6月13日(火)から、〈ユニクロ〉の新プロジェクト『LifeWear Story 100』がスタートした。
『LifeWear Story 100』は、エッセイストで編集者の松浦弥太郎(まつうらやたろう)氏とのコラボレーションによるユニクロの新コンテンツ。毎回ユニクロの商品から1つをピックアップし、松浦氏の視点で服にまつわる物語を定期的にWebサイトで発信するというもの。CMなどで取り上げられることが少ない「無地のTシャツ」や「靴下」などの定番商品を中心に、その定番商品のこだわりや服の価値を松浦氏にまつわるストーリーに絡めながら発信されるという。
6月13日に公開された第一回目ではスーピマコットンクルーネックTを紹介。「旅のはじまり」というタイトルで松浦氏が紡ぐストーリーと共に、商品の知られざる開発秘話なども掲載。ユニクロだからこそできる、ユニクロならではのこだわりが垣間見えるだろう。
ここで紹介されるのは、これまであまり日の目を見なかった定番商品が対象という興味深いプロジェクトだが、そもそも松浦弥太郎氏とはどんな人物なのだろうか。
エッセイストで編集者・松浦弥太郎
松浦氏は、生活総合雑誌『暮しの手帖』の前編集長を務めた人物だ。現在はクックパッド株式会社から独立した株式会社おいしい健康の取締役に就任。豊かで上質な暮らしの提案を行ない、ラジオ・新聞・雑誌など様々なメディアで発信をしている。ベストセラー著書である『100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート』、『しごとのきほん くらしのきほん 100』から言葉をチョイスしてまとめた日めくりカレンダー『日めくり弥太郎 日日のきほん』は、毎日をていねいに、意識的に暮らすためのツールともなっている。松浦氏はいわば、皆が生活のどこかで望んでいる「ていねいな暮らし」の提唱者である。
一方〈ユニクロ〉は、日本におけるカジュアルファッションの先駆者であることは誰もが知っているだろう。中でも定番商品となれば、デザインへのこだわりや洗練よりも、日常に気軽に取り入れられる手軽さが勝っているような印象を持つ。「ていねいな暮らし」を謳ってきた松浦氏とは一見相反するようにみえる。
ユニクロは“LifeWear”というコンセプトで「人の生活をより豊かに、より快適にする究極の普段着」という服作りを行っている。
今回、松浦氏の視点がユニクロの定番服に向けられることで、ユニクロが目指す“LifeWear”のコンセプトやこだわりがどのように浮き彫りに見えてくるのか、100回の連載の後、わたしたち消費者が感じるユニクロのイメージはどう変わっていくのかがとても楽しみである。
以前、松浦氏はこんなことを語っていたことがある。
「人はなぜ服を着るのだろう。服は、自分の暮らしと仕事を助けてくれるパートナーといえるからではなかろうか。」
(引用元:現代ビジネス)
「服はパートナー」、そう語る松浦氏だからこそ、多くの人々の日常に根付いている〈ユニクロ〉の定番商品を語ることができるのだろう。一見意外に思える〈ユニクロ〉と松浦氏のコラボレーションは、親和性が高く、必然的なものなかもしれない。
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