1996年に「何か宇宙っぽい、でっかい音楽をやろう」というコンセプトから結成されたインストバンド・ROVO(ロヴォ)。生演奏でエレトリック・ヴァイオリンを使ったり、エフェクターを使ったりなど。本当に『宇宙を体現してる』かのようなサウンドが特徴である。またずしっと心に響く、ツインドラムなど、そのスキルの高さも各界から評価が高い。東京オリンピックまでには結成20周年という節目を迎えるROVO。ここで一旦、彼らの音楽作りに注目してみたい。
コズミック・ダンス・ミュージックと称されるROVOサウンド
超一流プレイヤー6人が集まった、日本生まれのインストバンド・ROVO。その音楽性の高さから、同業者はもちろん海外からの評価も高い。2011年にはイギリスのテクノユニット「SYSTEM7」ともコラボし、着実に知名度を伸ばしている。
ここで音楽構成を見ていきたい。業界内ではROVOサウンドの事を「コズミック・ダンス・ミュージック」と呼び、『面白みのあるダンスナンバー』が音の特徴だ。このダンスミュージックを紐解くにあたって、やはりバイオリンを担当する勝井祐二(かついしゅうじ)は外せないだろう。日本のインストバンドでも珍しい、生のエレクトリック・ヴァイオリン。そしてエフェクターを担当している勝井。これが『宇宙っぽさ』を出しており、そしてROVOサウンドの根底支えているのだ。
しかし、こんな魅力的な曲はどのようにして作り上げられているのだろうか。次にROVOの曲作りについて見ていきたいと思う。
考え抜き、そして出来上がる曲。レベルが高いROVOのサウンドには理由があった
ROVOが扱うジャンルははとても幅広い。まったり出来るジャズっぽい曲もあれば、体を動かしたくなるハウスミュージックもある。
そういった曲はどのようにして作られているのだろうか。調べてみると、どうやら『話し合って作る』という方法をとっているらしい。具体的には、最初は指針を出し、それを元に各パートがどうしたいかを話し合うという方法だ。
簡単そうに見えるが、実はこの方法はとても難しい。一人で作曲をしたほうが断然楽である。というのもこの作曲法の難しいところは何といっても「終わりが見つからない」というところにあるからだ。一人ならキリが良く止められるところも、曲を足してしまい、想像以上に曲が伸びてしまう。こうした冗長さが曲に現れやすい。
そこでROVOでは曲の長さを決めないことにしている。こうすることで、一番良い状態で曲を締めることが出来るのだ。
こういった考えは、現バンドマンにとっても参考に出来る考えではないだろうか。是非、参考にしてみてほしい。
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