℃-ute)とともに、Buono!のメンバーに選抜。リーダーとしてグループをまとめ、定期ツアー・CM出演・主演映画・日本武道館ライブ・横浜アリーナライブ(2017年5月22日)を実現させるなど、伝説に残るユニットとして名を残します。
2010年には当時ハロプロメンバーでは珍しかった、大学進学とアイドル活動の両立を選択。2011年には「めちゃ×2イケてるッ!」にBerryz工房で出演し、加藤浩次に飛び蹴りを食らったり、全身粉まみれになるなど、今まで築き上げたアイドルキャリアを捨てる覚悟の体当たりを見せて、見事にバラエティ進出を果たし、現在の知名度を獲得します。
2015年、Berryz工房の無期限活動停止後に、カントリー・ガールズのプレイングマネージャーに就任。後輩の育成に力を入れ、ハロプロキッズの同期・℃-uteとともにハロプロ最年長キャリアメンバーとして、ハロプロをけん引してきました。
2017年6月30日でハロプロ並びに芸能界引退を発表し、第2の人生をスタートさせることを発表。現在はアイドル生活ラストスパートを全力で駆け抜けている最中です。
ここからは、世間でよく浸透している呼び名の「ももち」で記載していきます。
ハロプロ史上No.1の成長率
ももちは今でこそ、高音の伸びがよく、きれいなアイドル歌唱が魅力的なメンバーとして、ハロプロの中でも歌がうまいと評価されるメンバーですが、最初から歌がうまかったわけではありません。むしろ、歌に関してはあまりうまい方ではありませんでした。
では、どうやって今の歌唱力になっていったのか、歴史と一緒に確変した時期を追っていきましょう。
へたっぴだけど、歌が好き 時代
まず、ももちの歌が初めてCD音源になったのが、下記の『ZYX / Iku ZYX! FLY HIGH』です。
出典:YouTube
白いハットに迷彩パンツの女の子が小学6年生のももちです。「ひ~とぉーり」とかわいい声で歌っています。小学生なので安定してないのはしょうがないですが、歌唱力というよりは声質で目立つタイプです。当時のハロプロでいえば、石川梨華のようなタイプと言われていました。
Berryz工房のデビュー曲『あなたなしでは生きてゆけない』では、菅谷梨沙子とともにダブルセンターに抜擢されますが、ソロパートはあまり貰えず。ポジションで推されるという形に。当時の雑誌インタビューで「へたっぴだけど歌が好きです」と回答していましたが、その思いは心の中で目標となり、持ち前のプロ意識と相まって、徐々に頭角を現し始めます。
サビは全部ももちのソロ! ライブでの歌唱に安定性が 時代
Berryz工房でセンターを担当することが多かったももちは、ソロパートをもらうことも必然と多く、歌い続ける運命にありました。そんなももちに歌唱力アップの転機が訪れたのが、9枚目のシングル『ギャグ100回分愛してください』です。この曲は、ももちの曲と言っていいほどももちのソロパートに溢れていて、サビはほぼももちが歌っています。しかもこの曲は、石村舞波卒業後7人での初シングル、「映画 ふたりはプリキュア Max Heart 2 雪空のともだち」の主題歌になるなど、プレッシャーも大きい状態。当時ファンも「桃子のソロ多いけど、これ生歌でちゃんと歌える?」と心配されていました。
出典:YouTube
しかし、フタを開ければそんな心配は杞憂に終わり、歌い出しや語尾が安定しないぶりっ子歌唱も落ち着き、アイドルらしいかわいい声で、高音も歌えるまでに歌唱力を上げていました。
出典:YouTube
Berryz工房のファンとして有名なフットボールアワー・岩尾望が、Berryz工房にハマるキッカケになったコンサート「Berryz工房コンサートツアー2006春~にょきにょきチャンピオン!」では、ソロでもユニゾンでもグループを支える一人に成長。
可愛いだけじゃない!カッコいい歌も歌える 時代
次にももちが歌唱力の面で大きな成長を遂げたのは、Bouno!の活動です。アニメ「しゅごキャラ」の主題歌を歌うユニットして結成されましたが、タイアップ終了後も実績が認められ、ロックサウンドで歌い踊るアイドルユニットとして活動を継続していきます。
Buono!の音楽スタイルもあって、ロックな楽曲やカッコいい楽曲(アイドル的ではなく音楽的に)を歌うことが多くなったももち。声質的にはかわいい曲を得意としますが、ここで大きな成長を迎えます。
出典:YouTube
こちらは約6年前のBuono!ライブで披露した『Independent Girl 』。このクオリティでアルバム曲というのにも驚きますが、何といってもBメロのももちソロパートこそ、この曲のクライマックスだと筆者は思います。この頃にはBerryz工房だけでなく、ハロプロの中でも歌がうまいメンバーのカテゴリーに入っていましたし、ハロプロファンもこの頃のももちの歌は神がかっていたと評価していました。
最後はアイドルとして終わりたい! 究極のアイドル歌唱 時代
Buono!の活動が落ち着き、Berryz工房としてのラストスパート、カントリー・ガールズ始動の頃には、自身のルーツともいえるアイドルとしての歌唱で歌い続けます。カントリー・ガールズではメインパートは担当せず、サポートという形で楽曲に参加していましたが、ラストシングルとなる『ピーナッツバタージェリーラブ』では、冒頭で長いソロパートを担当。ここに、ももちの今まで培った歌唱力が集約されています。
出典:YouTube
アイドルとしての高音が響く綺麗な声、歌い手の表情や楽曲の世界観が伝わる表現力、理論では語れない細かいテクニック。数えればキリがありませんが、歌手・嗣永桃子のすべてがこのパートに込められています。
このように歌手として15年間歌い続けたももちは、誰も想像ができないくらいに歌唱力を伸ばし続け、見事ハロプロの歌姫の一人になったのでした。
どんなに練習しても歌唱力が伸びないアイドルも多い中、へたっぴからここまで歌唱力をあげたももちは、やはりアイドルの鏡とも呼べる伝説のアイドルでしょう。
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