バトルからスタートして、ライブをするようになっても見に来る人は一握り。
――一リスナーとしては、BASIさんとRude-aさんの楽曲には温かみやメロウさが共通してあると感じます。BASIさんとISSEIさんから見て、Rude-aさんはどういったアーティストだと思いますか?
BASI:Rude-aというと、やはりMCバトルでの印象が非常に強いんですよね。で、いまMCバトルやフリースタイルのシーンで戦っているラッパーの母数ってものすごいと思うんです。バトルからスタートして、普通のライブをするようになってもそこにお金を払って見に来る人って本当に一握りですよ。
そういったシーンから出てきたRude-aはいまこうしてISSEIに声を掛けてもらって、一緒にインタビューを受けている。熱い男なんだろうなと強く感じますね。ドラムとMCで一対一で演ってるMVを見ても、そう思いました。
ISSEI:俺はRude-aを、先に人として知ったんですよ。彼の音楽を聴くようになったのは、後になってからでした。俺からすると、Rude-aの音楽は良い意味で「予想通り」のものなんです。温かい人柄を、ちゃんと音楽でも出せてるんだなって感じます。
人間性がちゃんと出てる――まだまだ言えてないことも沢山あるやろ?まだ音楽には出てないワルい部分も、あると思うねん(笑)。
Rude-a:はい(笑)。
ISSEI:あと、沖縄めっちゃめちゃ大好きやね(笑)。それが伝わってくる。
Rude-a:沖縄には常に帰りたいんですよ(笑)。沖縄大好きなんで。東京に出てきてからも、街で会った人と「沖縄の人ですか!?」って話になるとすぐ仲良くなれるんですよ。連絡先も交換するし(笑)。「この大都会の中で、同じ島人(しまんちゅ)と会えるなんて……!」って感じで。もう年齢とかも関係ないんです!めっちゃ年上の人とも仲良くなるし。だから、たまに連絡先(のリスト)見てると「誰だっけな、この人」って人が居たりするんです。
ISSEI:それが凄いよな。大阪の人間って、別にそういうの無いもんな。
BASI:同じ出身の人に会っても「ああ、大阪の人なんですね~」くらい。
Rude-a:もうこっち来てから、三十人以上沖縄の人に声掛けてますね(笑)。沖縄の人って、沖縄料理屋みたいなところに集まるんですよ。俺、いま一人暮らしなんですよね。だから、夜になると先輩が働いている料理屋に飯を食いに行くことが多くて。そこで出会った人と「あ、沖縄なんですか!何処ですか?」って話をしていると繋がりが増えていくんです。
ISSEI:そのハートフルさが音楽にも出てるよ。
Rude-a:自分はMCバトル、高校生RAP選手権から出てきた人間なんですけど「バトルはバトル、音楽は音楽」って別に捉えてるところがあるんですよ。周りの人からしたら、目がすっごい恐いことになってるバトルの映像のイメージが強いかもしれないですけど……。
曲は別に「温かさ」を意識しているわけではなくて、ただ自分がその時その時に思ったことを真空パックみたいにして閉じ込めていってて。ほんと、成長記録ですね。二年前の音源とか聴くと「何言ってんだろう……?」ってなることザラにあるんで(笑)
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