サーフミュージック×シティロック。注目集まるバンドSPiCYSOLと、彼らの音楽の世界とは
まさに今、トレンドの最中にあるシティ・ミュージック。さまざまなミュージシャンがそれぞれの視点で解釈し、魅力的な音楽を発信し続けています。今回取り上げるSPiCYSOLも、そのようなバンドのひとつ。「サーフミュージック×シティロック」SPiCYSOLの奏でる音楽の世界を掘り下げます。
SPiCYSOLのプロフィール
SPiCYSOL(読み方はスパイシーソル)は、KENNY(Vo,Gt)、AKUN(Gt)、KAZUMA(Dr)、PETE(Tp,Key)からなる4人組のバンド。2013年に東京で結成されました。きっかけとなったのは、KENNYとAKUNの偶然の出会い。たまたまイベントに居合わせた2人は、造詣のあった音楽の話題で意気投合。その日のうちに行ったカラオケで、AKUNがKENNYの声に惚れ込み、バンド結成を持ちかけます。約1年後となる2013年8月、KENNYの友人であるMOO(2019年現在、脱退)とともに、3人組のバンドとしてSPiCYSOLは活動をスタートさせました。
KAZUMAとPETEの2人が加入したのは、その約半年後である2014年4月のこと。SPiCYSOLが目指す音楽の再現性をより高めるため、3人は彼らをバンドへと迎え入れます。ここにSPiCYSOLの原型が誕生しました。
メンバーという土台が固まった彼らは、その後、怒涛の勢いで活動を展開させます。2014年4月、デモシングル『Around The World / PABUK』を発表すると、6月には、ロッキング・オン主催のバンドオーディション『RO69JACK 2014』で入賞。2015年初頭には、[ALEXANDROS]などが所属するインディーズレーベル『RX-RECORDS』と契約を果たし、さらに活動の幅を広げました。以降、定期的にリリースを続ける中で、結成当初のメンバーであるMOOが脱退しますが、彼らは勢いを失わず、現在の活躍へと至っています。
彼らの音楽の特徴は、とてもPeacefulであるという点。シティ・ミュージックという観点では、今をときめくNulbarichの音楽性とおなじ文脈で語られることも多い彼らですが、ルーツを辿れば、異質なものであるとすぐにわかります。レゲエやR&B、ファンクといったブラックミュージックのフレーバーを、サーフとシティ・ロックに昇華する彼ら。全楽曲を通して、圧倒的に爽やかである点は、海のあるシーンにぴったりの音楽だと言えるでしょう。
SPiCYSOLというバンド名は、英語で「刺激的」を意味するSPICYと、ラテン語で「太陽」を意味するSOLの2つの言葉に由来しています。公式によると、「本人たちの掲げる“Surf Beat Music”というジャンルは、ユルさの中にもピリリと刺激を感じさせる、新しいミクスチャーバンドサウンド」なのだそう。まさに掲げる音楽性を体現するバンド名だと言えそうです。
SPiCYSOLのメンバー
KENNY(ケニー)
本名、吉原健司(よしはらけんじ)。1987年6月2日生まれ。
SPiCYSOLのVo&Gtであり、結成当初のメンバー。すべての楽曲の作詞作曲を手がける。
2019年5月14日からNetflixにて先行配信されている『テラスハウス 東京編』のメンバーとなっており、その影響でSPiCYSOLとKENNYの注目度が増した。同番組は、7月8日から地上波(フジテレビ)でも放送開始となっている。
KENNY公式Instagram
KENNY個人YouTubeチャンネル
AKUN(アクン)
本名、伊郷アクン。1988年4月19日生まれ。
SPiCYSOLのGtとCho担当であり、結成当初のメンバー。トルコ人の父、日本人の母を持つハーフで、以前はジャニーズ事務所にも所属していた。兄は、競輪選手の伊郷デニス。
KAZUMA(カズマ)
なにかお探しですかぁぁああああ??? pic.twitter.com/lUYWc63ZXZ
— KAZUMA SPiCYSOL (@kazuma_spicysol) July 23, 2015
1991年7月22日生まれ。
SPiCYSOLのDr担当。加入当時はバンドのサポートメンバーを務めていた。過去にリットーミュージックが発刊する楽器専門誌『リズム&ドラム・マガジン』でインタビューを受けており、その経歴からは、彼のプレイングへの業界の評価が窺える。
PETE(ピート)
9月20日生まれ。
SPiCYSOLのTp&Key&Cho担当。担当楽器の手広さもさることながら、デザインの分野も得意としており、バンドの公式サイトは彼のWEBデザインによるものである。
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