ハロー!プロジェクトに在籍する℃-uteが11月2日に30枚目のシングル「夢幻クライマックス/愛はまるで静電気/Singing~あの頃のように~」をリリース。
2017年の6月に最後の目標であった、さいたまスーパーアリーナでのライブで解散をすることが決まっている℃-uteが解散発表後初のシングルリリースとなることで早くも話題を呼んでいる。
前作に続きトリプルA面シングルとして発表された楽曲は3曲とも楽曲のテイストが違うが、どれも℃-uteらしさを出していて、彼女たちの集大成といってもいいシングルに仕上がった。
そして、今作℃-uteに関わった制作陣の彼女たちへの想いやエピソードも愛にあふれている。
カッコいい℃-ute、カワイイ℃-ute、歴史が深い℃-ute
みんなから愛される℃-uteの新曲を紹介しよう!
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℃-ute新曲「夢幻クライマックス」
出典:Youtube
アイドル離れした圧巻のパフォーマンスと世界観
℃-uteといえば以前MEETIAでも紹介した通り、ハロプロだけでなくアイドル界屈指のパフォーマンスグループとしてその名を知られている。(℃-uteパフォーマンス記事はこちら)
夢幻クライマックスはそんな℃-uteのパフォーマンス力の高さを極限までに出しつくした楽曲だ。
作詞・作曲をした大森靖子はこの曲にある仕掛けをしている。その仕掛けとは歌詞にメンバーの名前を埋め込むというギミックだ。それも、現メンバーだけでなく卒業したメンバーの村上愛(めぐみ)、有原栞奈(かんな)、梅田えりかの名前も入り、℃-uteは8人で始まったという歴史さえも取り入れた愛のある楽曲になっている。
また、楽曲のバックトラックには「ショパンの革命」を使用。これは過去に同期のBerryz工房が「ジリリキテル」で採用したことがあるのだが、Berryz工房のときはハロプロ最年少ユニットとして売上を伸ばしハロプロに革命を起こそうとしていた背景があった。
逆に今回の℃-uteは解散を発表し、ハロプロ内で革命を起こしてきって卒業して行くという背景に見える。
Berryz工房との関係性も面白い楽曲になっているといえるだろう。
楽曲の世界観をさらに盛り上げる振付はあの有名コレオグラファー
ファンの間でもダンスがすごいと話題になっているが、振付を担当したのは倖田來未・w-inds.・東方神起、SUPER JUNIORなど多くのダンスヴォーカリストの振付をしてきたMASAOだ。
彼は前作の「人生はSTEP!」、「何故 人は争うんだろう? 」、「Summer Wind」の振付も担当し、過去にはハロ!ステ!ダンス部の指導など、ハロプロのダンススキル向上に大きな影響を与えているコレオグラファー。
MASAOに今回の振付の見所を取材したところ
曲調から奏でられる強さを、振付で前面に出しつつ、特徴的なクラッシックのピアノの部分をどう表現するかにポイント
を置きました。
ピアノを弾くような振付は避け、体全体で時間差で踊ることで流れるように沈む鍵盤を表現しました。
そして、高速で弾かれるクラッシックのパートをカノンでみせることで楽曲のスピード感を表現しています。
MVのテーマは事前にゴシックな世界観で撮ると伺っていたので、ポーズなどはドール感を意識しています。
それでいて女性の強さを感じられるような振付を意識しました。
間奏ではカウントのないところがあるのですが、彼女達の長年の阿吽の呼吸なのか、すぐにこなしてくれました。
という、楽曲の雰囲気に求められた、℃-uteの高いパフォーマンス力を最大限に引き出した振付になっている。
℃-ute新曲「愛はまるで静電気」
出典:Youtube
豪華制作人による王道アイドルソング
℃-uteといえば高いパフォーマンスが売りであるが、カワイイ楽曲を歌わせても右に出るものがいない。むしろ、℃-uteをずっと応援してきたファンは、王道アイドルソングを歌っている姿こそ℃-uteの真骨頂だと思うファンも多いのではないだろうか。
「桃色スパークリング」、「世界一HAPPYな女の子」、「ベーグルにハム&チーズ」などの名曲はもちろん、メジャーデビュー曲の「桜チラリ」を大人になった今歌っても、当時の可愛さを表現できる。歌って躍るアイドルとは本来はこうだ!という姿を見せてくれるアイドルで、今作の「愛はまるで静電気」はその究極系ともいえるだろう。
制作陣もつんく♂ではないが、作詞:児玉雨子、作曲:星部ショウ、 編曲:平田祥一郎 という豪華布陣。
児玉雨子、平田祥一郎は、ハロプロファンの間で今年一番の名曲と話題を呼んだアンジュルムの「次々続々」を制作した組み合わせであるし、星部ショウはJuice=Juiceの「CHOICE & CHANCE」を作曲したことで、ハロプロファンの間でこの名曲を作曲したの誰?と注目を集めた作曲家で、あのマツコ・デラックスもラジオで「CHOICE & CHANCE」を家でヘビロテしていたと発言していくらいだ。
℃-uteならでは!高難度カワイイパフォーマンス
手振りなどがカワイイ振付だが、振付したコレオグラファーは夢幻クライマックスと同じMASAOが担当。
糸を手繰り寄せる振付など、歌詞にあった振付がアイドルらしいカワイイさを出しているが、よくよく見ると細かいカウントで振付されている場所もあり、見た目以上に高難度なダンスになっている。
センターにくるメンバーも曲中頻繁に変わるので、ハロプロの醍醐味でもあるダンスの構成の変化も激しい。特に、Cメロ部分の1人ずつソロパートを歌うところのフォーメーションの変化は、スピード感もありストーリー性すら感じさせるパフォーマンスだ。
ダンス、リップシーン、静電気シーン。すべてがカワイイ楽曲に仕上がっている。
℃-ute新曲「Singing~あの頃のように~」
出典:Youtube
つんく♂が尊敬するとまで言わせたアイドル!それが℃-ute
この「Singing~あの頃のように~」は℃-uteをハロプロキッズの頃から一緒に作品を作ってきたつんく♂による楽曲。
一番℃-uteの事を知っているつんくにしか書けない、℃-uteメンバーにとっても特別な思いれがある楽曲に仕上がっている。
つんく♂はこの楽曲を作る際に、「彼女たちのこれまでの活動に敬意を表する気持ちで曲を仕上げていきました」と自身のライナーノーツにつづっており、つんく♂から℃-uteへの尊敬をこめたねぎらいの歌になっている。
メンバーも歌詞を見て、ずっと自分達を見てきたくれたつんく♂の想いにグッときて、レコーディングも感極まったといエピソードも。リーダーの矢島舞美は「愛を感じていたから 真夜中でも すごい朝でも 逃げる事はなかった」の部分が好きな歌詞だとラジオで発言しており、team℃-ute(℃-uteファンの名称)への感謝や愛が強いことを語っている。
涙しながら振付 ℃-uteとの思い出がよみがえる
「Singing~あの頃のように~」を振付したのはYOSHIKO。
YOSHIKOといえば、Berryz工房と℃-uteが小中学生だったころから、振付をしてきたコレオグラファーで、℃-uteとは長い付き合いになる。
℃-uteの振付をしたのは「アダムとイブのジレンマ」「悲しき雨降り」以来で、久しぶりに℃-uteを振付することと、つんく♂の作った曲に、幼かったころの℃-ute達との思い出がよみがえって、涙しながら振付をしたとのことだ。
歌詞が伝わることと、いつものメンバーらしい雰囲気も出るように振付を考え、℃-uteが解散を決めた気持ちを、サビ頭の右手握りこぶしで「決意」として表現。
コンテンポラリーやモダンサンスのテイストも入っていて、より表現豊かな振付になるように仕上がっている。
解散発表をしてから早くも2ヶ月。
まだまだあると思っていた℃-uteとの時間は着実にカウントダウンを始めている。
CDリリース、ライブツアー、イベント、メディア出演、すべてが解散に向けて特別なものになっていく今後の℃-ute。
今、このときだからこそ一緒に過ごせる時間、応援できる時間をリアルタイムで過ごして行きたいのが℃-uteとteam℃-uteの願いではないだろうか?
現在開催されている「℃-uteコンサートツアー2016秋 ~℃OMPASS~」
そして、11月2日にリリースされる新曲「夢幻クライマックス/愛はまるで静電気/Singing~あの頃のように~」
℃-uteの愛のこもったパフォーマンスを見逃さずに受け止めて欲しい。
執筆:NOZATATSU(https://twitter.com/nozatatsu)
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