宇野実彩子(AAA)のソロデビュー曲を噛み締めながらレビュー

宇野実彩子がついにソロデビュー！記念すべき1stシングルを軌跡を追いながらレビュー

ダンスボーカルグループのトップクラスに君臨するAAA唯一の女子メンバーである宇野実彩子。
ミーティアでは以前、宇野実彩子のソロデビューを記念して「宇野実彩子（AAA）のアーティスト面について語りたい」という記事を掲載し、彼女のソロデビューがどれだけ待望されていたのかを紹介しました。
あれから3ヶ月。ついに宇野実彩子のソロデビューシングル『どうして恋してこんな』が2月14日にリリース。歌手として華々しい一歩を踏み出しました。
今回は宇野実彩子のソロデビュー曲をリリースの発表から発売まで軌跡をたどりながら楽曲をレビューします！

「私のソロ曲ができました!!」大反響を呼んだ『どうして恋してこんな』のリリースヒストリー

楽曲のレビューに入る前に、ファン待望のソロデビューシングルなので、リリースに到るまでの流れを宇野実彩子とファンのSNSの声を紹介しながら一緒にたどっていきましょう。
最近、AAAや宇野実彩子に興味が出てきたという方は、下記に宇野実彩子がどういうアーティストなのかを紹介した記事がありますので、よかったら参照してください。

ことの始まりは、2017年10月15日に宇野実彩子のInstagramで発表されたこの投稿からです。

私のソロ曲ができました!! 楽しみにしていてください♡ #宇野実彩子 (AAA) #どうして恋してこんな
A post shared by Misako Uno（AAA） (@misako_uno_aaa) on Oct 14, 2017 at 6:48pm PDT

AAAのリードボーカルであり、西島隆弘（Nissy）と並んでグループのセンターとして活動して来た宇野実彩子。意外にも本格的なソロ活動は、メンバーの中で一番最後になりました。

おめでとうございます！
宇野ちゃんだけちゃんとしたソロ曲がなかったのでずっと待ってました😂
それはタイトルですか？？
とにかく楽しみにしてますね✨
— にっぴー (@aaa_nippy) 2017年10月16日

宇野ちゃんおめでとうございます🎊🎉
BDイベの時に活動を進めていると聞き、ずっと楽しみにしておりました。本当に嬉しいです😊 ありがとうございます🙏
何よりも宇野ちゃんの歌声が聴けることが嬉しくて仕方ないです😂
どうして恋してこんな聴ける日が楽しみです💜
— kaho (@kaholveaaa) 2017年10月15日

そのため、ファンは待望のソロデビューがあるのではないかと期待を膨らませます。

これだけでもものすごい盛り上がりだったのですが、宇野実彩子祭りはまだ終わりませんでした。翌日に新たな燃料が投下されたのです。

どんな曲なんだろか？そんなファンの疑問に即答するかのように、本人出演のラグーナテンボスのウェブCMが公開。CMソングに『どうして恋してこんな』が起用されました。
15秒という短い時間ですが、ファンが盛り上がるには十分すぎる時間だったようです。これまたSNS上で大きな話題を生み出しました。

まさかこんな早くに聴けるとは😳💓💓
15秒、短い時間でこの曲が凄く好きになりました！
宇野ちゃんの歌声に合っていて、
聴いていて、とても心地良いです😽
早くフルで聴きたいなぁ💭
そして宇野ちゃんのナレーションと歌声、
2つ同時に聴けるなんて凄く贅沢です🤤♡
— ゆうか (@u_mi35_) 2017年10月17日

曲流れた瞬間、心がぶわーってなりました😂💓💓💓初期に歌われてたGroovinやGood Timeを彷彿させる様な歌声と曲調で、少し懐かしい様なそんな気持ちです🙌🏻フル解禁、楽しみにしております😌💓
— EMI (@ktmk335) 2017年10月17日

そして、世の中がクリスマスというイベントを消化し、あとは年を越すだけという年納めモードに入ろうという時に、これぞ師走の忙しさと思わせる燃料がまたもや投下されます。
そう。12月26日に『どうして恋してこんな』のMVが公開されたのです。

私のソロデビューシングル#どうして恋してこんな MV公開です。
NYの街の中で
大好きだった人がくれた
大切な恋を思いながら撮影しました。
ぜひ見てね。https://t.co/vdq5iOfJSu pic.twitter.com/OKAUTXAtS2
— 宇野実彩子 AAA (@uno_uno_0716) 2017年12月27日

年明けには「宇野実彩子ソロデビュー曲「どうして恋してこんな」のMVが再生回数100万回突破！」といったニュースも多くのメディアから発信され、明るい話題をファンに提供。

曲がすっと入ってきてずっと聴いて見ていたくなる素敵な作品、受け取りました。宇野ちゃんの経験、音楽生活から生まれた #どうして恋してこんな私にとって大切な曲になりました。
歌を届けてくれた宇野ちゃんに感謝しています。本当にありがとう。これからもずっと宇野ちゃんの歌声、曲を待っています
— ☁mi☁ (@unomi08) 2017年12月28日

宇野ちゃんとても素敵でした(｡•́︿•̀｡)
私も大切な恋を思い出しながらききました
とても泣けてきました♡宇野ちゃんは声が綺麗でとても素敵です♡私の中の尊敬してる人♡.*･ﾟ
— 🌼mana♡misa🌼 (@BzBTjLbD1fArMYG) 2017年12月27日

着実にリリースに向けて注目度が高まるなか、AAAと親交が深い古坂大魔王も宇野実彩子の新曲を絶賛していました。

宇野ちゃんよ…良いぞぉ！！
宇野実彩子 (AAA)「どうして恋してこんな – Single」 https://t.co/nEi26cA7NQ
— 古坂大魔王 (@kosaka_daimaou) 2018年2月9日

こうして、みんなが待ち望んだソロデビューを2月14日に迎えたのです。
続いて、以上の背景を踏まえながら新曲をレビューします。

宇野実彩子のこだわりが込められた『どうして恋してこんな』

宇野実彩子 (AAA) / 「どうして恋してこんな」/span>

宇野実彩子の強いこだわりが反映されたMV

この曲は宇野実彩子が作詞を担当し、過去の恋愛経験を反映させたラブソングになっています。
楽しすぎて運命だと思っていた恋への懐かしさ、終わる悲しさ、思い出して苦しくなる瞬間、あの恋は素敵な思い出にして前に進もう、という誰もが経験するような恋愛を宇野実彩子らしい表現で作った楽曲です。

自身のソロデビュー曲を自らの手で作り上げることに、宇野実彩子のソロ活動への気合が感じられます。さらに彼女らしいと思うのは、公式で公開されたMVの時間が”3:35″で”みさこ”と文字っているところにもありますでしょうか。
AAAの相方である西島隆弘が”Nissy”ということで”24″という数字を記念日にするくらい大切にしていることに対抗するかの如く、自分も語呂合わせをする。AAAファンがニヤッとしてしまうようなギミックを用意するのも宇野実彩子のファンサービスです。ファンからしたら、この世に3月35日がないことを悔やんだ日かも知れません。

MVは、ブルックリン橋、セントラルパーク、タイムズスクエア、コニーアイランドなどニューヨークの様々な場所で撮影。楽しかった頃の恋人との想い出や恋の終わりを切なく思っていたり、感情が溢れて泣きじゃくったりと様々な表情、スタイリングを見せていることが話題に上がりますが、筆者は色が裏テーマになっていると感じました。

歌詞に「セピアに変わる記憶」「君がくれた言葉だけその色のままでまた強くなれるから」といったリリックがあるのですが、MVもよく見てみると”モノクロでセピア感を出したカット”、”屋内や夜をバックに暗さを出したカット”、”屋外で光彩が入った明るいカット”の３種類の色を感じさせるカットがあります。

それぞれ、
モノクロは「楽しいこと悲しいこと全て含めた昔のこと」
暗い色は「悲しみや辛さに苦しむ姿」
光彩の入った明る色は「思い出を胸に明日に向かっていく決意」
を表現しているのではないでしょうか。

これらの3つが曲中交互に入り混じってシーンが展開されていくことに、恋愛に対して人間が抱く様々な心情の変化を表しているように見えます。そこに色では表現しきれないところを宇野実彩子の表情でカバー。「過去の恋愛なんてそう簡単に忘れられないし、思い出したら今でもほろ苦いけど、素敵な思い出だったな」という人間味のある部分を自ら補完している。そういう見方もできるMVだと思います。

歌い方やサウンドにも楽曲の世界観が

音源として聞いた時にまず驚かされるのは、宇野実彩子の歌唱です。
彼女はAAAでは存在感のある強いボーカルが特徴で、そこが最大の武器でした。AAA後期くらいには歌い方の幅を広げて優しい歌唱も披露するようになったのですが、今作ではその優しい歌唱が前面に出ています。それもダンスボーカリストが歌うバラードというよりは、シンガーソングライターが歌に魂を込めるような歌い方です。
AAAの時とはまた違った歌唱表現ではないでしょうか。

この曲はバラードですがミドルバラードに分類されるので、リズムが細かい楽曲です。しかし、宇野実彩子はリズムを細かく切り取ることはせず、あえて切らずに繋げて歌う箇所を作ることでねっとり絡みつくような歌唱をしています。
歌声を抑えて優しくしても、彼女特有のリズムから生まれる歌い方が在感感のある歌唱をうまく残す。こういった細かいバランス調整も長年歌手をやってきた賜物でしょう。
さらに、あえてビブラードを多用せずにストレートに歌い切っているのも、純粋に歌詞を伝えるという点では楽曲にあっていると思います。

サウンドもBメロでトロピカルハウス調になり、過ぎ行く寂しさをチルアウトなサウンドで表現。メロはマイナー調で進行し、サビでメジャー調になる部分も楽曲の「悲しい思いもあるけど、前を向いていこう」という世界観を表現しているようで、感覚的に曲の世界観に入れるようになっているのも聴きどころのひとつではないでしょうか。

宇野実彩子
待望のソロデビュー曲となる『どうして恋してこんな』。
今回はジャケット写真にもあるように、シンガーソングライターのようなイメージになっていますが、彼女はもっと引き出しの多いアーティストです。ダンスもできますし、歌唱表現も豊富なパターンを手に入れてきました。英語もできるので、海外を意識して全編英語歌詞なども作るかもしれません。今後どういった楽曲をリリースしていくのか楽しみなアーティストです。