テレビに出たいとはずっと言ってます。
今は音楽をストレートにぶつけたい。
――テレビといえば2020年のマニフェストを発表されましたが、あれはネタなんですか?真剣なんですか?
の子 : 真剣です。
みさこ : けどずっと言ってるっちゃずっと言ってる。
の子 : うん。あんま変わんないことですね。
――中でもテレビに出たいということは、今もテレビの影響力を認める部分は大きいですか?
の子 : ああ、それは今でもそうですね。テレビは影響力大きいですよ。
みさこ : 客観的な部分も少しあるというか、かまってちゃんがテレビ出るって、ちょっと面白いなっていう(笑)。
――例えば今出演したとして、生放送だとどうなるのかな?と思うんですけど。
みさこ : ちゃんと曲やります(笑)。
の子 : 曲は普通にやります。そこは音楽をストレートにぶつけますね。うん。
――確かに。昔のかまってちゃんしか聴いてない人は「変わったな」と思う人もいるかもしれない。
みさこ : どっちも言われるんですよね。今回のアルバム聴いて「変わってないな」もすごい言われる。
の子 : うん。そりゃ正直言って、リスナーサイドも変わった・変わらないがあるから、そこら辺は左から右で聞いてない(笑)。それこそ僕が生放送をしてて、毎日のように言われます。でも「それはお前の話だろ」と(笑)。お前も変わったからこっちも変わったように見えるんだ、そんなこと語ったところでしょうがねえだろと。でも僕は実際、変わりました。一番成長したと思ってるんで。
――テレビはテレビ、ネットはネットの良さがあると思うんですけど、かまってちゃんはデビュー当時のネットの使い方の豪快さというか、「これがインターネットだろ!」という感銘があったんですが、ネットとの付き合い方や発信の仕方について、どう変化してきたと思いますか?
の子 : 付き合い方は、ずっと自分の家から世の中に発信してお客さんたちと話す、というところをスタンダードにしてる。軸としてるものは変わってないですね。
みさこ : パーソナルなところをずっと残しつつ。ただインターネット関係に関してだと時代を逆手にとることはあっても抗おうとしたことは一回もない、むしろ乗りこなすべく(笑)やってきたという感じ。
――最近、の子さんは10代のYouTuberと対談されたりしてますが、彼らはライバルになりうる存在なんですかね?それとももうなってる?
の子 : ははは。ライバルだと思いたいけど、世代が違う(笑)。思いたいですよ?でも下の世代だしちょっと可愛いなと思っちゃうところもある。でも自分が同じ世代だったら、もっとやれてるだろうなとか、妄想したりしますけどね(笑)。
――の子さんがその世代だったら何を?
の子 : 僕だったら世界を……(笑)、分かんない。音楽はやってないと思うんですよ。YouTuberだったらそれ1本になると思う。主張もそこで主張する、うん。
――まぁたらればでしかない話ではありますけど。
の子 : でもまぁ自分が今やっている神聖かまってちゃんを、僕はなんつうか、誇りに思ってますよ。こういう活動をずっと続けることもそうですし、バンドとしてこういう存在は世界的に見てもいないですし。今回のアルバムもそうだと思います。
――かまってちゃんの配信で個人的に好きだったのが、皆が海に飛び込んでいく動画で。青春!みたいな。過激な側面よりバンドらしさが出てる動画はなかなか他のバンドにはないなと。
みさこ : バンドの姿みたいな。
の子 : 確かに、インターネットにそういうものが残ってるのは貴重ですね。他のバンドと比べたら僕らは多い。
みさこ : 黒歴史も全部ね(笑)、ネットタトゥーが。
の子 : 全然いいです。いいもんも悪いもんも全部残ってますけど、僕にとってはなんの後悔もない。
みさこ : 今後、ちゃんとした由緒正しいおうちの方と結婚とかしたら……どうだろう(笑)。
mono : それはそうだね、それはヤバイね。
みさこ : 「あんな人はやめて」って言われそう(笑)。
の子 : 俺はあってもいい。
――いっそ結婚式配信もして。
みさこ : monoくんはしたりしたけどね。式挙げたから。
mono : 離婚配信もしたからね。意味わからない。
みさこ : 離婚届を出しに行くっていう配信をしてて。なんだったら元お嫁さんが「やろうか」ぐらいの感じでちょっと乗り気だったらしい(笑)。
mono : あの時は俺もおかしかった。
――monoさんは完全に人生を配信に乗っ取られてますね。
一同 : ははは!
みさこ : ほんとそう。
の子 : 自己主張がないんで。そのまま「はい」って流されてる(笑)。
mono : 「乗っ取られる」は逆に失礼で、俺がいけないんですよ。
一同 : ははは。
みさこ : 全体を通してインターネットポップロックバンドって言ってて、ポップな部分がずっとある(笑)。
の子 : やっぱり可愛いものが好きなんで。趣味としてキューティさやチャーミングさだったりを、僕は大切にしてます。
みさこ : かわいげ。
の子 : かわいげ。僕、天性のものとして持ってると思うんですけど(笑)。
みさこ : の子さんだから許されてることは死ぬほどありすぎて(笑)。
の子 : (笑)。それは分かんない、自分では。
みさこ : (笑)。でも、なんだろうな、めっちゃ簡単にいうと「愛されたもん勝ち」ってあるというか。
――当初のハラハラするような路上の無許可配信とかはそこにいるような気持ちで見てましたけど、今の時代だと逆にどういうことが有効なんでしょう。
の子 : そうですね。昔みたいなことを今やったとしても、当然目新しいものじゃないしすぐに埋れちゃう。
――当然ですがかまってちゃんの音楽をちゃんと届けることが第一義?
の子 : 僕個人もそうですし、そこは何年も前からバンドとしても音楽意識はライブのステージングでも年々高まってますね。僕は活動を続けるうえで、引き算を大切にしてて。そこで音楽を、曲を伝える、曲をやる!っていう意識が変化していっているところはあります。
勢いを止めたくない。それはちばぎんの
脱退も含めて。止めないために抜けると思うんで。
――最後に2020年になりましたが、2020年以降のバンドはどういうマインドで活動していくんでしょうか。ちばぎんさんは脱退されるわけですが、今回のツアーはいかがですか?
ちばぎん : いや、今までで最高のツアーでした。
みさこ : 毎回、いいライブをしていた気がする。ラストを意識しないでやりたいねっていう、ちばぎんの意向を汲みつつやれたらと。セトリはちばぎんが組んだもんね?
ちばぎん : もちろん。
――人生の大半をかまってちゃんで過ごしてきましたが。
ちばぎん : 3分の1。小学校1年生が高校卒業するくらいの期間。だから、来月ぐらいから普通に社会人になって大丈夫かな?って気持ちです。
――不安ですか?
ちばぎん : 不安です。今までちょっと楽しいことをしながら暮らせているというか。社会人の辛さは……まだ分からない(笑)。
――いい意味で、ちばぎんさん以外のベーシストがベースの立ち位置にいても、神聖かまってちゃんという場所は不変な気もします。
みさこ : サポートベーシストさんは今、一人決まってます。でも今後、新たなサポートベーシストさんとのライブやレコーディングがどういう感じになっていくかとかは全く分からないです。
の子 : そこら辺の細かいところを、今年は模索していくってところはあると思います。バンドのコミュニケーション的な部分においては、また10年築いてきたものをゼロからっていうところで。でも、神聖かまってちゃんとしてのマインドとか音楽とかは何も変わんないです。
みさこ : 満場一致で、勢いを止めたくはないっていう。それは脱退するちばぎんも含めてというか、止めさせないために脱退するんだとも思います。だから、死ぬほど全力で活動できたらいいなって。マニフェストを全部やれたらいい(笑)。
――止めないためにもちばぎんさんは脱退すると。
みさこ : 例えばペースを落として一回バンドを休止してって考えも浮かびはするけど、それはしないですし……。
の子 : そうそう。人間関係だけで考えたら、みさこさんがいうような休止でも解散でもあったりすんだろうけども、僕はやっぱりーーこういった言い方はあれなんですけど、そんななめた考えで神聖かまってちゃんはやってない。自分が「伝えたい」って核、そこはブレないものがありますから。
みさこ : この機会に挑戦はしていきたいね。“新生・神聖かまってちゃん”になるんなら(笑)。
<神聖かまってちゃん 10thアルバム「児童カルテ」>
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