ビッケブランカとOfficial髭男dism。クロスオーバーするファンがファミリーへと変わる瞬間
2020年のネクストカミングと目されるビッケブランカと、2019年を代表するブレイクアーティストのOfficial髭男dism。今、彼らのあいだにある関係性が密かに注目されている。音楽性をとっても共通項の多い両者。ファンをも巻き込んで深まっている親交とその先にあるものとは。
ビッケブランカとOfficial髭男dism。両アーティストの共通項とは
①「ピアノポップ」「ピアノロック」を主戦場にするスタイル
ビッケブランカ / 『白熊』(official music video)
ビッケブランカとOfficial髭男dismは、どちらも「ピアノポップ」「ピアノロック」を主戦場としている。もちろん(特にOfficial髭男dismは)時にピアノが目立たない楽曲をプレイすることもあるが、両者のサウンドの根底にあるのはやはりピアノの音色であるはずだ。ファンの中には、彼らが奏でるピアノの音に惹かれている人も多いのではないだろうか。
近年のシティポップやクラブミュージックの流行で、鍵盤楽器の音を耳にする機会は増えてきた。しかし、これらのジャンルではエレクトリックピアノの採用がほとんど。アコースティックピアノの音を聴く機会はそう多くない。ポピュラーミュージックでアコースティックピアノの音が聴きたければ、自ずと弾き語り系のアーティストに限定されるような流れがあり、バンドアレンジでその音を聴くという選択肢は少なかった。
その点、ビッケブランカとOfficial髭男dismは、バンドサウンドでアコースティックピアノの音を聴かせてくれる数少ないアーティストだ。彼らの魅力、そして武器となっているピアノスタイルをまず両者の共通項として挙げておきたい。
②ルーツにあるブラックミュージック
Official髭男dism – 宿命[Official Video]
ルーツにあるブラックミュージックの存在も、両者の共通項として外せない要素である。
たとえば、Official髭男dismの「宿命」。イントロからファンク全開のホーンセクションが鳴り響き、Aメロにはゴスペルの息吹が充満している。この他にも、彼らには、ブラックミュージックの影響を感じる楽曲が数多くある。一方で、ビッケブランカの楽曲においてもブラックミュージックの存在は大きい。ある曲ではソウルフルなピアノを背にファンクバンドのフロントマンのようなファルセットを響かせ、ある曲ではディスコのリズムに合わせてノリノリのダンスを披露している。
ビッケブランカ、Official髭男dismの音楽がそれぞれのオリジナリティを持ちつつも、どこか遠くないものに感じられる理由には、ルーツとなるブラックミュージックをはじめとした共通する文脈の存在があるに違いない。
③FM802「MUSIC FREAKS」のDJ
FM802「MUSIC FREAKS」にて、DJを担当中のビッケブランカ。なんと、前回クールのDJは、Official髭男dismの藤原聡が担当していたのです。偶然と言えども、なんとなく運命を感じてしまいます。
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