5. Mitski
日米ハーフのシンガーソングライター、ミツキ。インディーシーンを逐一チェックしているような音楽ファンにはお馴染みの存在かもしれません。昨年12月に渋谷O-NESTでアコースティック・ソロライブが開催されましたが、会場は満員。初来日(というか凱旋)公演は大盛況で幕を閉じました。そんな彼女、今年11月に再び来日します。しかも今回は「バンド編成」。筆者はアコースティックセットの『Your Best American Girl』でギャン泣きでしたけれども、それだけに今度のバンドセットには更に期待してしまいます。
Mitski – 『Your Best American Girl』
彼女はオルタナティブ・ロックの文脈で語られることが多いのですが、日本の音楽からの影響も公言しています。以前Twitter上で「影響を受けたアーティスト」として、松任谷由実や椎名林檎の名前を挙げておりました。実際、歌詞の悲劇的なテーマ性は極めて日本的だと思います。
惜しむらくは、ミツキの東京公演がある11月24日は、イギリスの3ピースバンドalt-Jの単独公演も予定されていることですね…。断腸の思いであります。
6. Carmen Villain
売れっ子モデルだったカルメン・ヴィラン。『ヴォーグ』の表紙を飾るほどのアッパークラスなモデルですから、その彼女がモデル業を辞めて音楽家に転身するとあれば、否が応でも話題になります。けれども、彼女は涼しい顔で音楽をDIYし、2013年にデビューアルバムの『Sleeper』をリリースしました。このときのサウンドは、初期のソニック・ユースを想起させる内容でした。けれども、今年の9月に発表された『Infinite Avenue』では、大胆な方向に舵を切ったのです。
Carmen Villain – 『Borders feat. Jenny Hval』
アンビエントやエレクトロニカへの接近が見られ、音響派へと変貌しました。同アルバムに収録されている『Red Desert』は、文字通り映画『赤い砂漠(ミケランジェロ・アントニオーニ監督)』にインスパイアされたそうで、今作ではかなり絵的なアプローチを志向していることが窺えます。アルバムのジャケットも映画『グロリア』の主演女優、ジーナ・ローランズですし。
10月4日、7日に都内で来日公演が開催されますから、ぜひ足を運んでみて下さい。なお、7日に代々木八幡のNEWPORTで開催されるイベントはエントランス・フリーです。
7. Phoebe Bridgers
歪んでいるのに何故か心地よく聴こえる音って、ありませんか。ギターのフィードバックがゴリゴリに使われていて、一聴すると不協和音かと思いきや、いつの間にか涙している。そんな経験はありませんか。ライアン・アダムスに見い出されたシンガーソングライター、フィービー・ブリッジャーズはそのような音を鳴らします。
Phoebe Bridgers – 『Motion Sickness』
彼女の音楽、グランジやオルタナティブ・ロックの水が合わなかった人にもハマると思うのですが、どうですかね?間違いなくピクシーズやペイヴメントなどからの影響はあるでしょうが、それだけでなくフォークが持つ純粋性も併せ持っているようにも思います。シンプルに聴きやすい。
個人的に、今一番来日してほしいアーティストです。何なら、コチラから伺います。
■Autumn Singer-Songwriter (Female)
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