メンバー全員がNO NAME。Xmas Eileenの織りなす多彩な音楽性に迫る
SlipknotやMAN WITH A MISSIONなど国内外問わず多く存在している仮面バンド。中には仮面バンド好きな人もいるほどある一定の層から絶大な人気を誇ります。そんな仮面バンドの魅力にはひとつ「神秘性」を帯びているということも言えるでしょう。今回紹介する仮面バンドはツインボーカル、パフォーマー、ギター、ドラム、DJ、ベースというステージメンバーの7人とコンポーザー、映像、アートワークを手がける4人の総勢11人で活動しているXmas Eileen(クリスマスアイリーン)です。ひとつのジャンルに傾倒せず、大所帯バンドならではの多彩な音楽にも注目のバンドです。
Xmas Eileenはどんなバンド?
2014年にライブ活動を開始したXmas Eileenは、ボーカル右(リーダー)、ボーカル左、パフォーマー、ギター、ドラム、DJ、ベースの7人組のバンド。ステージで実際にパフォーマンスを行うのはこの7人ですが、クリエイティブチームとしてここにコンポーザー、映像、アートワークを担当しているメンバーが4人います。ボーカル右、左と表現しましたがそれには理由があり、メンバーの名前が明かされておらず、公式サイト上でもNO NAMEとだけ記載されているためです。全員がNO NAMEのためパートが被っているボーカルが右・左と区別されています。
Xmas Eileenというバンド名も中々ユニークですが、その由来はクリスマスの夜に大阪のあいりん地区でボランティアをしていたことから来ていると言われています。メンバーの一部はGNz-WORDの元メンバーという噂もあるようですが、真偽のほどは定かではありません。
彼らはこれまでインディーズ時代のものを含めると4枚のアルバムと1枚のシングルCD、4曲の配信曲をリリース。さらにボーカル右とコンポーザーが7人組ミクスチャー・ロック・アイドルのPimm’sの「Original War」を楽曲提供したことでも話題に。異色なコラボとも言えるこの楽曲提供ですが、Xmas Eileenらしいポップでキャッチーな曲でありながら、王道のヘヴィメタサウンドが随所に見られ、見事に調和されていました。
2ndアルバム『DIS IS LOVE』に収録されている「Timer」は『モンストアニメ 消えゆく宇宙編』の主題歌に抜擢され、幅広い世代へとその名前が広がるきっかけになりました。そして、今年4月から4作連続でリリースされた配信曲「Dance Number」「Friday Night」「Wake up My friend」「BAD BOYS BE AMBITIOUS」はライブで映えるようにと語るこれまでのXmas Eileenサウンドが凝縮されているのでぜひ聴いてみて欲しいですね。
楽曲リリースにも積極的な彼らですが、それ以上に力を入れているのがライブ。ライブ活動を開始して間も無くMAN WITH A MISSIONやthe HIATUSのツアーサポートとして同行。さらに2015年には自主企画イベント「暁ロックフェス」、2016年には夏フェスの王道「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」や「SUMMER SONIC」などにも出演を果たしました。「SUMMER SONIC」には今年で3年連続の出場と夏フェスには欠かせないバンドへと成長。2018年11月にはロンドンで開催されているイギリス最大の日本カルチャーイベント「HYPER JAPAN WINTER」にも出演し、初日と最終日の2日間、世界に向けて披露しました。
Xmas Eileenおすすめの楽曲を紹介
No justice in this world
2015年にリリースされた1stミニアルバム『SORRY WHO AM I ?』に収録されている「No justice in this world」。ラウドロックを基調としながらも、ラップを織り交ぜミクスチャーロックバンドならではの楽曲。そしてツインボーカルの良さがかなり出ています。アルバムの一曲目を飾る楽曲にはもってこいですね。
Keep on A・B・C・ing
2016年リリースの2ndミニアルバム『WORLD COUNTDOWN』より「Keep on A・B・C・ing」。短編映画『ハルとロウ』で「ハンブルク日本映画祭招待」の受賞歴もある映画監督、映像ディレクターの中嶋淳志がMVを監督。ボーカル右のラップソロには注目ですね。
Future Song
2016年にリリースされた1stアルバム『ONLY THE BEGINNING』に収録されているミディアムナンバーの「Future Song」。これまで紹介してきた2曲と比べると”聴かせる”ことに専念した楽曲で、これまで通りラップやレゲエなどの要素を取り入れています。人生におけるキミの存在の大きさを歌った楽曲で共感できるという人も多いのではないでしょうか。
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