梅棒舞台「ピカイチ!」東京公演終了! 地方公演前に知っておきたい舞台の見どころ
ストーリー性の有る演劇的な世界観をジャズダンスとJ-POPで創り上げるエンターテイメント集団「梅棒(うめぼう)」がお届けする、新作公演「梅棒 7th ATTACK ピカイチ!」の東京公演が終了。w-inds.の千葉涼平と実力派アイドルの吉川友が出演することでも話題を呼んだ本公演は、大阪・福岡・愛知の3都市を残すのみとなりました。
梅棒初の学園モノ舞台は、笑いと感動にあふれた公演になっていて、ダンスとJ-POPのシナジー感もよく予想を超える完成度の舞台に! ミーティアでは、明日から始まる地方公演に向けて「ピカイチ!」の見どころを紹介しながらライブレポートをお届け! 観劇前の気持ちを高めるためにご覧ください。
さまざまなJ-POPを踊る姿は、梅棒舞台でしか見られない特別な光景
梅棒の舞台といえばダンスとJ-POP。アーティスト、役者、ダンサーと、それぞれ違うエンタメ畑で活躍するキャストがJ-POPで踊ります。その光景がまずレアです。w-inds.の千葉涼平がこの曲で踊るの?! といった自身のグループ活動からは想像できない意外なシーンもありますし、ダンサーも自分のジャンル以外に挑戦するなど、梅棒の舞台でしか見られないダンスが舞台上で繰り広げられます。ダンスで自身の可能性を切り開いていくキャストの踊りは胸を打つ光景です。
イケメン・ギャル・変態・妖怪まで、学園モノを網羅したキャラクターが個性的
「ピカイチ!」の舞台となる青梅英雄学園では、クラスのアイドル、男子生徒、ギャル、野球部、先生という学園に欠かせないキャラクターたちが平和な学園生活を送っていました。そこに、千葉涼平が演じるイケメン高校生・豪徳寺孟(ごうとくじたけし)が転校してきて学園は大騒動に。同時に女子の持ち物が無くなる事件も発生し、平和だった学園に波乱の兆しが訪れます。
そして、物語のキーとなる”次期生徒会長選挙”が開催され、学園では熾烈な選挙戦が開始。そんな中、学園に妖怪まであらわれ、物語は個性的なキャラクターたちを中心に思わぬ展開へ!
ノスタルジーに浸れる! 学生時代を思い出す、学園あるあるキーワード
読者の皆様は自身の学生生活を振り返ったとき、どんなキーワードを思い出すでしょうか? 「ピカイチ!」の舞台では、学園に関わるキーワードが無数に出てきます。恋、部活、席替え、生徒会、親友といったメジャーなワードから、漫画・ドラマで出てくるような学園あるあるを隅から隅まで提示してくる舞台です。
もう見ているだけで「あー! こんなことあったな」「学生時代楽しかったな」とノスタルジーに浸れるし、それをセリフを使わずに、音楽と演技、ダンスを含めた演出でみせる梅棒の舞台はやはり上質なダンス舞台だと再認識させます。
吉川友が演じるクラスのアイドル・浅香尚子(あさかしょうこ)と梅棒の鶴野輝一が演じる男子学生・道玄坂光徳(どうげんざかみつのり)の青春を感じるシーンでは、道玄坂のテンパりによりとんでもないキーワードが誕生。このキーワードが物語の重要なキーアイテムになるのですが、この流れが最後まで生きていて、そう来たか! と一種の感動を生みます。これは舞台で実際に体感して欲しいポイントです。
舞台を盛り上げるオリジナルソングが良曲過ぎる!
J-POPを使って舞台のストーリーを紡いでいくのが梅棒舞台の特徴。「ピカイチ!」も多くのJ-POPの楽曲が使用されていますが、その選曲が逸脱しています。ロックやポップス、アイドルソングまで網羅したジャンルの広さと世代の行き来を感じる楽曲の並びは、さすがダンサーの作る舞台だと感心さえ覚えるほど。毎公演セットリストに入っている公演オリジナルソングも、今作では3曲用意されています。それぞれ物語の大事な局面で使用されているので要注目です! これだけでは情報が少ないと思うので、少しだけ曲紹介すると
1曲目は学校といえばこの曲が必要だろうという楽曲。
2曲目はミドルバラードでリリックに注目して欲しい良曲。
3曲目は学生生活で誰もがやったことがある勝負をこれでもかというほど壮大に歌った楽曲。
になっています。梅棒舞台のサウンドクリエイティブな部分も注目ポイントのひとつです!
出典:Youtube
さらに、注目して欲しいのは楽曲の使われ方です。楽曲の世界観とストーリーをリンクさせる使い方、舞台上のキャラクターが話したいことを楽曲の歌詞で表現する使い方、楽曲のBPMでストーリーの進行速度をコントロールする使い方など、こればっかりは梅棒の舞台でしか見ることのできない演出! 梅棒の舞台マジックを体感してほしいです。
すべての伏線を回収し、観るものに与えるカタルシスが爽快!
梅棒の舞台は一部演出を除けば、一切セリフのないダンス演劇舞台です。ストーリーは舞台上の演出とダンス、演劇、楽曲の世界観のみで伝えていくのですが、これが分かりやすいほどに物語が理解できてしまうのが梅棒の舞台の不思議なところ。上述しましたが、この舞台では数他の学園キーワードやキャラクターが登場し、その数だけストーリーの伏線が生まれます。筆者は舞台を見ながら、この伏線全部回収できるのか? と疑問を抱いていましたが、おもしろいほどに回収されていくさまに一種のカタルシスを感じました。特に終盤の流れが爽快で、どんどん物語がひとつの線になっていく疾走感はたまりません。
見る側に考えさせる舞台や想像力に任せる作品が多い中、セリフを使わないという一種のハンデを背負ってるにもかかわらず、舞台上ですべて完結するストーリー演出をみせるこの舞台、最高としかいえないでしょう。これから観劇を予定している人も、この感動を覚えるカタルシスを感じてもらいたいです!
今年の舞台「ピカイチ!」も想像を超える舞台作品に仕上がっている! そう断言できる完成度でした。特に今回は学園モノということで、いい意味でのバカバカしさや笑いの要素が強いので、心に笑いと感動を求めている人は、ぜひ見てもらいたい舞台です。ついに梅棒初の全国4都市公演も中盤戦! こんなにおもしろい舞台を作っているダンス集団はいないです。筆者は”見ないと損する”という言葉を簡単に使わないのですが、この舞台に関しては使わせて頂きます。笑いと感動が渦巻く青春学園舞台「ピカイチ!」は見ないと損する最高の舞台です!
出典:Youtube
【INFOMATION】
梅棒 7th ATTACK「ピカイチ!」公式サイト:http://umebou.daa.jp/7th_pikaichi/
大阪公演
会場:森ノ宮ピロティホール
公演日程:2017年7月4日(火)~7月5日(水)
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福岡公演
会場:久留米シティプラザ ザ・グランドホール
公演日程:2017年7月8日(土)・7月9日(日)
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愛知公演
会場:アートピアホール
公演日程:2017年7月12日(水)・7月13日(木)
のチケット情報はこちらから
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