雨と電子音
ついに梅雨入りしてしまいました。日々、ジメジメと戦う季節の到来です。嫌ですね。洗濯物もなかなか乾きません。そんなときはハッピーな音楽でも聴いて、モヤモヤした気分を吹き飛ばしてしまいましょう。
……なんて言うと「元気の押し売り」みたいで気が引けます。ジメっとした気分を無理やりポジティブにするよりは、いっそダウナーなムードに身を委ねてみるのもオツなもんです。もちろん、気分を上げたい人もそれはそれで正しいと思います。雨の日は人それぞれ。
ということで、ミーティアの公式プレイリスト第二弾は「雨と電子音」。今回は各々のタイプに合わせて、5つのグループに大別しました。
センチメンタルな雨の日
ピアノ、ファルセット、電子音と並べれば大体イメージは伝わるでしょうか。雨の音さえも曲の一部にしてしまうような曲ばかりです。イヤホンの外から雨音が漏れ聞こえてくると、曲の中に元々入っているものなのか判断できないというか。Bibioなんかはその典型ですね。haruka nakamuraの『アルネ』のジャケ写が思い切り春を想起させますが、この曲の空気感は梅雨っぽくもあります。
ドゥーミーな気持ちでベッドルームに引きこもる
「憂鬱な気分に逆らうだけムダ。むしろ雨の日にテンション上げるなんて面倒です」と言う人はこちらの6曲を。ついでに部屋も暗くしましょう。図らずも、『The Room』を書いたデットマンとクロックのコンビ以外は全員イギリス人です。UKのダウナー気質なところは本当に素敵だと思いますね。ひとりでずっと聴いていられる。ちなみにデットマンとクロックはドイツ人です。
なぜか背徳感を覚える電子音
雨の日って、なぜか背徳感を覚えませんか。何にも悪いことなんてしていない(かもしれない)のに。そういう気分に拍車をかける曲がこちらです。Oneohtrix Point Neverは新譜を出すたびに「懺悔することがあるんだろ!白状しろよオラ!」ぐらいの勢いで畳みかけてきますからね。今年は『Age Of』と名付けられたアルバムがリリースされたのですが、本作はいつも以上に情緒的です。聴きやすい。
パーティー・イン・ジューン
フジロックやTAICOCLUBに行くと、季節の影響で雨に見舞われることが間々あります。この6曲は、そんな「雨のフェス」を想起させるダンスチューンです。『Photon』のようなシンプルな4つ打ちもあれば、Loneの『Raindance』のようにアブストラクトなトラックもあります。意図はなかったのですが、最終的にyahyelとジェイムス・ブレイクが同じグループに入ったのが、何だか嬉しかった(yahyelはブレイクからの影響を公言している)。
上がりかけの雨を見送るときに
雨が上がる前って、ワクワクしませんか。午前中に止めば午後からはどこかへ出かけられるし、夜まで降り続けてもその日のうちに止めば明日のことを考えられる。……まぁ、次の日に1限から授業がある大学生(あるいは朝が早い社会人)は話が別でしょうけれど。『あまみず』や『Discover Tokyo』のイメージは、そんな「雨上がり」。『あまみず』を聴いていると、そのまま水滴になってどこかへ飛んで行ってしまいたくなりますね。そして、ベタですが最後は『にじぞう』で〆たかった。SHARE
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