2017年もyahyelの進化が止まらない
(ミーティア)
今年結成3年目に突入したyahyel(ヤイエル)の音楽を聞いたら、多くの人が「えっ、まだ3年足らず?」と驚くのではないでしょうか。
エレクトロ・トリオとしてスタートを切ったyahyelが、独自のスタイルを確立したパフォーマンスで音楽ファンを驚かせたのはついこの間のこと。
洋楽・邦楽を意識させない匿名性や映像まで演奏の一部とする特異性で強い存在感を放つ、インパクトの塊のような音楽集団・yahyel。
その活躍を振り返ってみましょう。
yahyelの目標とは
(ミーティア)
“宇宙人”の意味の『yahyel』(ヤイエル)をバンド名とし、新感覚の音楽を生み出している彼ら。
メンバー平均年齢23歳という若さにも関わらず、高い技術とセンス、そして明確なコンセプトで注目を集めています。
yahyelの大きな特徴は、日本人であることを意識させない匿名性。
世界の音楽シーンでは常識として、“日本発の音楽”にはアジア的・日本的な要素が求められます。
そうした現状に対し、常識をくつがえすべくyahyelが生み出したのが、純粋に音楽で勝負する「国境のない音楽集団」のスタイルでした。
カテゴライズが付与されてしまうことって変だよねって(中略)そこの部分を提示することによって、常識を揺り動かしたいなと
(SPACE SHOWER NEWS)
本当に人の意識を揺り動かす表現をするためには、声のでかさは必要。それを得るためにはちゃんと向こうのメインの今一番アツいプラットフォームで評価されないといけない。それが僕らの目標
(SPACE SHOWER NEWS)
yahyelのメンバーは5人、篠田ミル(サンプラー)・池貝峻(ボーカル)・杉本亘(シンセサイザー)・大井一彌(ドラマー)・山田健人(VJ)。
VJの山田健人はyahyelに加わる以前から映像作家として活動しており、ラッパー・IOが所属するKANDYTOWNや宇多田ヒカルなど人気ミュージシャンのMVをいくつも手がけています。
メンバーについてyahyelはSPACE SHOWER NEWSのインタビューで「一緒にいる流れの中で、気付いたらいた。みんなの得意なところが上手く融合した感じ」と話しています。
(ミーティア)
結成1年で海外ツアー。yahyelが駆け抜けた2年間を振り返る
yahyelの結成は2015年初頭。
篠田ミル・池貝峻・杉本亘のエレクトロ・トリオとして活動を開始しました。
5月にBandcampで自主制作EP『Y』を発表。
7月にはその収録曲の1つ『Midnight Run』のMVをYoutubeで公開しました。
これはyahyelにとって初のMVで、制作を手がけたのは山田健人。その後VJとしてyahyelのメンバーとなります。
バンド活動の本格化に伴い、さらに大井一彌がドラマーとして加わり、現在のスタイルが形づくられました。
翌2016年1月には念願の海外ツアーを実現。
イギリスの名門レーベル『Rough Trade』でのインストアライブなど、イギリス・フランスでパフォーマンスを披露しました。
2月に新曲『Joseph』とそのMVを公開。
さらに、『Fool』『Midnight run』の2曲を収めた7インチ『Fool+Midnight run』をリリースします。
7月にはMETAFIVEのワンマンライブでオープニングアクトをつとめ、さらにSIX LOUNGEなども出演した2016年のフジロックフェスティバルで新人枠『Rookie A Go Go』に出演。
9月にEP『Once/The Flare』をリリース。500枚限定で初CDが発売されたことも話題に。
同月、Apple Musicのスタッフが注目すべき新人アーティストを選ぶ『今週のNEW ARTIST』に選出。
11月にはファン待望の1stアルバム『Flesh and Blood』をリリース。
全10曲の中には2015年に自主制作でリリースされた楽曲を新たにアルバム用にミックスしたバージョンも収録されています。
2017年、yahyelの進化が止まらない
(ミーティア)
そして今年2月末、Warpaint来日公演のオープニングアクトに出演。
ミーティアでも取材させていただいたこのステージでは、さらに進化したサウンドで観客を魅了しました。
結成3年目に入った2017年、さらなる活躍に目が離せません。
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