今や、多くの市民権を獲得したアニメ。日本で一番はじめにアニメが公開されたのは、1917年。下川凹天の『芋川椋三玄関番の巻』、幸内純一の『塙凹内名刀之巻』(別名『なまくら刀』)、北山清太郎の『猿蟹合戦』などの国産アニメーション映画だとされている。今年はそれからちょうど100年だ。それを記念し、NHKでは5月3日に『発表!あなたが選ぶアニメ ベスト100』が放送され、投票で選ばれたアニメ作品の順位が発表された。
(引用元:ニッポンアニメ100)
この結果のアニメ制作会社を見てみると、とあることが分かる。
1位『TIGER & BUNNY』…サンライズ
2位『劇場版 TIGER & BUNNY The Rising』…サンライズ
3位『魔法少女まどか☆マギカ』…シャフト
4位『ラブライブ!(TVアニメ1期)』…サンライズ
5位『ラブライブ!(TVアニメ2期)』…サンライズ
6位『劇場版 TIGER & BUNNY The Beginning』…サンライズ
7位『コードギアス 反逆のルルーシュ』…サンライズ
8位『カードキャプターさくら』…マッドハウス
9位『ラブライブ! The School Idol Movie』…サンライズ
10位『おそ松さん』…studioぴえろ
シリーズ物が複数ランクインしているということもあるが、10作品中7作品がサンライズによる作品なのだ。サンライズという名前は、アニメファンでなくとも一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。『ガンダム』シリーズがとりわけ有名だが、他にも『シティーハンター』シリーズ、『銀魂』シリーズなど、数々の名作を生み出してきた“超有名”アニメーション制作会社である。今回は、そんなサンライズの凄さを考えてみたい。
【1】ロボアニメだけじゃなく、幅広い作品がある
『ガンダム』シリーズはもちろんのこと、『勇者ライディーン』や『装甲騎兵ボトムズ』など、数々のロボットアニメを制作しているサンライズだが、魅力はそれだけではない。「日常系アニメ」、「スポーツアニメ」、「ハードボイルド系アニメ」、「SF」、「学園モノ」、「ギャグ」など幅広いジャンルのアニメを生み出しており、現在も『アイカツスターズ』、『ヘボット!』、『銀魂』など、幅広いアニメを放送中だ。
例えば、2010年代で印象的だったのは、『男子高校生の日常』。『ガンガンONLINE』での連載作品が原作の「日常系ギャグアニメ」で、特に盛り上がりや劇的な展開があるわけでもなく、淡々と男子高校生の日々が描かれている作品だ。「こういう男子高校生いる!」と共感でき、思わず“クスッ”としてしまうような内容は、サンライズが制作するアニメの中では珍しいのではないだろうか。
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— 男子高校生の日常 公式ついったー (@highschool_boys) February 27, 2012
(引用元:公式Twitter)
【2】オリジナル作品が豊富
『ガンダム』シリーズはもちろん、『コードギアス』シリーズ、『ゼーガペイン』、『クラシカロイド』、『マジきゅんっ!ルネッサンス』など、サンライズのオリジナル作品は非常に人気があり、いずれも話題を呼んでいる。
例えば、『コードギアス』シリーズは『ガンダム』シリーズに続き、シリーズ化されメディアミックス展開された。TVアニメ第1期である『コードギアス 反逆のルルーシュ』が放送されたのは2006年。そして10年以上経った今、新プロジェクトとして『復活のルルーシュが始動。今年劇場総集編として新規映像を交えた『コードギアス 反逆のルルーシュ』第1章が上映されることが決定した。『ガンダム』シリーズに続く、長期アニメとなるか目が離せない展開になってきた。
劇場総集編「コードギアス 反逆のルルーシュ」全3章制作決定!新作パートを加え、全50話を劇場3部作に再構成!
Next Project「コードギアス 復活のルルーシュ」企画始動!!https://t.co/ZG4GXmplVI #geassp pic.twitter.com/TWOJeiVtqn
— コードギアスプロジェクト (@GEASSPROJECT) November 27, 2016
(引用元:公式Twitter)
【3】ストーリーを盛り上げるオープニング・エンディング映像
他にも、作品に付随したオープニングやエンディングのアニメーションも秀逸だ。実際にオススメの映像を見ていただきたい。
■『カウボーイビバップ』
■『FREEDOM-PROJECT』
■『TIGER & BUNNY』
どことなくオシャレでありつつ、曲の盛り上がりと共にクルクルと動く映像を観ていると、作品に対するワクワク感が増していく。「作画崩壊」することもなく、ファンの期待に答えているオープニング・エンディングに仕上がっているものが多いと言えよう。
老舗が老舗たるポジションを守り続けられるのには、相応の理由がある。アニメ制作会社・サンライズが今後も多くの作品を生み出し、「王者」として君臨し続ける様を楽しみに見ていきたい。
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