紅一点のボーカルMisaki率いるポップパンクバンドSpecialThanksを知っているか。
2005年に愛知県で結成されて以来、インディーズシーンで根強い人気を誇ってきた紅一点のギターボーカルMisaki率いるバンドSpecialThanks。2010年にはHi-STANDARDのKen Yokoyamaのツアーへの参加やSUMMER SONIC、イナズマロックフェスといった大規模フェスなどにも出演するなど数々の大舞台も経験してきた実力派のバンドです。その中心にいるのが「かわいい」と話題のギターボーカルのMisaki。これまで幾度となくメンバーの入れ替わりを経験しているバンドにあって結成から現在までバンドの象徴として多くの人々を魅了し続けてきました。本項ではデビューから絶賛10周年中でもあるSpecialThanksについて紹介します。
SpecialThanksとは?
SpecialThanks (通称スペサン)はMisakiが中学三年生の時に愛知県で結成されたメロディックなギターサウンドを主軸としたロックバンド。Misakiがバンドを始めたきっかけには、音楽好きな母とバンドをしていた兄の影響があったそう。結成時は3ピースガールズバンドとして活動していましたが、Misaki以外の2人が脱退したことにより、Lupin(元メンバー)と新たにベースが加入し3人体制のバンドとしてスタートしました。2007年にはベースが脱退したことで、SeanとNochiが加入し新たに4人体制となりました。この時期SPACE SHOWER TVの8月度Power Pushに「You say GOOD BYE」が選ばれるなど怒涛の活躍をみせ、注目を集めていきました。さらに2008年8月にファーストミニアルバム「SEVEN COLORS」がGroovie Drunker Recordsからリリースされ、インディーズデビューを果たします。当時「10年の逸材と話題になったことでメジャーレーベルからのオファーが20社以上から来ていましたがインディーズでの活動を優先した」という有名なエピソードがあります。
その勢いのまま「iTunes Japan Sound of 2009」にも選ばれ、8月には2ndミニアルバム「SEVEN SHOWERS」を発売。しかし2009年2月にベース・コーラスを担当していたLupinが脱退。2010年10月にHiromuの加入と11年にはSeanとNochiという初期からのメンバーが仕事とバンドの両立が困難になったことを理由に脱退とこの時期にかけてメンバーの入れ替わりが相次ぎました。その後はミニアルバムのみの発売が続いていたSpecialThanksが1stフルアルバム「SEVEN LOVERS」を発売。さらにjunpeiとHeisukeが加入したことでメンバーはしばらく安定し、2013年にはバンド初となる台湾ツアーの敢行や東京で初のワンマンライブを行うなど着実に実力を身につけていきます。2014年には女性ボーカルバンドSpecialThanksとMIX MARKEによるスプリットアルバム「ROCK’N’ROLL」を発売しバンドの幅も広げていきました。この時期からはタイアップも増えてきて、アニメ「オオカミ少女と黒王子」の主題歌に「LOVE GOOD TIME」が抜擢されたり、「SpecialDay」が JR西日本「踏切事故防止啓発」CMソングに使用されたりとインディーズでの活動を中心としてきたバンドにとって、楽曲が世間にも知られるようになっていったのにはタイアップの影響は大きかったでしょう。
その後もメンバーチェンジを重ね、2018年12月には8年もの間バンドを支えてきたHiromuが脱退を発表。現在Misakiが唯一のメンバーとなってしまいましたが、これまでと変わらずバンド活動は続けていくと話しており、今後のライブではサポートメンバーと共に行っていくそう。現在ギタリストも募集しており、今後の動向にも目が離せません。
Misakiはソロ名義「MICHÉL」としても活動
SpecialThanksの顔として活動してきたMisakiが2017年にソロ名義「MICHÉL」としてもデビュー。デビュー作「Birth」は、レコーディングからMIXまで全ての過程を一人で行ったまさに自主制作作品でMisakiの歌に対するこだわりがこれでもかと言わんばかりに詰め込まれています。バンドとは違う一面が見られるアコースティック音源となっており、透き通ったMisakiの歌声に優しく語りかけるような引き語りならではのサウンドに惚れ惚れ。ずっと聴いていたい心地よさが延々と頭の中でループするような感覚に陥ってしまうほど…。現在、本作はMICHÉLの公式ストア内で購入することができますので気になったらチェックしてみてください。一度聴けばMisakiの音楽への思いがきっと伝わることでしょう。
SpecialThanksのメロディックなサウンドが魅力の楽曲
SpecialThanksはこれまでにフルアルバム3枚とミニアルバム6枚、ライブアルバム1枚、MIX MARKET とのスプリットアルバムが1枚、シングルが1枚と自主制作盤の2枚をリリースしています。他に6枚のコンピレーションアルバムにも参加しており、GreenDay「SHE」やLagwagon「Love Story」、JUDY AND MARY「クリスマス」などカバー曲が収録。デビュー当初は英語詞中心の歌詞が多かったのですが、3rdアルバム「Anthem」から日本語詞も取り入れたことで、SpecialThanksの幅の広がりを見せています。英語詞、日本語詞問わず、Misakiのソングライティングはセンスの塊。時代を経ていくに連れ、様々な要素を取り入れつつ進化し続けるSpecialThanksの楽曲からおすすめ曲を3曲紹介します。
「You say GOOD BYE」
1stミニアルバム「SEVEN COLORS」に収録されている初期の代表曲「You say GOOD BYE」。アヴリル・ラヴィーンを彷彿とさせるキャッチーなポップロックサウンドと当時高校生であるMisakiの少々荒々しくもキュートな歌声の相性が抜群です。疾走感溢れる楽曲にテンション上がること間違いなし。
「HELLO COLORFUL」
1stフルアルバム「SEVEN LOVERS」収録の「HELLO COLORFUL」は、これぞスペサンと言わんばかりのメロディアスなポップチューン。イントロの入りがとにかく最高。サビもポップなノリを残しつつも格好良さも兼ね備えているのでスペサンの入門曲としてもおすすめの1曲。
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