人生最大の挫折から10年――
――それにしても、10年続くってすごいことだと思うんですよ。長続きの秘訣があれば教えてほしいです。
MAMI：それはもう、うちらの場合はこの4人だからっていうことでしかないです。お互いをちゃんとリスペクトできて、メンバーなんだけど友達みたいな感覚で付き合えてる。性格もバラバラだし趣味もバラバラなんだけど、すごい絶妙なバランスで。この4人だからっていうことしかあまり言えないんですけど。
RINA：10年やってきて、もしかしたらガールズバンドはカリスマがいないほうが続くんじゃないかなって気がしてます。自分たちは、誰かがひとり超スターで一番人気とか、この人がバンドのすべてを担ってるみたいなメンバーがいないんですよね。みんな横一列に並んでいて、何をするでも4人で協力して、ひとつのいいものを生み出す。みんながモチベーション高いし、そこに向けて生きてる。SCANDALをもっとよくするために私生活があるっていう感じ。「この子に任せとけばいい曲でてくるし、いいアイディアが生まれてくる、任せよう」って思ってる人がひとりもいない。「自分自身の居場所はここにしかない」ってみんなが思えてること、それが自分たちのスタイルで、特別なところだと思います。
――でも、モメることもありますよね？
RINA：ありますね。「この曲のクオリティじゃ難しい」とかお互いガンガン言っちゃうし、「もうちょっとヘアスタイルかわいくできると思うよ」とか「次みんな髪の毛何色に染める？」みたいな見た目の話もするし。何でも言い合います。
――そうやって言い合う中で、「もうやってらんねえよ」っていうふうになることはないですか？
HARUNA：「やってらんねえよ」と思ったことは10年間で一度もないかも。
MAMI：うん、「了解でーす！」って思う（笑）。
RINA：軽いな（笑）。
MAMI：自分でも納得する話をしてもらえるから、「あ、そうだよね」って。
HARUNA：最終的にはちゃんと腑に落ちるんだよね。
RINA：腑に落ちないことがあったら話し合うし、何でも言い合えるのがいいですよね。「この子にはやっぱり逆らえない」っていうのがないんで。ほんとに何をするにでも一列に並んでる。対等なんですよね。
――どうしてそういう4人になれたんでしょう？
RINA：わたしたち、ダンススクールで出会ってバンド結成したんですけど、元々ミュージシャンになろうって志してた4人じゃないので、バンド結成してデビュー決まっちゃったときに「夢みてた自分にもうなれないんだ」と思って一回挫折してるんですよ。バンド結成が人生最大の挫折だったんですね。「ダンスやりたかったなあ」って思ってる子がいたり、他に想像してる将来があった子がいる中、バンド組んでひとつになってやっているんで、運命共同体な感じは最初からあります。そういう「特別なはじまりかたしちゃったからできた絆」みたいなものはあると思いますね。「やりたい音楽の方向性が違う」とか、うちらは絶対ないと思う。「なんでもやろうぜ、やっちゃおう！」みたいな感じ。
HARUNA：それに、何でも4人で決めるものだって思ってるしね。
HARUNAの歌詞には愛がない！？
――今回のベストアルバムに収録された曲は、「愛」や「恋」をテーマにした曲が多いと感じました。それで、収録曲の歌詞に使われている単語をすべて調べてみたんですけど、ちょっと面白いことがわかりました。HARUNAさんが作詞した曲には、「愛」っていう言葉がなかったんです。
一同：えーーー！！ 何それ（笑）！！
RINA：「HARUNAの歌詞には愛がない」とかヤバくない（笑）？
HARUNA：いや、でも本当に、私最近気づいたことがあって。
RINA：なに？
HARUNA：「恋」と「愛」の違いがやっとわかった気がするんです。
RINA：……ヤバいこと言ってる（笑）。
HARUNA：自分のことすごく恋愛体質だと思ってたんですけど、「恋」しかしてなかったんだっていうことに気づいて。その「恋」っていうのは、自分本位の恋だったんですね。だから相手のことを考えたりできなかったし、自分が良ければ幸せだって思い込んでた。でもそれじゃいけないんだって、この一年くらいで気づけた気がしていて。だから私が作詞した曲に「愛」っていう言葉がないって言われて、本当にそうだったんだろうなって思いました。
――じゃあ今後は歌詞の傾向が変わるかもしれないですね。
HARUNA：最近またラブソングを書きたくなってるので、変化させていけたらなって思ってます。
――ちなみに、MAMIさんが作詞した曲には、逆に「恋」という単語がありませんでした。
RINA：すごい。キャラクターがでてるんや。
――全員で作詞した曲も「恋」ではなく「愛」でした。TOMOMIさんとRINAさんが作詞した曲は、「恋」と「愛」が両方バランス良く使われてました。
TOMOMI、RINA：（頷く）
――これって、自分たちで役割を決めて書いてるんですか？ それとも無意識に出たものですか？
RINA：それは無意識に、自然とですね。さすがに「MAMIは恋禁止ね」とかは、ねえ（笑）？
MAMI：え、でも分析すごい楽しいですね。これって4人が作詞してるからできることですもんね。4人4様の人間性みたいなものが歌詞に表れてるって面白い。
……あ、でも今書いてる歌詞に「恋」、ありますわ。
RINA：「ありますわ」て、距離感（笑）。
TOMOMI：友達みたいに言ってるやん（笑）。
――じゃあ今後のMAMIさんの歌詞の変化にも注目ですね！
4人の運命が変わった日
――最後の質問ですが、みなさんにとっての「運命の出会い」って何でしたか？
MAMI：運命の出会い……言っていいですか？ 完全にこのメンバーだと思いますね。
RINA：イェ〜イ！
TOMOMI：（両手あげる）
MAMI：やっぱそうだよね？ それでいいよね？
HARUNA：でも本当にそうだと思う、私も。
RINA：それでいこ！
MAMI：うちらって、記念日の中で結成日を一番大切にしてるんですね。なぜかというと、この4人の運命が変わった日だからなんです。だからこの出会いは本当に運命だなと思うし、思わざるを得ない。この10年間にそう思わせられる。
だから、運命の出会いは、このメンバーに会えたことだと思います（えがお）。
SCANDAL（スキャンダル）：
2006年大阪・京橋で結成。2008年「DOLL」でデビュー。翌年には「少女S」でレコード大賞新人賞受賞。2012年3月には日本武道館公演を異例の速さで達成し、翌2013年3月には夢であった大阪城ホール公演を5分で即完させるなどライブでの実績を重ねていく。2014年6月にはプリンセスプリンセス以来、23年ぶり2組目となる横浜アリーナ2DAYS公演を成功させる。近年ではSCANDALの影響で楽器を始める女子も増え、2015年11月第6回SCANDALコピーバンドコンテストには国内外から637組のエントリーが集まり10代女子を中心に絶大な人気を誇っていることを証明。2015年SCANDAL史上最大世界9カ国41公演の初の単独ワールドツアーを大盛況に収め、4万人動員の初の東名阪アリーナツアーを開催。そして2016年8月に結成10周年を迎え、結成地大阪にて1万人を動員し野外コンサートを開催した。名実ともに、日本そして世界を代表するガールズバンド。
（オフィシャルサイトより抜粋）
SCANDALオフィシャルサイト
SCANDALオフィシャルTwitter
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SCANDALオフィシャルYouTube Channel
HARUNA Twitter
MAMI Twitter
TOMOMI Twitter
RINA Twitter
【リリース情報】
BEST ALBUM『SCANDAL』
発売日:2017年2月15日(水)
収録曲
Disc 1
1. SCANDAL BABY
2. Stamp!
3. 少女S
4. ピンヒールサーファー
5. S.L. Magic
6. スイッチ
7. Departure
8. Hello! Hello!
9. テイクミーアウト
10. 下弦の月
11. OVER DRIVE
12. LOVE SURVIVE
13. 太陽と君が描くSTORY
14. 会いたい
15. ちいさなほのお
16. EVERYBODY SAY YEAH!
17. Image
18. FREEDOM FIGHTERS（新曲）
Disc 2
1. 瞬間センチメンタル
2. 太陽スキャンダラス
3. サティスファクション
4. LOVE ME DO
5. 夜明けの流星群
6. ビターチョコレート
7. 会わないつもりの、元気でね
8. Welcome home
9. Sisters
10. DOLL
11. Flashback No.5
12. カゲロウ –album mix-
13. HARUKAZE
14. one piece
15. 声
16. Your song
17. HELLO（新曲）
18. SCANDAL IN THE HOUSE
完全生産限定盤CD2枚組+ Candy Stripper×SCANDAL Tシャツ
ESCL-4810～ESCL-4812 ￥6,000（税抜）
初回生産限定盤CD2枚組+DVD
ESCL-4813～ESCL-4815 ￥4,200（税抜）
DVD内容：SCANDAL TOUR 2016 “YELLOW” IN EUROPE ROAD MOVIE
通常盤（初回仕様）CD2枚組
ESCL-4816～ESCL-4817 ￥3,500（税抜）
iTunes
SCANDAL結成10周年記念特設サイト
【ライブ情報】
ベストアルバムを引っ提げての全国47都道府県ツアーの開催が決定！
SCANDAL TOUR 2017『SCANDALの47都道府県ツアー』
詳しくはこちらをチェック！！
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