キャッチーなメロディとひねくれた歌詞で、幅広い層を惹きつけてやまないネクライトーキー。今年3月にはサポートメンバーだった中村郁香(Key.)が正式に加入し、勢いに乗った彼らはさらに前進し続けている。そんなネクライトーキーのメンバー5人に、昨年末に発売されたアルバム『ONE!』の反響や、セルフカバーミニアルバム『MEMORIES』制作中のエピソード、8月から始まるワンマンツアーへの意気込みなど、たっぷり話を聞いた。
Photography_Kana Tarumi
Text_Ryuji Yako
Edit_Momoka Oba
“ちゃんと届いてる”と実感した『ONE』リリースツアー。
――近年、YouTubeやサブスクリプションサービスで曲が届くスピードも早いですが、やはり作品として届くといろんな声も聞くかと思います。そういったところで、昨年12月にリリースした1stフルアルバム『ONE!』の反響はいかがでしたか?
朝日 : いろいろと目まぐるしくて、ゆっくり反響を伺ってるタイミングがなかったというか。
タケイ : だから、自分たちではあんまり振り返られてないのかもしれないです。
もっさ : 今から振り返ろう!
一同 : ハハハハ(笑)。
藤田 : 『ONE!』を作ってたときは「めっちゃいいのができたー!」という最高な手応えはあったんですけど、作品が完成してからリリースまではある程度の期間が空くじゃないですか。その間、MVをめっちゃ必死に作って、いざリリースとなったら「ツアーの動員とかどうなるんだろう?」みたいな気持ちもあったりして。
――作品を発表すると、走り続けてる中でも様々なことを確かめるタイミングにもなるかと思いますが、それ以上に取り組むべきことが目の前にあって、噛みしめる余裕がなかったような。
タケイ : そういったところだと、ツアーをまわって「ちゃんと届いてるんだ」っていう実感が伴いましたね。
朝日 : ライブで受け入れられた瞬間があると「出してよかったな」と噛み締めたりもしたし。
――リリースツアーは全ヶ所がソールドアウトし、追加公演となった2本のワンマンは即完でした。
藤田 : もちろん、目標としてはソールドさせたいと思ってましたけど、できるとは思ってなかったんです。行ったことがない場所もたくさんあったので、ソールドできたっていうのが「おぉ〜、できるんや〜」みたいな。
――ネクライトーキーとしては初ツアーになりましたけど、どうでしたか?
朝日 : めちゃくちゃ楽しかったですね。
藤田 : うん。
もっさ : つあー、こん、なに、たくさん、の人に、みてもらえるの、かんたんじゃ、ないことで……
藤田 : 片言だけど、どうした?(笑)
――あれ、もっささんってそんなに日本語が下手でしたっけ?(笑)
もっさ : ちょっと7日間(レコーディングで)山にこもってたんで(笑)。
朝日 : メンバーとスタッフ以外、カマドウマとしか接触してなかったしね(笑)。
もっさ : (ライブ会場に)たくさんの人がいて、みんな曲を知っててくれることにビックリしました。
中村 : ライブをしてるとお客さんの顔も見えますし、「来てよかった」と思える瞬間ですよね。
――MVの再生回数やCDのセールス枚数に喜びは感じつつも、ライブが一番リアルではありますよね。
朝日 : やっぱり、どれだけ数字がまわっても実感はないですから。
藤田 : 曲のキメのところで手を挙げるとか、初めて行ったはずの場所で起きるっていうのに驚いたり。
朝日 : オレらは特にそうやって欲しいみたいなことは言わないんですよ。楽しみ方に関しては「好きにやってください」という感じなんで。
もっさ : だから、「発信してないのに、なんで知ってるの?」みたいな。
朝日 : ちゃんと曲を聴き込んでないとわからないタイミングで(お客さんが)バーっとやってくれるから、それはそういうことなのかなと思いましたね。
――もっささん、何か言いたげにモジモジしてますけど。
もっさ : 最近、人が喋ってるときに横から口を挟まないって決めてるので(笑)。
朝日 : 言っていいよ(笑)。
もっさ : 「許せ!服部」とか、特にそう思って。ライブでしかアレンジもあんなふうにしてないのに。
ネクライトーキー「許せ!服部」
朝日 : そうそう、作品ではやってないアレンジもお客さんがついてきてくれたんですよ。あんまり想像がついてなかったけど、熱心に観てくれる人がどんどん広がってるんだなと思いました。
――それは物凄いモチベーションになりますよね。
タケイ : それはもう、間違いなく。
朝日 : ただ、へんな感覚もあるというか。それがモチベーションにはなるんです。でも、お客さんが全然いなかったころからライヴの楽しさはずっと一緒なんですよ。
藤田 : あ〜、そこは変わってないですね。
朝日 : たくさんの人に観てもらえて、反響があるっていう嬉しさは新たに出てきたモノだけど、バンド、ライブ、レコーディングが楽しいっていうは以前と同じだったりもして。変わらないところはずっと変わらないんだなっていう、凄く不思議な感覚なんです。
――反響があることによって、バンドがブレそうになることは?
朝日 : それはもうないですね。昔はいろんなことを気にしながらやってたんですけど、今はこの5人でステージに立って、バーンっと音を出したときに「楽しい!」となってたら、それでもう問題ないなって。それを強く実感したツアーでもありましたね。
中村 : 例え、弱気になったとしても、ちょっと(メンバーと)喋ってたらくだらないことをいろいろしてくれるし、すぐ忘れちゃうんです(笑)。
――ハハハハ(笑)。ちなみに、誰が一番ふざけたことをしてくれますか?
中村 : ライヴ中だと朝日さんですね(笑)。
藤田 : くだらないというか、気持ち悪い動きをよくするんですよ。それを観て「ヒェ」って思います(笑)。
――キャリアを重ねると、どんどんストイックになって、そういう余裕がなくなりがちなことも多いと思います。
朝日 : それはそれでいいバンドだなと思うんですけどね。そういうピリピリとした緊張感があるバンドも……うん? もっさ、どうした?
――今、もっささんは全然話を聞いてなかったですよね(笑)。
タケイ : 別のこと、考えてた?
もっさ : ……うん、そうですよ。
朝日 : 何を考えてたの?
もっさ : さっきの質問のことを考えてた!
――では、その答えをお願いします!
もっさ : 「反響があることでバンドがブレる」っていう話があったじゃないですか。それって、あんまり考えたことがないなと。お客さんは求めてるより待ってるようなイメージだなと思ってたから。
朝日 : そういうカッコいいことをもっと言ってください(笑)。
一同 : ハハハハ(笑)。
朝日 : まあ、あまりにもね、身勝手な話ですよね。
もっさ : 勝手にそう思ってるだけなんですけど。
朝日 : 申し訳ないなと思うけど、自分たちの楽しいこと以外、したくないんですよね。今後、(お客さんの)反応が悪かったときにちゃんと心が保てるかというのが結構ポイントになってくるのかなと思うんですけど、そこも……もし、メンバーの反応が悪くなったら何か考えるかな。メンバーが面白がってくれるうちは、一緒にやってくれるスタッフが苦しそうな顔をしても「オレたちはこれが一番いいと思ってるんです」と言うだろうし。
――ツアーで「許せ!服部」が印象的だったという話がありましたが、他に化けた感触があった曲というと?
藤田 : 「許せ!服部」以外だと……「こんがらがった!」ですね。演奏的にはめっちゃ難しいんですけど、お客さんからの熱気で加速できるようになったのではないかなと。
朝日 : オレも「こんがらがった!」かな。
ネクライトーキー「こんがらがった!」
もっさ : 「めっちゃかわいいうた」もそんな感じがする。
藤田 : あ〜、そうだね。
ネクライトーキー「めっちゃかわいいうた」
4人から5人になり、初のレコーディング。
――そして、このツアーでは、ずっとサポートを務めていた中村さんが今年3月15日に行われた『ネクライトーキー「ONE!」リリースツアー“オーキートーキー!全国編「〆」”』の大阪・梅田Shangri-La公演にて正式加入したことが発表されました。
中村 : 入っちゃいました。
一同 : ハハハハ(笑)。
――印象としてはサポートという感じもしてなかったですけどね。
藤田 : ホントにいちばん最初から弾いてもらってるんですよ。
朝日 : 「メンバーじゃないんだよ」と言ったら、逆にビックリされるぐらいでしたね。
――僕自身、最初は確実にメンバーだと思ってましたよ。
中村 : (正式加入より前に)YouTubeのコメントにもそう書かれてて、申し訳ないなと思いました(笑)。
朝日 : 加入を発表したとき、反応が凄かったんです。今までのライヴで、いちばんデカい歓声が湧いて。
もっさ : ビックリした!
タケイ : あれは凄かった。
朝日 : オレ、めっちゃグッときたもん。
――もともとはどういったつながりだったんですか?
藤田 : まず、私が純粋に友達だったんです。それで、彼女から「やってたバンドから抜けたから、サポートのキーボードを探してる人がいたら教えて」というLINEが飛んできて、一緒に飲みに行き(笑)、「私がやるバンドでサポートとしてやって欲しい」とお願いしたのが始まりでしたね。
中村 : 前のバンドをやめたあとに、もう1回だけバンドを手伝って、もうあれだったらやめようと思い、周りに声をかけたんですよ。それで、(藤田から)ネクライトーキーの曲を聴かせてもらって「面白そう。やる!」と伝えて、合流みたいな感じです。
朝日 : 最初からメンバーみたいな存在ではあったんですけど、キーボードのフレーズはオレが考えて、それをやってもらってたし。内容としては、やっぱりサポートっぽい立ち位置だったんですよね。
――そういった中で、正式に加入するキッカケは?
朝日 : オレの中では「明日にだって」だったのかな。あの曲が(中村へ)最初にアレンジを投げた曲なんです。そこから、なんとなくオレは「この人、もうメンバーだな」って。
――加入することに関して、どなたが口に出したんでしょうか?
中村 : 最初、私が「このバンド、好きだ」と思って、朝日さんに「入りたい」とは伝えたんです。それで、まずバンドで話し合ってもらって。
朝日 : そこから、めっちゃ(返事を)待ってもらって。
藤田 : 申し訳ないぐらい、待ってもらった。
朝日 : で、昨年11月の名古屋・新栄RAD SEVENのワンマンの日、ライヴが終わってから「メンバーならへん?」って軽く言いました(笑)。
一同 : ハハハハ(笑)。
中村 : スルッと言われました(笑)。
――悩んだわりには随分とフランクに伝えましたね(笑)。
朝日 : それまで、メンバーと何回も話をして、ホントにどうなっていくのか、めちゃくちゃ悩んだんです。入ってもらおうと決めたときはめっちゃ軽々しく誘いましたが(笑)。ネクライトーキー縁の地である梅田Shangri-Laで言いたいというのがあったから発表は今年の3月になりましたけど、その前からもう5人組バンドやと思ってやってましたね。
もっさ : 私さ、YouTube Liveで、(正式加入の)発表前なのに「ネクライトーキー、メンバー5人と」ってさらっと言っちゃたりしてて(笑)。
藤田 : 言ってたっけ?(笑)
もっさ : でも、「まあ、いっか!」って。
――なんとなくですけど、もっささんなら大丈夫だった気がします。
もっさ : 気持ちはもう5人だったっていうことなんですよね。
――バンドの過半数が女性になりましたけど、気を遣う部分もあったり?
朝日 : あんまり気にはしないですけど……ちょっと申し訳ないなと思うことも。
藤田 : 絶対に思ってないやん!
朝日 : 優しくしようかなと考えてます。
タケイ : 考えてます。
中村 : でも、レコーディング中とかに朝日さんは気を遣った言葉遣いをしてくれてるのが凄い伝わってきて。
――あれ、タケイさんは?
タケイ : 今、ちょっと寂しい気持ちになりましたね(笑)。
一同 : ハハハハ(笑)。
朝日 : (セルフカバー・ミニアルバム)『MEMORIES』のレコーディングは合宿形式で1週間、缶詰だったんですよ。やる前は「ギスギスならへんかな?」と思ってたりもしたんですけど。
タケイ : 全然ならなかったですね。
――ツアーやレコーディングで長い時間を一緒に過ごすと、追い詰められる部分もあり、緊張感が漂う場面もあるかと思います。
藤田 : レコーディングだと、私とタケちゃんが(パート的に)先に録り終わるんですよ。その後、朝日がギターを重ねていき、特にむーさん(中村)のキーボードの重ねるのと、もっさのヴォーカル録りの負担が大きくて。2人はめっちゃしんどいポジション。
もっさ : ううん、そんなことなかったよ。
――おっ、余裕の発言じゃないですか。
もっさ : いや、ヴォーカル録りが終わったら、ご飯を作ってくれてるから「ありがとー!」ってむしゃむしゃ食べたし(笑)。
藤田 : 暇になったリズム隊でご飯を作ってました(笑)。
中村 : しかも、すっごい美味しいご飯を作るんですよ。
――藤田さんはフォトジェニックだけじゃなく、凄腕シェフでもあったと。
タケイ : それは新しい発見でしたね。
朝日 : 自分の中でルールがあるんですけど、美味い飯を作ってもらったら、めちゃくちゃデカい声で「美味い!」って言おうと決めてて。
――夫婦円満の秘訣みたいですね、それ(笑)。
藤田 : 大事、大事(笑)。
タケイ : バンド円満の秘訣でもあるかもしれない(笑)。
もっさ : でも、ホントに美味しかったんです。
朝日 : 最後の最後、もう夕方には出発しなきゃいけないっていう日でも、藤田は前日の夜からパスタソースを仕込んでたり。
――そこまでやってたんですか?!
中村 : ソースを煮込んでて、部屋に戻ってこなかったもんね。
石風呂の楽曲を、ネクライトーキー5人で改めて試行錯誤。
――ここで『MEMORIES』についても伺わせてください。朝日さんが石風呂の名義でボーカロイド曲として発表していた曲はネクライトーキーのライブでも定番になってますが、なぜ作品としてまとめようと思ったんでしょうか?
朝日 : あんまり言うのも嫌なんですけど……(石風呂として)作った曲自体はめちゃくちゃ気に入ってたんですけど、あんまりラジオとかでも流れるタイミングがなくて。それをライブで披露する機会もなく……ただネット上に曲があるだけっていう状況だったんです。それがどうしても嫌で、ネクライトーキーを組むときから「その当時の曲に陽の光を当てたい」と思ってて。だから、部屋でひとりで作ってた曲に対して、ワンマンで何百人がワーッと盛り上がってくれるのを観て、ホントに嬉しかったんですよね。で、その後もライブでやっていくうちに「ネクライトーキーとしての音源がないのはさすがに不親切だな」と思うようにもなったんです。あと、リリースしたら「ホントに気に入ってる曲たちをラジオでもバンバン流せるんじゃないか?」と(笑)。
――改めて、たくさんの人に聴いてもらえるキッカケにもなりますしね。
朝日 : 聴いて欲しかったんです。レコーディングしながら「いい曲やな!」って思ったし。
もっさ : いい曲だよ! それが好きで聴いてたんやもん。
――もっささんは、石風呂の曲を弾き語りでカバーをして、朝日さんと知り合ったわけですしね。
もっさ : (テーブルの角を触りだす)
藤田 : いきなり、意識そっち?(笑)
一同 : ハハハハ(笑)。
もっさ : すいません、すいません!
――これ、扱いとしてはネクライトーキーの曲になるんですか?
朝日 : もう、ネクライトーキーの曲ですね。
藤田 : 朝日が作ってたら、もうそれはそれでいいんですよ。私自身も石風呂の曲がめっちゃ好きやし、そういった曲を広められるんやったら、最高じゃないですか。
タケイ : それに、ボーカロイド曲だから、違和感なくそのままやれてるのかなと思ってて。もし、別の女性ヴォーカルが歌ってたりしたら、カバーしてる感があるのかもしれないけど、それがまったくないし。
――ただ、ボーカロイド曲を人間が歌う難しさはありますよね。
もっさ : 今回、キーも全然変えなかったから、めちゃくちゃ高くて、めちゃくちゃ難しかったです。
――ボーカロイドはブレスもいらないですし。
藤田 : そうなんですよね。ブレスがヤバいっていう。
――収録したのはライブでも披露してる8曲ですが、選んだポイントはありますか?
朝日 : なんとか人が歌える範囲っていうのと、人が歌うといいんじゃないかと思う歌詞ですね。(石風呂の)後期になればなるほど、機械が歌うことを前提としてるから、自分じゃ体験してない話だったり、空想を歌詞にしてて。ネクライトーキーでやるなら、オレ自身を書いた歌詞で「人に命を吹き込んでほしいな」と思った曲を選んでますね。
――そのレコーディングがまさに終わったばかりという。
藤田 : 今日の15時ぐらいに終わりました。
朝日 : いい手応えがありますね。あと、このレコーディングでは『MEMORIES』は別に、1曲だけ新曲も録ってて。
藤田 : アーティスト数組が参加する映像企画用ですね。
朝日 : 作業としては、昔の曲の生まれ変わりと同時に、新曲をまとめなきゃいけないということだったんですけど、それぞれ凄く良くなったのがめっちゃ嬉しくて。
――同時進行でやったんですか?
藤田 : レコーディング期間中、1日だけ新曲用の日を設けました。ただ、朝日が新曲のデモをバンドに持ってきたのがレコーディング前日だったんですよ。だから、その1日のうち、3時間でみんなアレンジして、すぐ録って。
タケイ : 当然、そのデモ自体も良かったんですけど、現状できることすべてを出し切って、いいモノができたなという感触がありますね。
――『MEMORIES』の収録曲ですが、基本的にはライヴで披露してるアレンジのまま?
朝日 : いや、かなり変えた曲もあるんですよ。
もっさ : やっぱり、キーボードのアレンジがかなり入ったので。
朝日 : キーボードに関して、レコーディング中にオレもいろいろと(中村に)お願いしたけど、もっさもちょいちょい口を出したり。
タケイ : もっさ、キーボードの音にはこだわりがあるよね。
もっさ : えっ?!
――なんで驚くんですか(笑)。
もっさ : いや、違うんです(笑)。今まで、キーボードは重ねるというより、朝日さんが考えたフレーズを流し込むみたいな感じだったから、今回みたくいろいろ試すとそれが楽しくて「おもろいー!」って。しかも! キーボードって、いろんな音が出るんですよ!
一同 : ハハハハ(笑)。
朝日 : たしかに、思ってる以上に出るよね。
中村 : 今回、「ホントにいい音を作れた」って自分でも思ったぐらいでした。
――中村さんは瞬発的なアレンジは得意な方ですか?
中村 : 普段は苦手なんですけど、1週間しかないこの期間でやらなきゃいけないんで、今回はかなり根を詰めてやりましたね。
朝日 : このマジメさも凄くいいなと思ってて。メンバーになったら、(中村は)めちゃくちゃ助けてくれそうって感じてたし。ここから先、オレのアイデアに加えて、むーさんのアイデアがあって、どんどん引き出しも増えていくから、もっと面白いことになるかなと考えてます。
ライブで得たものを糧に、自分たちのペースで突き進んでいく。
――そして、先の話にはなりますが、リリース後にはワンマンツアーも予定されています。これまで、5回やられてますけど、ワンマンの良さというと?
藤田 : お客さんが全員、完全に味方なんで、とにかく熱が渦巻いて大きくなってく感じですかね。「ワンマンってすげえな」って思います。
朝日 : 演奏自体は普段のライブと一緒だし、やることをやるだけで、楽しさは一緒なんですけど、来てくれる人の反応は全然違うなって感じますね。
――ライブに関して、スキルアップしてる実感はありますか?
藤田 : それはあるんですけど、私は凡ミスの神様なんで(笑)。
一同 : ハハハハ(笑)。
朝日 : スキルアップしても、もとがホントに底辺ですからね(笑)。
タケイ : 前回のツアーを通して感じたのが、気持ちの部分がホントにデカいこと。普段ならできることも、テンションがアガってしまうとできなかったり。逆に、ライヴならできるのに、レコーディングだとできないとかもあって。
――中村さんともっささん、めっちゃ笑ってますけど。
もっさ : 普段、私たちの方がミスが多いんやけど……。
中村 : 緊張してたのかな?
タケイ : ……それ、言う?
一同 : ハハハハ(笑)。
――前回のインタビューでは、タケイさんが技術的に引っ張ってるというお話でしたよね。
もっさ : ホントにそうだし、そうなんですけど、追加公演のワンマンの時にね。
藤田 : この人、ヤベえぞ。めちゃめちゃ緊張してるぞ」って、背中越しに伝わってきました(笑)。
タケイ : っていうこともあるんで(笑)。
――ハハハハ(笑)。でも、それを糧にすればいいわけですからね。バンドとして目指す先や目標についてはどう考えていますか?
朝日 : オレの中で勝手に決めてる目標は、単純にメンバーみんなが音楽で食えるようになることで。そうなったら、楽しいだろうなと。それが、ネクライトーキーだけじゃなくてもいいと思うんですよ。タケちゃんはいろんなサポートをやってたり、もっさも最近は声の仕事をしてたり。いろんなことで経験を積んで、それがまたバンドに返ってくるようになったら、音楽のことをいっぱい考えられて楽しそうだなって思うんです。
――日々の生活のど真ん中に音楽があって、ネクライトーキーを基盤としながら外の世界の空気も吸い、また返ってきて面白いことをやるような。
朝日 : ネクライトーキーだけで十分に食えるようになるのも、もちろん目標なんですけど、安心していろんなことができるようになったらいいなと。でも、話をひっくり返すようですけど、最近はそうじゃなくてもいいのかなと考えたりもしてて(笑)。ちょっと思うのが、生活より大事な音楽ってあるのかなと。人間らしい暮らしを捨ててやる音楽って、獣の世界じゃないですか。正直に言えば、そのカッコ良さも好きではあるんですけど、オレがやるべきなのはそこじゃないと思ってるんで。だから、メンバーから「休みたい」って言われたら「休んでいいよ」って言えるようにもなれたらいいなと考えてますね。まあ、周りの人は困るんでしょうけど(笑)。
ネクライトーキー リリース情報
ネクライトーキー『MEMORIES』
¥1,852+税 NCJD-10003
発売元:NECRY TALKIE / 販売元:PCI MUSIC
収録曲:
M01. 音楽が嫌いな女の子
M02. ジャックポットなら踊らにゃソンソン
M03. 夕暮れ先生
M04. あの子は竜に逢う
M05. 浮かれた大学生は死ね
M06. きらいな人
M07. ゆるふわ樹海ガール
M08. ティーンエイジ・ネクラポップ
ネクライトーキー ライブ情報
ワンマンツアー2019 ゴーゴートーキーズ!全国編
2019年8月24日(土)札幌 BASSIE HALL
2019年8月31日(土)名古屋クラブクアトロ
2019年9月1日(日)梅田クラブクアトロ
2019年9月3日(火)LIVEHOUSE CB
2019年9月5日(木)enn2nd
2019年9月7日(土)渋谷クラブクアトロ
一般発売に先駆け、ミーティア限定の抽選先行の受付がスタート!
受付期間:5/15(水)12:00~5/23(木)23:59
https://l-tike.com/st1/necrytalkie2019-meetia
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