12月2日~4日にかけて日本で初開催された、コミコン!
会場に足を踏み入れると、巨大な『DEATH NOTE』の死神、リュークの姿が目に飛び込んで来た!Netflixでドラマ化が決定しているという、『DEATH NOTE』。今後の展開も楽しみだ。
(会場に展示されていた『DEATH NOTE』のリューク)
DCコミックスの映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で大活躍、一躍大人気キャラクターとなったワンダーウーマン。2017年に公開予定の映画『ワンダーウーマン』で主演女優が実際に使ったという盾が飾られており、テンションが上がる。こういったあれこれを気ままに見ていくだけでも、とても楽しい。
(『ワンダーウーマン』の盾。『ジャスティス・リーグ』もいまから楽しみだ)
会場を見て回ると、HTCのルーム・スケールVRシステム『VIVE』のブースが目に留まった。襲い来る怪物を剣と盾で撃退する、異世界バトルが楽しいアクションVR『CIRCLE of SAVIORS』を展示したHTC。ゲーム画面はまるで演舞のよう!
(『CIRCLE of SAVIORS』トレイラー)
2016年6月29日から7月18日にかけ、お台場・日本科学未来館で開催された『Björk Digital ―音楽のVR・18日間の実験』の展示作品、デジタルの大きな蛾の女性が身体から火花を散らす『Not Get VR』にも、Viveは使用されている。
HTCが、日本初開催のコミコンに参加した理由は何か。
VRと音楽の最先端をいく展示であった『Bjork Digital』の裏側はどういう感じだったのか。
HTCディレクター、西川美優氏に大盛況のコミコン会場でお話を伺った。
VRデバイスの最先端!『Bjork Digital』でも大活躍。Vive篇
――コミコン日本初開催じゃないですか。HTCさんはどういった契機で、出展されることになったのでしょうか。
西川:東京ゲームショウでも、HTCではかなり大きなブースを出したんですけどそれが終わってその後にPlayStation VRが出て、VRの盛り上がりが日本でもかなり出てきたというのを感じていて。「今年中に何処かもう一個、大きなショーに出したいね」というのは、社内でも話をしていたんですよね。で、色々(ショーの情報を)見てたんですけど、やっぱコミコンはサンディエゴのコミコンを始めとして、グローバルでの知名度があるので。だから、台湾の本社からも「東京コミコン、一回目だからどうなるかは分からないけれどきっとこれから大きくなるだろうし、一回目に出しておいて損はないだろう」と。ということで、出すことにしました。
――実際、出られてみてどうですか?二日目も、半日くらいが経過しました(※取材時)が。
西川:昨日の夜から一般公開が始まっていて、丸一日くらい経ちますね。思ったより、人が居ます!(笑)
――あははは!(笑)。もっと人が少ないイメージがあったんですね!
西川:いやー、皆ウェブサイトとか見て「大丈夫かなあ」なんて言ってたんですよ!ガラガラだったらどうしようとか言ってて、でも思ったより人が来てますね。出して良かったです!やっぱ東京ゲームショウとは客層というか、居る人の種類が違って。違った人たちにVRをアピール出来ているので、良かったです。
――Viveを知っている人も居れば、知らない人もお客さんの中には居たと思うんですけど、どうでしょう。
西川:東京コミコンに来ているお客さんは、ほぼ(Viveを)知らないですね。
――そうなんですね!会場ではマーベルやDCのキャラクターがかなり目立っていると思うんですけど、やはりそういったジャンルに興味があるお客さんが多いんでしょうか。
西川:話してると海外の映画が好き、アメコミが好き、ゲーマーじゃないけどカルチャー系に興味があるっていう人が多い感じがしますね。あと、外国人の方めっちゃ多いです!
(会場に展示されていた『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』のバットマン)
――確かに多いですね!ここ(※フリーの休憩スペースで取材を行った)も、結構外国人の方が歩いてますね。
西川:東京ゲームショーよりも、俄然多くて。コミコンのHTCのブースは日本人のスタッフしか居ないんですけど、急遽英語が出来るスタッフにサポートで入ってもらってます(笑)
――ちなみに僕もめっちゃViveやりたかったんですけど、体験予約がいっぱいになっちゃってて……。体験できず、残念でした。今回、HTCさんで出されていたゲームはどういった内容のものだったのでしょう?
西川:今回はPDトウキョウさんという秋葉原の方にある会社が開発した『CIRCLE of SAVIORS』というコンテンツと、PDトウキョウさんが取り組んでいる「ミックスド・リアリティ」という、緑の布を貼ってクロマキー合成で(VRを)やっている人とVRの画面を合成するという技術があるんですけど、その機材をセットで出展しています。
――へえ!クロマキー合成というと、スタジオで行うイメージがあります。Vive
は一般家庭向きのものでもあるので、それがViveで出来るというのは凄いですね。そちらの技術については現段階では一般向けというよりは、開発向けのものなのでしょうか。
西川:開発向けですね。ミックスド・リアリティはお家でやるというよりは、店頭やイベントでやるもので。Viveって普通はコントローラーが2個付いているんですけど、3本目のコントローラーを買わないといけなかったり、専用のカメラをPCに繋いだり、キャプチャーボードが必要だったりとプラスアルファの機材が要るので。まだ、あんまり一般家庭用ではないですね。
米津玄師もトレイラーで愛用!「Tilt Brush」。VRはプロダクトデザインにも応用可能!?
――僕はViveで一番好きなのは「Tilt Brush」なんです。
西川:ああ、良いですね!あれは彫刻ですよね!
(「Tilt Brush」の公式動画。これを見れば一発で楽しさが分かる)
――「Tilt Brush」のようにVR空間上で自分で実際に手を動かして何かを作れる、制作ツールが増えたら面白いなと思うんです。
西川:増えます、増えます!「Tilt Brush」のようなお絵描きソフトはいまどんどん増えていて。あと、CADのデータをそのまま流し込むことが出来て。CADって元々3Dのモデルなんですけど、それをフラットスクリーンでマウスを使ってくるくる回して見ていたのが、Viveの中にインポートしてしまえば、(VR空間上で3Dデータを)歩き回って見れたりとか。
(米津玄師『LOSER』トレイラーにも、Tilt Brushは使用されている)
――超楽しそうです!
西川:ですよね!(3Dデータを)下から見上げたり出来るんです。車とか工業製品のデザインもまずはCADでモデリングするんですけど、プロトタイプの金型を作るのってすごい高いんですよ。なので、金型を作る前にまずVRの中で見てみて、実際に手に取った時の大きさはどんな感じなのかとか、ボタンの配置は本当に使いやすいのかとかもリアルな感じで確認してそこから金型に起こして、というようにも使えるので。「Tilt Brush」のようなアートの他にも、プロダクトデザインとかそういった領域で使いたいという問い合わせがいますごく増えていて。なので、今日はゲームを展示してるんですけど、ゲーム以外の領域でもニーズがあると思います。
次のページは「VRと音楽の未来はどうなる!?『Bjork Digital』の裏側についてもインタビュー」
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