「スーパーアニメイズム」枠発。ショートアニメ『でーじミーツガール』に寄せられる注目と期待
過去、数々の話題作を輩出したMBS/TBS系の深夜アニメ枠「スーパーアニメイズム」から、またひとつ注目の作品が登場した。
各方面から気鋭の表現者たちを集め、制作されているオリジナルショートアニメーション『でーじミーツガール』は、同放送枠の歴史、ひいてはアニメカルチャーの歴史に名を刻めるだろうか。
16歳のシンガーのテーマソングへの起用、彼女とのコラボレーションによって届けられるクリエイターチャレンジを通じて、未来のカルチャーシーンにも深く関与していく可能性を見せる同作。現時点での注目度や話題性とは別に、その価値を語らなければならないときが近い将来、やってくるかもしれない。
夏、沖縄。ひと夏の“でーじ”な出会い。毎週90秒のちょっと不思議なものがたり『でーじミーツガール』
アニメ「でーじミーツガール」PV第4弾
『でーじミーツガール』は、2021年10月よりMBS/TBS系全国ネット「スーパーアニメイズム」枠の“おしり”にて放送中の短編TVアニメだ。
家業のホテルでフロント係のアルバイトをしながら、だらだらと夏休みを過ごしていた沖縄の高校1年生・比嘉舞星(ひがまいせ)。彼女のもとに、東京から“ワケあり”な男性客・すずきいちろう(?)がやってくるところから、『でーじミーツガール』の物語はスタートする。
彼が来てからというもの、ホテルのなかでは常識的に説明のつかない、ふしぎな出来事が起こるように。部屋を泳ぎ回る魚たち。ホテルの天井を突き破る巨大なガジュマルの木。次はどんな不思議が2人の間に巻き起こるのか。すずきの素性と、ドタバタの秘密が少しずつ明らかとなっていく。
オリジナルショートアニメ「でーじミーツガール」第1話 フル公開!
タイトルにある「でーじ」とは、「とても」や「大変」といった意味を表す沖縄の方言。
――ひとりの“女子”高生が、“大変なこと”に“出会っていく”――
そんな同作のストーリーを端的に表現したのが、「でーじミーツガール」という作品名だ。
監督を務めるのは、新海誠作品に初期から携わってきた演出家/アニメーターの田澤潮。キャラクター原案/脚本を、DAOKOのアニメMVキャラ原案をはじめ、漫画・書籍・音楽関係へのイラスト提供など、幅広いジャンルで活躍する丸紅茜が担当した。ポップで柔らかな作風で親しまれる丸紅茜と、繊細かつ色彩豊かな表現力でアニメファン、そしてクリエイターを魅了する田澤潮。2人の化学反応が織りなす、ファンタジックで美しい世界は必見。自然あふれる沖縄を舞台に、不思議な出来事と少年少女の出会いを描いた“1話90秒の物語”が展開されていく。
『でーじミーツガール』スタッフ
原作:波之上青年団
監督・キャラクターデザイン:田澤潮
キャラクター原案・シリーズ構成:丸紅茜
プロップデザイン:奥野倫史/赤津佳織
美術監督:宮本実生
色彩設計:辻󠄀田邦夫
3Dディレクター:山崎嘉雅
撮影監督:山本弥芳
編集:山田聖実(エディッツ)
音響監督:納谷僚介
音響制作:スタジオマウス
音楽:中村博
アニメーション制作:ライデンフィルム
『でーじミーツガール』キャスト
比嘉舞星(ひがまいせ):安野希世乃
すずきいちろう(?):小林竜之
比嘉海星(ひがかいせい):三宅健太
比嘉テル子(ひがてるこ):儀武ゆう子
「スーパーアニメイズム」枠について
【2021年10月放送】TVアニメ『ブルーピリオド』 第1弾PV
「スーパーアニメイズム」枠は、2019年より続くTVアニメの放送枠(金曜深夜1時25分~1時55分)で、約30分の一般的なアニメ作品が放送される「本編」と、90秒の短編アニメ作品が放送される「おしり」の2つから構成されている。本編からはこれまでに、『炎炎ノ消防隊』や『ハイキュー!! TO THE TOP』、『彼女、お借りします』、『呪術廻戦』といった、数々の話題作が世に送り出されてきた。『でーじミーツガール』が放送開始となった2021年10月からは、昨年のマンガ大賞において、数多の人気漫画の中から大賞へと輝いた『ブルーピリオド』のアニメも放送されている。アニメ好きのあいだでは一目置かれる、きっての注目枠・出世枠が「スーパーアニメイズム」枠だ。
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