昨今、異色の経歴を持ったシンガーソングライターに注目が集まっている。彼女の名は”NakamuraEmi”。ヒップホップに触発された強めのリリックが、年代を問わず心に突き刺さる、そんな曲を歌う歌手である。こんな謎に包まれるNakamuraEmi、その職歴を追いながら、プレーのスタイルについて紹介したいと思う。
ラジオでヘビロテ。超有名アーティストへ、カウントダウン!
2010年代も後半に入った今、力強い歌詞・洗練されたプレイで注目を集めるシンガーソングライターがいる。
彼女の名は”NakamuraEmi”。2007年、本名・中村絵美としてアーティスト活動開始。その後、HipHopやJAZZに出会い、心機一転、2011年に現在の活動名義へと変更。2013年にはalosotimuのギターリスト・カワムラヒロシをプロデューサーに迎え、本格的な活動に入る。そして2016年1月20日、念願のメジャーデビュー。アルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST』をリリース。
ツヤのある音色を奏でるのが、NakamuraEmiの特徴でもある。
何故、こんな大人っぽいサウンドを出せるのか。
その背景には、苦労ある、NakamuraEmiの過去があった。
保育士、自動車メーカー、遅咲きのシンガーソングライター。異色の経歴が話題
NakamuraEmi、実は異色な経歴としても話題である。
彼女は歌手になる前、保育士、運送会社など、11の職場を転々とした。33歳で新人歌手という遅咲きのシンガーだ。
中でも、自動車メーカーエンジニアの話は実に興味深い。何と、「5年後に発売される自動車のエンジン」を開発したこともあるという。
その開発期間中、あまりの多忙で付き合っていた人と別れてしまったとか。しかも結婚を前提に付き合っていたと言うから、その時の感情はどん底だったらしい。今の事務所はそのどん底感から来る、「大人の音楽」に魅了され、デビューをオファーを決めたという。
彼女の音楽スタイルは、実はこういった異色の経歴・苦労話から作られたのだ。NakamuraEmiを知っていた人も、知らなかった人も。こういった裏話を知った状態で、彼女の曲を聞いてみてほしい。またちょっと違った雰囲気を楽しめるだろう。
経験から生み出された、迫力のある楽曲「YAMABIKO」
下記の動画はそのアルバムの1曲「YAMABIKO」である。
HipHop特有の繰り返す言葉。そしてそれを支える、単純なギター進行。シンプルだからこそ、脳内に焼き付く一曲となっている。
この曲は、NakamuraEmiの人生が詰まった作品だと言っても良い。特に分かりやすく反映されているのは、YAMABIKOの歌詞である。
ところどころにある「○○の道なら」というのは、彼女自身が辿った苦労道を指している。また、目標に向かっている人間のことも重ねている。そういった部分はミュージックビデオでもくみ取れるので、確認してみてほしい。
苦労をした背景があるからなのか、曲を聞くと心に何かズッシリと来るモノがある。ライブはそれ以上の出来である。
本格的な活動はまだ浅いNakamuraEmi。
今ならまだ、彼女の歌を近くで聞けるかもしれない。
SHARE
Written by