SANABAGUN.(ならず者)が連れてゆく20世紀のアメリカ
「ベンチュラ」が時を経て醸成してきた文化的な世界観を考えれば、ズートスーツに身を包んだSANABAGUN.の8人にとってはホームグラウンドのようでした。いつぞやの彼らのライブ演出にあった“ドル紙幣が降ってくる”光景がフラッシュバックしてきましたよ。エルヴィス・プレスリーの「Can’t Help Falling In Love」を、高岩遼(Vo.)はのっけから艶やかに歌い上げ、僕らを一気に1960年代のアメリカへと連れて行ってくれました。ギャングスタ感溢れるジャズナンバー「8 manz」から、岩間俊樹(Rap MC)の粘り気のあるラップが特徴の「L.G.M」でもうノックアウト。屈指のキラーチューンである「Flash」を前にボコボコに喰らってしまったのでした。
ラストに持ってきたのは、これまた名曲の「人間」。“Son of a gun(ならず者)”という名が示す通り、ストリートの香り漂うパフォーマンスでありました。なんと今年はフジロックへの出演(しかも会場で2番目に大きなWHITE STAGE)も決まり、その勢いに陰りは全く見えません。「路上から世界規模のフェスティバルへ」を叶えた、アメリカンドリームさながらのシンデレラボーイズ。
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