夏よ、そろそろ秋の出番ではないかね?
暑い。まだまだ暑い。そのうえ最近は台風も量産されているし、今夏は色々と手ごわいですね。今年8月における台風発生件数は、1951年以降で歴代3位タイだそうです。ちなみにこの暑さも9月の半ばまで続くんだとか。個人的にはそろそろ秋が恋しくなってきましたね。
けれども、このまま夏が終わってしまうのも、それはそれで悲しい。この時期は無条件でセンチメンタルになってしまいます。
森山直太朗 – 『夏の終わり』
oh…ダメだ。切ない。こんな日は夏の終わりにピッタリな曲を聴くしかないですね。ということで、今回のmeetiaのプレイリスト企画は「Late Summer(晩夏)」です。いつものごとく、様々なジャンルから様々な音楽を引っ張ってまいりました。
2018年の夏を振り返る。
The 1975、カルヴィン・ハリス、Blood Orange、Childish Gambino…。今夏はそれぞれがそれぞれのベクトルで素晴らしい作品を連発しておりました。振り返ると『One Kiss』は今年のサマーアンセムだったように思います。つい先日リリースされたBlood Orangeの『Negro Swan』のエロさも半端じゃない。1曲目のイントロにニューヨークの雑踏を録音するというアイデアもなんかセクシー。
そして何より日本勢二組。WOMANと揺らぎ。前者は泣きメロ全開のシューゲイザーバンド、後者はポストロックからエレクトロニカを横断する5人組です。アプローチはまるで違いますが、“確固たる美意識を持っている”という点では、両者は非常に近い位置にいるような気がします。今夏つらいことがあったときは、いつもこの二組に助けられました。
冷たく、どこか温かい電子音
“ヒンヤリした音楽”と聞いて、どういうイメージが浮かびますか? 硬質なビートに、ピアノの旋律。そしてミニマルな構成。独断と偏見ですが、これらを満たすとヒンヤリ感が出るような気がします。上の6曲は押しなべてそんな音像。8月の頭にリリースされた、ロブ・ルイスのアルバム『Momentum』。これが個人的には掘り出し物でしたね。彼は元々テレビ番組の音楽やドキュメンタリーの劇伴制作を生業にしているようです。それと、ジミー・エドガーとPilar Zetaのコラボ盤『Moments Of Reality』。こちらはまだアルバム表題曲である『Moments Of Reality』しか発表されていませんが(本編リリースは10月5日)、こいつぁヤバい。あまりにも音が好物だったもので、気が付けばヘッドホンを装着したままガッツポーズを決めておりました。
図らずもアイスランド人が2組(オーラヴル・アルナルズ、múm)入ったのも面白い。
蒸し暑い部屋で聴きたいR&B、ネオソウル
みんな大好き、ディアンジェロを筆頭に精鋭たちを集めました。クーラーのない蒸し暑い部屋で聴きたい。なぜならこれらの曲はセクシーな汗が似合うから。「お前は一体何を言ってるんだ」とスクロールされてしまいそうですが、イメージはコチラ。ディアンジェロの『Untitled (How Does It Feel)』のMV。エロであります。エロでしかない。ジョルジャ・スミスやIAMDDBなど、最近台頭してきた若手も凄まじくセクシー。音楽を聴くだけで漏れなくドキドキできるのであります。もちろん、純粋に曲も素晴らしい。レイラ・ハサウェイの『Lalah Hathaway LIVE!』は掛け値なしに“ライブ盤”の歴史に残る作品です。
サンセット・ダンスミュージック
このプレイリストを作るにあたり、色々キーワードを探しておりました。そこで「納涼」という言葉に行き当たったのですが、英語では“summer night”と訳されるらしいですね。「夏の夜、夕暮れ、…ハッ!サンセットだ!」と思い立ち、これら6曲を選びました。改めてKygoは優秀なプロデューサーだと思い知った次第です。昨年リリースされたAmPmの『Best Part of Us』も素晴らしかったですが、同曲のTropical Remixも最高。Kygoの二番煎じでないところが本当に最高。いわゆる「トロピカルハウス」よりもオーセンティックなハウス寄りですね。全く同じ意味でAviciiの『What Would I Change It To』も傑作。
夏の暮れの海辺が似合うヤツ
なんとなく「サーフ」っぽいイメージで組んでいたら、完全に“ぼくの考えるさいきょうのグリーンルーム”になってしまった。「GREENROOM FESTIVAL」、良いフェスですよね。漏れなくヘッドライナー級なので全員いっぺんに呼ぶのは流石に難しそうですが、ぜひとも3回ぐらいに分けて呼んでいただきたい。Suchmosも昨年の朝霧JAMでは辣腕ぞろいの海外勢を差し置いて大トリでしたから、この括りに入れても見劣りしません。トレヴァー・ホールの新譜『The Fruitful Darkness』もすごく良かったので、近々ライブで観たいところ。
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