ホーリーダンス(2010年)
山口一郎の“楽曲制作に追われて、趣味である釣りに行けない苦しみ”をテーマにした「ホーリーダンス」。
“放り出す”と“ホーリーダンス”がかけられており、釣りへの気持ちが募っているのが分かります。
ミュージックビデオも彼にとって初の監督作品であり、こちらの方がよりメッセージが直接的かもしれません。
途中大勢の人に見つめられているシーンは、楽曲制作を待っている人々を表している描写なのでしょう。
さよならはエモーション(2014年)
前述「グッドバイ」よりも先に形が出来ていた「さよならはエモーション」。
ただ、サカナクションとしてグッドバイを先に世に出すべきだと判断し、さよならはエモーションの制作及びリリースは当時いったん止まった状態となりました。
リリース時期は分かれますが、同時期に制作されていた2つの別れの曲。
さよならはエモーションとグッドバイはもちろんメロディーは異なりますが、歌詞は“今まで向き合ってきた物事とさようならをする”似たようなメッセージが込められていると感じます。
さよならはエモーション
僕は行く
ずっと涙こらえ こらえ
前述のグッドバイと同じ背景で制作されたのでしょう。
後に山口一郎はラジオで「このようなロックは本曲で最後にする」と語っていました。
2014年にリリースされた2つの別れの曲は、サカナクションにとって大きな決意の曲になったのだと感じます。
「命を懸けて音楽をやっている」という山口一郎が率いるサカナクション。
彼らは「ミュージシャンの在り方」そのものに対して常に問いを続け、自身のバンドだけでなく映画挿入歌やショーやライブ演出、さらにNFでのイベント企画などあらゆるアプローチから私たちを楽しませてくれます。
その確かな実力や向き合い続ける姿勢は、形として高い評価を得ることもしばしばで、映画音楽として日本アカデミー賞・音楽賞部門で最優秀賞を受賞、ミュージックビデオでは文化庁メディア芸術祭で優秀賞を受賞した実績も。
また彼らがリリースするほとんどの楽曲は、CM・番組・映画などあらゆるタイアップとして起用されており、もはや日本音楽界を担う主戦力の1つであることは言うまでもありません。
新しい技術や表現を積極的に取り入れ、また自身のスタイルを模索し表現し続ける彼らに尊敬と期待を込めて。
これからもサカナクションの活躍を楽しみにしています。
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