数々のアーティストによる楽曲提供が話題のアイドル、バンドじゃないもん!
2018年5月9日(水)にダブルAサイドシングル「BORN TO BE IDOL/恋する完全犯罪」が発売され、新たな一面を見せたバンドじゃないもん!。GLAYのHISASHIが楽曲提供をしたことでも注目を集めました。実は、HISASHIによる提供は今回を含めて2回目。バンドじゃないもん!といえばそのほかにも豪華なクリエイターが関わっていることはご存知でしょうか。「アイドル界のミクストメディア」だと自称する彼女たちのこの音楽性はジャンルが多岐にわたるクリエイターによるものが大きいと思います。今回は、なぜミクストメディアなのかを最新曲から代表曲、さらにはカバー曲を用いて紹介します!
バンドじゃないもん!ってどんなアイドル?
「バンドじゃないもん!(別名:バンもん!)」という名前の通りいわゆるバンド形式のグループではありません。「カサナルイズム!カナデルリズム!アイドル界のミクストメディア!」というキャッチフレーズの通り、彼女達はアイドルだという信念のもと活動しています。バンドではないのですが、メンバーそれぞれが楽器を担当しているのも面白いですよね。それも一般的なバンドの構成ではなくカスタネットやシェイカーを担当しているメンバーもいたりします。
そもそもバンドじゃないもん!というグループは、リーダーで神聖かまってちゃんでも活動している鈴姫みさこが「女の子と一緒にやりたい」と思い立ったことから始まりました。当初は、ドラムボーカルが2人とベース、キーボードの合計4人で活動していました。2012年に一度ワーナーミュージック・ジャパンからメジャーデビューをしています。それからメンバーの脱退や新加入など紆余曲折を経て4年後の2016年「全国ツアー2016 〜てっぺん目指そうぜ!武者修行編〜」にてポニーキャニオンより再メジャーデビューが決定。現在メンバーは鈴姫みさこ、恋汐りんご、七星ぐみ、望月みゆ、甘夏ゆず、大桃子サンライズの6人。
鈴姫みさこ
千葉県出身。誕生日は10月11日。あだ名は、みさこ、みーちゃん。結成当初からドラムを担当。言わずもがなバンドじゃないもん!のリーダーで神聖かまってちゃんでも活動。チャームポイントにほっぺのほくろを挙げています。そのため自己紹介は「ホクロは世界の(ブラックホール) 愛いっぱい、夢いっぱい みーんなの(ポップスター) バンもんリーダーピンクなドラ娘、みさここと鈴姫みさこです!」となっています。
恋汐りんご
群馬県出身。誕生日は6月16日。あだ名は、汐りん(しおりん)。カスタネットを担当。チャームポイントは黒髪ツインテールと姫カットとしています。バンドじゃないもん!に加入する前には「塩りんご」としてアイドル活動をしていたそう。自己紹介は「いくよっ!汐りーん?(GO!!GO!!) 恋するヒロインりんご色。しおに恋しよ?///(メロメロ〜) 汐りんこと恋汐りんごです!」
七星ぐみ
東京都出身。誕生日は3月30日。あだ名はぐみてゃん。担当楽器はシェイカー。チャームポイントはメンバー唯一の金髪と片八重歯。グミが好きであるため自己紹介は「グミが欲しい人ー!(はーい!) はいあげないよ♡(え〜) 水色担当、サディスティックな負け犬系アイドル、ぐみてゃんこと七星ぐみです(どや顔)」
望月みゆ
熊本県出身。誕生日は6月4日。あだ名はみゆちぃ。楽器はベースを担当。こちらも加入以前ニコニコ動画で踊り手として活動していました。自己紹介には方言を交えています。「あっちー、こっちー(みゆちぃ〜) みゆちぃのこと、どがん思っとうと?(すいとぉよ〜) メルヘングリーンのベース担当、みゆちぃこと望月みゆです」
甘夏ゆず
千葉県出身。誕生日は8月28日。あだ名はゆずポン。シンセサイザーを担当しています。バンド活動の経験があり、ミスiD2015のファイナリストの肩書きを持っています。自己紹介は、みんなに届け!フレッシュ(ゆずぽ〜ん) バンもんのビタミンガール コットンイエロー担当、ゆずポンこと甘夏ゆずです」
大桃子サンライズ
出身地はプレアデス星団?誕生日は6月14日。あだ名はちゃんもも◎。ティンシャという民族楽器を担当。自己紹介は「目指せみんなで(アセンショーン!) プレアデス星出身 大桃子サン~(ライ!ズ!!) ディープマリンブルー担当の大桃子サンライズです」。キャラが徹底されていますね。
THEアイドルソングで再スタート!「キメマスター」。
2016年5月18日に再メジャーデビューシングルとしてリリースされた「キメマスター!/気持ちだけ参加します。」。両A面でリリースされた本作ですが、ハイテンポな盛り上がるナンバー「キメマスター!」を紹介!デビューシングルでタッグを組んだのは、超豪華なクリエイター陣でした。手掛けたのは、畑亜貴、田代智一、黒須克彦、田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)から成るプロデュース・チーム、Q-MHz。バンドじゃないもん!の本気度が伝わってきますね。
MVはアニメキャラクターに扮したメンバーが世界中を駆け巡り、時にはメンバーで協力して挫折や困難を乗り越えるシーンも見られます。岩石や地球を持ち上げるシーンはメンバーの絆を表しているよう。最終的には宇宙にまで到達し、銀河まで持ち上げてしまいます(笑)
曲はテンポが非常に早くファンの方でも付いていくのが大変だそう。BPMは高めの曲ですが、疾走感が感じられライブでは盛り上がること間違いなしですね!(ちなみにライブに参加したいけど手元にグッズがないという方はヴィレッジヴァンガードの一部店舗にバンもん!のグッズコーナーがあリますのでぜひ!)
「キメマスター」の位置付けとして現代のアイドル界に見られるでんぱ組.incっぽい音楽がまさにこの曲です。アイドルの流行をすかさず吸収し取り入れた作品と言えるでしょう。
はっぱ隊のあの名曲をバンもん!がカバー!「YATTA!」
2017年1月にはあのはっぱ隊の名曲「YATTA!」のカバー曲を発表。はっぱ隊の名曲と言ってもも、20歳前後の人は知らない人も多いと思うので簡単に紹介します。はっぱ隊とは、フジテレビで放送されていた「笑う犬の冒険」内に登場するコント集団。メンバーはウッチャンナンチャン、ビビる、ネプチューンと現在も活躍してる有名な方ばかり。股間に葉っぱ一枚身につけた格好で活動していました。股間に葉っぱ、今見ても衝撃的な映像です…
カバーするにあたり、オリジナルスタッフであるDANCE☆MANによってリメイクがなされ、はっぱ隊の当時のスタッフが集結し制作。これにははっぱ隊と同レーベルであるポニーキャニオンへと移籍したことが関係し、夢のコラボが実現しました。
本家から溢れ出る独特かつユーモアな雰囲気とは一線を画するバンドじゃないもん!独自の「人生応援歌」になっています。はっぱ隊の活動していた時期は不況などで日本が落ち込んでいた時期でした、そのような時期だったからこそこの曲に励まされたり、元気をもらったという人も多いはず。そう当時はこの曲が必要とされる時代だったのです。それでは16年後の今はどうでしょうか。当時ほど不況な世の中でもありません。改めてこのタイミングでカバーを出した理由には、皆を幸せにを標榜するバンドじゃないもん!の根底にある理念にも通ずるものがあるからではないでしょうか。
テバンドサウンド全開!彼女達の芯に迫る「Q.人生それでいいのかい?」
バンドじゃないもん!の5周年を記念して2017年10月に5000枚限定で発売された「Q.人生それでいいのかい?」。発売日まで楽曲の情報を解禁しないという試みをした本作。その理由によくわからないものに対する価値や作り手への信頼を挙げています。面白い試みではありますが、ファンとの信頼感が確立されているからこそですね。作曲・編曲を担当したのは、ヒゲドライバー、ゆよゆっぺらによるユニットHeart’s Cry。これまでのバンドじゃないもん!にありそうでなかったバンドサウンド全開の楽曲に仕上がっています。
この曲を聴く人へと問いかける曲にしたいという言葉通り、メンバーの生々しい生き様を歌詞に反映し、愛という普遍なものに対しての執着心の重要さ、生き方を説いています。生き様をさらけ出したバンドじゃないもん!の覚悟を体感してみてください!
HISASHI(GLAY)によるバンもんの過去と未来を形にした最新曲!「BORN TO BE IDOL/恋する完全犯罪
2018年5月に両A面シングルとして「BORN TO BE IDOL/恋する完全犯罪」をリリース。表題曲のどちらもGLAYのHISASHIが楽曲提供。HISASHIによる楽曲提供は今回が2度目。HISASHIは、バンドじゃないもん!のライブを観に行くなどしており、普段からバンもんに対する愛情は相当なもの。メンバーも敬意を込めて「お兄さん」呼んでいるそう。
BORN TO BE IDOL
昭和の古き良きアイドルを思わせるMV。映像もチープなものとなっていて、懐かしい柔らかな雰囲気に。MVの始まりは置かれたマイクを手に取るシーンがあり、これは山口百恵の引退ライブの逆を演出したとのことです。
これまでのバンもんを総括するとともに新しく知った人に向けての自己紹介ソングにも取れます。入門ソングとしていかがでしょうか。
恋する完全犯罪
続いて、一転してシリアスな曲調の「恋する完全犯罪」。ちょっとしたストーリー仕立ての映像に、メンバーがそれぞれ異なる衣装を着ているのも注目ポイント。イントロはさすがHISASHIと言わんばかりのかっこよさ。シリアスな楽曲とともにメンバーの表情にも注目です!どちらの曲もバンもん!の本質を知っているHISASHIだからこそ作り上げることができたのでしょう。
ミクストメディアを掲げるバンドじゃないもん!を支えているのは、多彩な楽曲を提供するクリエイターの存在でした。これからもバンもん!は、アイドルにとどまらないジャンルの垣根を超えた挑戦をしていくことでしょう!
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