Rude-a、BASI、ISSEIによるMUTANT CAMPのPR!フリースタイルをMEETIA独占公開
世代もジャンルも異なる多種多様な出演者が一挙に集う、拡大し続けるヒップホップ・カルチャーのいまが詰まったイベント『MUTANT CAMP supported by MUTANT LABEL & MEETIA』が2017年1月26日(木)、開催される。出演者はBASI & THE BASIC BAND / BES / Creepy Nuts (R-指定&DJ松永) / APOLLO / KOPERU & ISSEI feat. 熊井吾郎 / Rude-α / そして渋谷サイファー vs 梅田サイファーのエキシビジョンマッチまでも実施される。
主催は『MUTANT LABEL』。ミュージックビデオから服の制作までを手がけ、更にはKOPERU & ISSEIを始め自身もヒップホップに軸足を置き、アーティストとして活動するISSEIが主催する、ストリートブランドだ。
MUTANT LABELが手がける同イベントは、ISSEI自身のジャンル横断性を反映したかのように最先端でありながらカオティック、メロウでありながらバトルも盛り沢山な唯一無二のラインナップが揃っている。
MEETIAでは主催のISSEIを始め、同イベントに出演する韻シストのフロントマンでもあるMCのBASI、高校生RAP選手権で頭角を現し新進気鋭のMCであるRude-aの三名を突撃!
活動19年目を迎える韻シストの音楽は、19歳のRude-aにはどのように響いているのか。
ミュージックビデオから服まで幅広く手がけるISSEIが、MUTANT CAMPに込めた思いとはどのようなものか。
2016年から2017年にかけての振り返り、今後の展望、更には運命の出会いに至るまでざっくばらんに語ってもらった。『MUTANT CAMP supported by MUTANT LABEL & MEETIA』を控えた三人のインタビューを前後編に分けてお届けする。
今回は前篇!
Interview_Arato Kuju
Edit_Arato Kuju
アーティスト仲間のライブで泣いたのは、『MUTANT CAMP』が初めて
――2017年1月26日に『MUTANT CAMP supported by MUTANT LABEL & MEETIA』が開催されます。2014年11月に次ぐ開催ですが、前回も出演したBASIさん、ISSEIさんにとって『MUTANT CAMP』でのライブはどのような意味を持つものでしたか?
BASI:2014年の大阪での『MUTANT CAMP』は、とても良い状態で。「まだやりたい。もう何十分もやりたい」という感じで(ライブを)終えることが出来たんですよね。「これは鉄板やな」というようなBASIのパフォーマンスの在り方というのが、一回目の『MUTANT CAMP』で出た。
今回またISSEIに呼んでもらうことが出来たので、嬉しいですね。「もっとやりたい」と思っていたものを出せるので。
ISSEI:BASIくんのことはソロのライブをサポートしたり、長年見て来ているんですけど、『MUTANT CAMP』でのパフォーマンスがいままでで一番で。俺、ライブ見て泣くところまでいったんですよ。しかも、ボロ泣き(笑)。アーティスト仲間のライブで泣いたのは、『MUTANT CAMP』が初めてでしたね。
――2014年に続き「今回はこういうライブにしたいね」と、BASIさんとISSEIさんでお話をされたりはしますか?
BASI:自分は全く話はしないですね。「こういう曲で、こういうリリックやねん」というのは事前に他の人に見せたりはしない主義で。仲間がアガらないと、他の人もアガらないと思ってるんで、まずは身内を盛り上げたくて。先に小出しにするよりは本番で見せる方が良いと。
ISSEI:俺も先にはあまり聞きたくないですね。BASIくんがどう来るか、純粋に楽しみなんで。
BASI:2011年からソロをスタートして、一回も同じセットで演ったことが無いんですよ。毎回そのパーティーの主旨とか、場所を理解してセットを組んでいくんで。いまではカフェでも演ることあるし、ホールもクラブも経験させてもらってるんですけど、毎回の選曲がその場のお客さんにハマるかというのが自分にとっての楽しみでもある。
――『MUTANT CAMP supported by MUTANT LABEL & MEETIA』は非常に豪華な出演者の方々が揃っています。一連のラインナップに、皆さんはどのような印象をお持ちですか?
ISSEI:俺は主催も兼ねてるから、ちょっと客観視できないな(笑)
Rude-a:俺はもう、BASIさんずっと聴いてたんで!高校生の頃、韻シストのアルバムも毎回リアルタイムでチェックしてて。だから「何でこのメンツの中に俺が居るんだろう?」って……(笑)
ISSEI:これはね、俺からRude-aへのプレゼントでもあるんですよ。一度ビデオを撮らせてもらう機会があってRude-a、あとケンさん(KEN THE 390)とかと一緒にベトナムに行ったんです。
そこで好きな音楽の話になった時、Rude-aが「BASIさん、めっちゃ聴いてるんですよ」って言い出して。すかさず「俺、BASIくんとめっちゃ近いで!仲良うさせてもらってるで」って言ったら、「マジっすか!」って(笑)。勿論アーティストとしてのRude-aも好きで聴いてるし、これは「(MUTANT CAMPに)呼びたいぞ」と思ったんですよね。
BASIくんと、全く世代が違うラッパーとが交わる機会が東京であるというのはまず出演者としても楽しめますしね。しかもBASIくんは超現在進行形で、次世代に負けないという熱がある人ですし。
そういう背景もあって、今回、Rude-aを『MUTANT CAMP』に呼ぶことが出来たのは主催としては嬉しいです。――俺、オッサンになったなあ……(笑)
一同:(笑)
Rude-a:いやあ、今回出れるのはほんと嬉しいですね。
――Rude-aさんは、過去の韻シストのアルバムをかなり聴いていらっしゃるんですね。
Rude-a:俺は過去のCDやレコードをディグるのが好きで。レコード屋で韻シストの『Hereee we go』を見付けて、そこから聴き出したんですよ。
ISSEI:Rude-aは韻シスト世代じゃないよね?
Rude-a:世代では無いですね。
BASI:『Hereee we go』は2003年のアルバムやな、確か。
ISSEI:面白いなあ。俺も元々、韻シストの一ファンだったんですよ。中学生の時に、実家にポスター貼ってたくらい好きで(笑)。
BASI:この間、ライブで物販やってたときに「めっちゃ、良かったです~~」って言ってきてくれた女性の方が居て。「ああ、ありがとうございます~」って答えたんやけど、多分その方は俺よりも年上で。
その人の後ろから「娘です」ってもう一人、若い女の子が出てきてな。「ああ、親子で来ていただいたんですか!ありがとうございます~」って握手して。そしたら、最初の女性の方が「実は、孫も一緒なんです」って更にもう一人連れて来た(笑)。
ISSEI:コントやん!
BASI:三世代に渡って、自分のライブを観に来てる人が居たっていうのはね「すごい域に入ったな!」と(笑)。「長く続けてると、こんなことも起きんねんなあ」って思いましたね。
ISSEI:韻シストって、何年目ですか?
BASI:2017年で19年目やね。
Rude-a:俺――、19歳です。
一同:(爆笑)
ISSEI:RHYMESTERの結成が俺の生まれ年なんですよ。それも最近、衝撃を受けて!
BASI:うわ、やば(笑)。え、Rude-aは19歳?
Rude-a:19歳です。そろそろ20歳にはなるんですけど。
BASI:エグいなあ(笑)
韻シストを聴くと、曲で描かれている光景の中に居るような体験が出来る
――Rude-aさんとISSEIさんから見て、韻シストの音楽が長く愛される秘訣ってどんなところにあると感じますか?
Rude-a:韻シストの音楽は、聴いてると優しい気持ちになります。ヒップホップって棘があるようなイメージがあるじゃないですか。でも、韻シストは違うんですよね。聴いていて「ああ、こんなヒップホップもあるんだ!」って感じます。自分がいまやっている音楽に受けた影響も、本当に大きくて。韻シストにはヒップホップの幅広さを教えてもらいました。
たまに路上でバンド形式で演奏することもあるんですけど、そのときにも『Dear』という曲を演らせてもらっていて。
BASI:『Dear』は、ベースのSHYOUの曲なんですよね。Rude-aが『Dear』を演ってるって知って、喜んでたよ。この曲をカバーしているのはいま、日本ではRude-aとPUSHIMさんしか居ない。演るからには、素敵に演ってな。
ISSEI:韻シストは他のヒップホップとは全く違うものを演ってると思いますね。歌詞にリアルさがあって共感出来るし、そういったワードの入れ方が2MC共に巧みで、それでいてものすごくシンプルなんですよね。VRのように、まるで曲で描かれている光景の中に居るような体験が出来る曲が昔から多くて。聴いてて、日本の住宅街や自然が情景として浮かんでくる。そういった意味では(韻シストは)フォークソングにも近いですよね。そういった歌詞とメロディーの心地良さは、ソロのBASIくんにも引き継がれていると思います。
Rude-a:ライブを観に行った時、俺と同じくらいの年のお客さんも居たんですけど、30代後半くらいの人も居て。「ファンと一緒に歳を重ねていったバンドなんだな」って感じたんですよね。俺も30代後半になったら、ライブでファンの皆に向けて「ここまで付いて来てくれてありがとう」って言いたいな~、格好良いな~って思いました!
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