2015年に東京を中心に活動し、デビューした5人組オルタナティブ・ロックバンド「odol(オドル)」。結成から半年足らずで大規模イベント「FUJI ROCK FESTIVAL ’14」に出演。ボーカルの声、ギターの演奏、そこに絶妙に交わるピアノの旋律などそれぞれが高水準でまとまる、平均年齢21歳の新世代ロックバンドのodolの魅力を深く見ていこうと思う。
デビューから存在感を放つodolの魅力を徹底的に解明する!
結成から半年足らずでのFUJI ROCK FESTIVALでの出番を堂々とこなしたodol。その魅力としては、まずボーカルの繊細でありながらも力強い歌声に、ギターの音が見事に乗ってきており、絶妙に交わる美しいピアノのフレーズが印象的なロックバンドだ。
デビュー曲の「生活」を聴いてみても思うが、珠玉の1曲であると言えるのではないか。轟音の鳴り響く中の、どこか物憂げな面も持ち合わせ、何よりも他と一線を画すものが声、である。シャウトや叫び声が怒りや悲しみといった気持ちの動きによるもの、表れとはまた違っており、鼓膜を通して心にまで震えて響いてくるようでさえある。
若冠21歳ではないのではと思わせるほど、音としてではなく歌として聴かせてしまう、したたかさや狡猾さを感じずにはいられない。曲によって全然違う顔を見せるのも特徴で、美しく、優しく、かつエモーショナルな「生活」などの曲をはじめとして、爆音や轟音が渦巻いているかのような「愛している」も重々しさの中にある愛くるしい軽やかなメロディが癖になる1曲である。
そしてダイナミックな激しいライブ感たっぷりの「ふたり」や徐々にボルテージを上げていける「欲しい」といった2曲には周りのロックバンドにも負けない力強い疾走感がある。
だからこそ、1曲だけを聴くのではなく、アルバムを通して聴くことでまだまだ未完成ながらも、odolが誰にでも伝わる普遍的なものを歌おうとしているのだと感じさせる。そういった音楽であるから、飾らない詞が、メロディがスーっと入ってくるような感覚になれるのではないだろうか。
もっともっとこれから大きくなるであろうこのバンド。初音源のリリースされた、バンドと同じタイトル「odol」を聴いてみてください!まだ知らない人にはyoutubeからでもいい、ぜひ一度聴いてもらいたいとおすすめできるロックバンドだ。
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