SCANDAL『HONEY』発売!
ガールズロック界を牽引するバンド、SCANDAL。去る2月14日に発売された通算8枚目となるアルバム『HONEY』は、記念すべき結成10周年を彩るスペシャルなアルバム。 気になる中身は必聴! として、今回はアルバムやアーティスト写真など『HONEY』の表現すべてを生み出したクリエイターにフォーカス。トータルプロデュースを行ったファッションアイコン、AMIAYAさんと、アートワークを担当したMottyさんにSCANDAL『HONEY』の制作秘話をうかがいます! プロジェクトの始まりから具体的な中身まで。これがクリエイターのオ・シ・ゴ・トだ!
Photography_REIJI YAMAZAKI
Interview&Text_SHUNSUKE SASATANI
Edit_ADO ISHINO(E inc.)
SCANDAL『HONEY』制作のはじまり
AMI : 最初の出会いですか? Mottyさんとは『CARBON』(道玄坂にあるカジュアルBAR)が初めて(の出会い)ですよね?
Motty : そうだったね!
AMI : Mottyさんの存在は知ってたんですけど、大道寺くん(大道寺誠彦:『CARBON』ディレクター)が紹介してくれて。
AYA : 「今度一緒にお仕事したいですね!」ってお話ししてたんだけど、すぐにお仕事できちゃったんですよね。
Motty : そうそう、出会ってすぐにご一緒できたね。もちろん私は二人のことを知っていたから、『CARBON』での出会いはうれしかったよ。それからは一緒にご飯に行ったりして。だから今回のSCANDALのプロジェクトは初めてのチームではないんだよね。
AMI : 私たちのブランド〈jouetie〉のグラフィックをMottyさんにつくってもらったりしていたので、今回のSCANDALの制作はとてもやりやすかった。
Motty : そういえばSCANDALのプロジェクトはどんな経緯でふたりにオファーがきたの?
AYA : SCANDALのメンバーとはもともとお友達だった流れもあって、私たちの話をしてくれたみたい。でも私たち自身もアーティストさんのアートワークすべてをやるのは初めてだったから、一緒に助けていただける方を考えたらすぐにMottyさんが浮かんだんです。
Motty : そうだったんだね。うれしいな!
AMI : 今回のSCANDALのアルバムコンセプトを聞いていたら、女性のチームでやりたいって思ったんですよ。Mottyさんの世界観も、人としての部分も私たちは大好きだったから。
Motty : ありがとうございます(ニヤニヤ)。でも今回はすごくスムーズに進んだよね。終わってみるとあっという間だった気がする。やっぱりAMIAYAちゃんのイメージがちゃんとしてたから。
AYA : たしか最初に相談したのが『1LDK』(中目黒にあるセレクトショップ)のカフェでしたよね?
Motty : そうそう、LINEで連絡もらってミーティングしたね。
ファッションとエロ
――『HONEY』のアートワークはこれまでのSCANDALとはぜんぜん違う、とてもエロさを感じました。
Motty : イメージが伝わってるね!
AMI : そうですね!元々のコンセプトに“エロ”があって、あとは“ファッション”を感じられるようなビジュアルが私たちに求められてることだと思ったんです。エロというコンセプトと、思い描いているイメージ写真をバーっと集めてMottyさんに見せて、汲み取ってもらっていった感じですね。イメージの共有はほんとにスムーズだったと思います。
AYA : ほんと、心配になるぐらいスムーズだったよね(笑)。
Motty : 制作物の数も多かったし、やらないかん!っていう感じもあったんだけど(笑)順調に進んでいったね。
AMI : まずはTシャツ(完全生産限定盤に封入)から取り掛かったんですよね。それからアーティスト写真。
Motty : ジャケットも3パターンあったもんね。
AMIAYA : 完全生産限定盤と初回生産限定盤と通常盤!豪華!
AMI : Tシャツにプリントされてる写真はMottyさんが撮影してくれたんですよね。
Motty : そうだったね。あとで全部加工しなきゃいけないし、これはわたしが撮った方がいいなって思ったんだよ。アソビシステムさん(AMIAYAの所属事務所)のスペースを借りて撮影したね。なんかみんなでD.I.Y.してるような錯覚に陥ったけどね(笑)。
AYA : 初めての撮影が去年の11月7日だったから、その前の打ち合わせとか含めると10月中旬ぐらいからプロジェクトはスタートしたのかな?
Motty : そうだね。最初の打ち合わせ直後にわたしはロスに行ってしまったりしてね...。その節はご迷惑をおかけしてました(笑)。
AMI : そうでした(笑)。ぜんぜん迷惑かかってないですよ! Mottyさんがロスから帰ってきた次の日が撮影だったんですよね?
Motty : そうそう。今だから言えるけど、ロスで飛行機に乗り遅れてしまったんだよね...。
AMIAYA : え!(笑)。
Motty : ギリギリ乗りおくれちゃって。その時は死にたいって思った(笑)。
AYA : 知らなかった!
AMI : (制作物の)締め切りがぜんぶ同じじゃなかったのが厳しかったですよね。
Motty : そうだね。印刷の工程が多いものから入稿していったよね。この箱(完全生産限定盤)を先に印刷所に渡して。でもTシャツはもっと先に仕上げないといけなかったのかな。そのあとはブックレットとかポスターとか紙モノを一気に仕上げていく感じ。
AMI : 出来上がったものをすべて並べて見ることができないので、最初の段階で全ての制作物を考えて組み立てておかなきゃいけない。
Motty : あとは表1(パッケージの表紙)たちがなかなか決まらなかったね。
AMIAYA : うんうん。
AMI : 何パターンかデザインして、それを私たちとMottyさんの第一希望みたいな感じで伝えて、SCANDALのメンバーの意見も反映してね。
AYA : 手書きバージョンも見たい、とかリクエストをもらったらそのつど作り直して、さらに3つ(完全生産限定盤と初回生産限定盤と通常盤)を並べてバランスをみたりして。かなり苦戦しましたね。
Motty : その場でデザインすることも多かったもんね。
AMI : 意外と多かった(笑)。どうなることかと思ってました。
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