「ダークサイド」って聞こえはだいぶ暗いイメージ。でも日々生きていれば悲しいこととか切ないこと、ちょっと独りになりたいこととか考え事したいこととか、もちろん落ち込むこととかあるのは当たり前。そんな時、そっとそばにいて寄り添ってくれる音楽を「ダークサイドな音楽」と呼ぶことにします。そうして気がついたらまた、明日に向かっている自分に気がつくのかもしれません。そんなダークサイドな音楽を紹介してくれるのは言葉を縦横無尽に操る文学性の高いリリックは多方面から注目を集めており、雑誌「文學界」にエッセイを寄稿するなど、音楽フィールド以外でも才能を発揮しているぼくのりりっくのぼうよみさんのMIXTAPEです。
annina『対象a』
メロディ、歌詞、アレンジ、リズム、楽曲を構成する音の一つ一つが突き刺さり、魂を抜かれました。昏い衝動に心を突き動かされます。地の奥底に埋もれていくような感覚。
ELECTROCUTICA『Drain』
巨大な機械の、完璧に設計された内部を想起させるような楽曲です。緻密に組まれたデザインは時間芸術として最高レベルだと思わされます。Reversusというアルバム(絶版)のTriplanetaも神なのでなんとか聞いてください。
鬼『懊悩』
異様な情景を映し出す美しい言葉の数々が、無骨なフロウによって放たれていく、そんな曲です。彼の纏う色気に釘付けにされます。目を逸らせない。
りぶ『秘密遊戯』
誰にも言えない二人だけの歪んだ蜜月が、呆気なく崩れていく様が美しいです。幼さに起因する純粋さが大人によって捻じ曲げられる曲。
GOMESS『人間失格』
GOMESS氏の自伝的な曲で、その過去や彼がぶつかり乗り越えてきた障壁の大きさに圧倒されます。
PROFILE
ぼくのりりっくのぼうよみ
早くより「ぼくのりりっくのぼうよみ」、「紫外線」の名前で動画サイト等に投稿を開始。
高校2年生の時、10 代向けでは日本最大級のオーディションである「閃光ライオット」に応募、ファイナリストに選ばれる。提携番組であるTOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」で才能を高く評価されたことで一躍脚光を浴び、まだ高校3年生だった2015年12月、1stアルバム『hollow world』でメジャー・デビュー。“sub/objective”や“Sunrise(re-build)”等のヒットと共に、大きな話題を集める。言葉を縦横無尽に操る文学性の高いリリックは多方面から注目を集めており、雑誌「文學界」にエッセイを寄稿するなど、音楽フィールド以外でも才能を発揮している。
2016年7月、EP『ディストピア』をリリース。CDの遺影を模したアートワークや、EPの限定盤用に書き下ろした短編小説で再び大きな話題を集めている。
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